表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神罰の英雄たち  作者: Anon
北の大陸編(中編)古代迷宮"巨人の悪夢"

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

115/161

次の行き先

114話目です。

何も情報はなかった。

よく考えればわかることだった。

この迷宮都市《レム=グレイヴ》の人々の半数以上は、

記憶がなく人格も変わってしまっているからだ。


それについては一つ残酷なことがわかった。


奪われた記憶も精神も個人に紐づいておらず、

またセットにもなっていなかった。

記憶と精神はそれぞれバラバラに、

"人"という入れ物に、無造作に入れられただけだった。



ここで情報を得られないとしたら、持っている情報は1つ。


北の大陸東側に広がる古代迷宮『悪魔の策略』を目指すしかない。



「ということで、大陸を横断します」


「ちょっと待ってよ…オリバー。

転移地点からここまでもかなりの距離があったのに…

それがたったこの程度の西端だったのよ?

それが横断って…何年かかるのよ!」


ヒルダは地図を指さしながら駄々をこねている。


「もう行くしかねーよ!

ここにいたって何もねーし、今更戻れねーし、な!」


「この程度の距離なら大したことはない。

一年か二年程度で行けるなら案外すぐだな」


「アンタの時間の感覚なんて最初からあてにしてないのよ!」


「むぅ…。そうか。

やはり生きる年数が違うというのは難しいものだな」

ジラトは顎に手をあて、考え込んでいた。


「…私はもうついていくしかないので…。

何かお役に立てるように頑張ります…」


「よし!決まったね!

ま、かなり遠いけど色んな町に立ち寄って、

この北の大陸という世界を見てみようよ!」


宿でもう数日休み、

身支度を整えたら出発することになった。


「ねえ、ネフィア」


「お、オリバーさん…!どうしました…?」


「あまり気負わなくていいからね。

役に立とうなんて思わなくていい。

事実、一緒に旅してまだ短いけどさ、

ネフィアの察しの良さにはすごく助けられてるよ」


「そう言って貰えると救われます…。

私、本当はみんなみたいに戦えたのに…。

それができないのが本当に悔しくて…」


「魔法を使うことが戦いの全てじゃないよ。

この間、組手をした時も凄くキレのある動きで驚いた。

恐らく自分にかかる魔法はちゃんと使えてるみたいだ」


「オリバーさんも察しがいいですよね…。

私のどうしようもないこの呪いを、

ちゃんと使えるように解釈してくれて…」


「僕以外はみんなその体に呪いを受けてるから、

どんなものか分析するのも扱うのにも慣れてるだけだよ。

時間があったら、

みんなにもどう向き合ってるか聞いてみたら?」


「そうですね…。とても気になります。

オリバーさん、ありがとうございます。

少し安心できました」


「良かった。ネフィアも看病大変だったろう?

部屋に帰って休むといいよ。

僕はちょっとガッツのなまった体を、

動かす手伝いにいってくるよ」


「わかりました。ありがとうございます」



オリバーはネフィアと別れ、

ガッツの待つ街の外れの小高い丘へと来ていた。



「やあ、ガッツ。お待たせ」


「………あ?ああ…」


「どうしたの?」


「迷宮、なくなったんだなって。

俺が来た時と全然景色が違うから戸惑ってたんだ」


「まさか攻略した途端に、

跡形もなくなるなんて思ってなかったから…」


「次の迷宮はちゃんと起きてたい…。

俺だって活躍してーよ」


「頼りにしてるよ。

僕はガッツの盾のおかげで好き勝手動けてるんだからね」


「だよな。

俺さ、自分に期待しすぎてた。

俺にできることは最初も今も変わらないのにな」


「僕だってそうだよ。みんなそうなんだ。

自分のできることだけをやっていこう」



「だな。…じゃ、始めるか!」



ご愛読ありがとうございます。

これからの投稿の励みになりますので、

宜しければブックマークと評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
この章?というのでしょうか?凄く面白かったです。 戦闘描写がほとんどないのは少し寂しかったですけどそれでも楽しめました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ