再会
109話目です。
オリバーの覚醒をきっかけに、重い濃霧は晴れていった。
そして中枢にいた脳、■■■■は既に姿を消していた。
並んでいた人々は次々に正気を取り戻し、
何も分からずトボトボと帰る者。
何かを思い出したように走って帰る者。
それぞれが、とある人生の途中でここに立ち寄ったのが見てわかる。
そしてオリバー達は、言葉にはしなかったが、
全員が同じ方向を見てこう思った。
空はこんなに綺麗だったんだと。
何の重みも制限もない帰路は、どこか物足りなかった。
オリバー以外は。
ヒルダ「ねぇ、なんで急に終わったの?
オリバーが、両手を広げて目を瞑ったと思ったら、
そのまま後ろに倒れて寝てたんだから。
そしたら、あの脳が消えてオリバーが起きて明るくなって…
もう、意味がわかんないのよ」
カイム「そうだ。何がわかって、何が『ま、見ててよ』だ。
ちゃんと説明しろ」
ジラト「我も興味があるぞ」
オリバーは急いで帰りたいその足を緩め、説明をすることにした。
オリバー『あの■■■■は、まあなんとなくなんだけど、
最初から人に危害を加えるつもりがなかったんだと思う』
『だけど、なんでこんなことするんだろう?って疑問に思って、
ただ、切り伏せるんじゃなくて聞いてみようって思ったんだ』
『そしたら上手くいった。
なんか……意外といいヤツだったよ。
■■■■って名前も教えてくれたし。
上手いやり方を知らなかっただけの可哀想なヤツだったね』
『ま、ほとんど勘だったけどね』
ヒルダ「うーん、まあ話はわかったし、理解できたんだけど…
その、"ソレ"なんて言ってるの?どこの言葉?」
オリバー『"ソレ"…?■■■■のこと?』
カイム「そう!それだ!
なんて言ってるんだ?」
オリバー『■■■■は■■■■だけど…?
でも確かに言われてみればよくわからないね』
ジラト「ま、オリバーのことだ。
"ソレ"のこともそのうちわかるのであろう。
それより、急がなくて良いのか?
ヤツに会いたいのではないのか?」
オリバー『そうだね!急ごう!』
街に到着したオリバー達は真っ先にガッツの病室へと向かいたかった。
男「おい!おいおいおい!お前ら!何がどうなってんだ!?
まさか……攻略したのか!?」
オリバー「はいはいはい!また後で来るから!」
そしてガッツの病室へと向かった。
そこには、ベッドに座る赤いツンツン頭の姿があった。
思わず息を呑んだ。
涙が出そうになった。
しかしガッツの表情を見たオリバーの目に、
涙が流れることはなかった。
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