帰還
105話目です。
天井が見える。
妙に眩しい。
ここはどこだ?
体中が軋む。
指先まで痺れている。
辛うじて頭を横に動かすとそこにはネフィアがいた。
ネフィア「やっと……。
もう目を覚さないんじゃないかって……うぅ…」
何故涙を流しているのか理解できなかった。
頭がボーッとしている。
オリバー「……フィア。……したの?」
声が掠れて上手く話せない。
ネフィア「良かった…!覚えて……!
ずっと眠ってたんですよ…!」
オリバー「…へ?ど…くらい…?」
ネフィア「…1週間も……」
オリバー「そ、…んなに…!?」
驚きと同時に、
ネフィアの涙でぐしゃぐしゃの顔が初めてわかった。
オリバー「……フィア…」
そして不意にオリバーの頭によぎる。
巨人の悪夢にいたはず。
帰りの道で動けなくなって…。
思い出せない。
???「オレが助け出したんだ」
オリバー「カイム…!」
カイム「無事で…本当に良かった…」
オリバー「…!!…んなは!?」
カイム「全員無事だ。とっくに目を覚ましてるよ。
1週間も寝てたのはお前だけだ、オリバー」
オリバー「…んで、起こし…くれなかっ…んだよ」
カイム「ふっ…。なんて言ってるかわからないな。
ほら、水だ。少し飲め」
オリバーは水を見た瞬間、
自分が極限まで喉が渇いていることに気づいて、
一気に水を飲み干した。
オリバー「ふぅ…。イテテッ」
カイム「急に体を起こすからだ。
どうだ?少し落ち着いてきたか?」
オリバー「うん。カイム、ありがとう」
カイム「…さっき、全員無事だと言ったんだが…
少しだけ語弊があるんだ…」
オリバー「…え?まさか…」
カイム「ガッツが…目を覚まさない…」
オリバー「ガッツ…!!」
オリバーは、
さっきまで動けなかったとは思えないほど機敏にベッドを飛び出し、
部屋を出ていった。
体の痛みなどとうに忘れていた。
そんなことどうでも良かった。
ガッツの居場所もわからない。
そんなもの虱潰しに部屋を見ればいい。
そしてついに見つけた。
ベッドの上で目を瞑り、静かに眠るガッツの姿を。
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