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神罰の英雄たち  作者: Anon
北の大陸編(中編)古代迷宮"巨人の悪夢"

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巨人の悪夢

100話目です。

巨人の悪夢。


毒々しい濃霧に包まれた広大な湿地帯。


噂で聞くのとその目で見るのとでは、何もかも違った。


そんな簡単に噂として広まっていいレベルではない。


入る前から、ここを生きて出られる想像ができなかった。


正気でここに挑む者は皆そう思うだろう。


躊躇いもなくここに挑む者は、

ただそれだけで異常性を物語っていた。



数々の困難を乗り越えたオリバーですら、

今まさにその絶望を目の前にし、呆然と立ちすくんでいた。



オリバー『足が…前に出ない…!』



ジラト「オリバー、冷静になるのだ。お主らしくないぞ。

この迷宮はきっと正気を持った者を拒んでおるのだ。

迷宮もまた…我々に恐怖を感じておるのだ…」



オリバー『ふう…。確かに…そうかも知れない…けど…!』



ヒルダ「そうね。確かに怖いのは怖いけど…。

オリバーは異常に怖がりすぎだと思うわ」



ヒルダ「ちょっと試しに…。

反転祝福―――ヴァーサキュア」



オリバーをドス黒い光が包み込む。



ヒルダ「どう?オリバー。少しは冷静になれた?」



オリバー『少し…良くなったよ…。

ジラトの言う通り…迷宮が拒んでるんだ…』



ジラト「やはりそうであったな。

オリバー、行けるか?」



オリバー「…うん。…行こう」




オリバー達4人は招かれざる客として濃霧に包まれていった。





たった3人が濃霧に飲まれても何も変わらず流れ続ける迷宮都市。


そこにはとある噂が流れていた。


今までとは違う、希望の光を感じるような噂だ。


最近都市を訪れたバカでかい竜人族が、

人々を引き連れて大迷宮に挑まんとしている。


そんな姿が目撃されていたのだ。


人々は異種族、しかも強靭な竜人族が挑むとなれば、

今までとは違った結果が帰ってくるかも知れないと、

彼らの帰りを心待ちにしていた。



ただ1人を除いて。



その1人は絶望していた。



かつて仲間を失った時と寸分違わず同じ状況が訪れてしまったからだ。

この街にいるバカでかい竜人族など1人しか知らない。



その1人はいつの間にか走り出していた。



男「おい!カイム!もう大迷宮はやめておけ!」



カイム「うるさい!仲間が…友が…行ってしまったんだ…!」



男「ん?まさか…!アイツらか!?

アイツらなら……って、行っちまったか…」



カイム「俺は…俺は…また守れないのか…!

また…失うのか…!

くそっ…!」



カイムもまた、招かれざる客として拒まれながらも、

ただの意地と誇りのみで、その分厚い濃霧に立ち向かっていった。



彼らの安否は最早、神にすら届かない。




"巨人の悪夢"―――。


その絶望だけが知っている。

その絶望だけが選んでいる。


その絶望の、手中で踊っている。


ご愛読ありがとうございます。

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