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夢だと思っていたら現実だった件 ~死にたくないのでソウゾウリョクを駆使して全力で抗います~  作者: 神子島 航希
第2章 動き始める日常

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42.日曜日

2025年9月27日、10,000PVを超えました。

皆様、ありがとうございます。

 夕飯を食べ片付けが終わり、各々風呂に入ったり自分の事をやったりした後、寝る段になって一悶着あった。


「却下だ。却下。なんで一晩中俺の部屋に居るんだ。向こうの部屋からモニタリングすれば良いだろ。」


「モニター越しでは細かい変化に気付けません。ここは、間近で先輩の寝顔・・・、様子を確認しないと!」


「人に寝顔見ながら寝れる訳ないだろ。」


「魔力枯渇を使えば一瞬で落ちますから大丈夫ですよ。」


「それが大丈夫かは分からんが、落ち着かない。バイタルもモニターしてるんだから、細かい変化も分かるだろ。却下だ!これ以上しつこいとモニタリング自体中止にするぞ。」


「ぐぅ。・・・分かりました。部屋に居るのは諦めます。でも、何か変化があったら直ぐに部屋に入りますからね。」


「ああ、それは俺もお願いしたいところだ。命の危険がありそうなら、躊躇なく救急車を呼んでくれ。」


 こうして、なんとか1人で寝る事を確約した俺は、魔力循環を確認し、最後に魔紋に魔力を一気に流して意識を手放した。おやすみなさい。






 アラームの音で覚醒する。ゆっくりと瞼を開けると、いつもの俺の部屋がそこにあった。


「・・・行かなかったか。」


 スマホのアラームを消して、大きく伸びをし、ベッドから起き上がる。すると、部屋のドアからノック音が聞こえた。


「先輩、おはようございます。入っても良いですか?」


 莉緒が珍しく起きていた。いや、これは一睡もしていないのか?


「ああ、おはよう。入っていいぞ。」


 そう返事をすると、少し疲れた顔をした莉緒が入ってきた。


「どうでしたか?モニタリングやバイタルには特に変化はありませんでしたよ。」


「お前、一晩中起きてたのか?すまんな。結果を言えば向こうには行っていない。気がついたら朝だった。」


「ふむ、6日スパンでは無いという事ですかね。そもそも、決まったペースでは無いかもしれませんね。」


「ランダムか。心の準備が出来ないのはネックだな。」


「まだそう決まったわけでは無いので、今夜確認してみましょう。」


「そうだな。さて、今日は特に予定無いし家の事を済ませておくか。莉緒はどうするんだ?」


「さすがに少し眠いので仮眠をとって、その後はクリスの事を少し探ってみます。」


「おう、あまり無茶するなよ。朝飯はどうする?」


「先輩ほど無茶はしませんよ。起きたら適当に食べます。」


「ぬかせ。なら、冷蔵庫に軽くつまめる物を入れといてやるよ。」


 そんな軽いやり取りをした後、莉緒は部屋に戻り仮眠に入った。


 俺は手早く朝食を準備をした。莉緒にはサンドイッチを用意してラップをして冷蔵庫に入れておいた。

 俺もサンドイッチとインスタントとスープで軽く朝食をすませて、家事をはじめた。


 掃除機は莉緒が寝ているので後回しして、洗濯と洗い物を先に済ませる。外は良く晴れているので洗濯物は直ぐに乾きそうだ。偶にはシーツも洗うか。


 熱中して家事をしていると、あっという間に時間は過ぎて、夕方になっていた。因みに昼は昨日の夜の残り物をレンチンして食べた。夕飯は手軽にカレーにした。


「クリスの情報は何か出てきたか?」


「全然です。所属会社が徹底して管理しているのか、目新しい情報は何も出てきませんね。」


「他に転移経験者がいないか、いても警戒して連絡していないか、或いは会社が公開を控えているか・・・。あの感じだと嬉々として宣伝に使うと思ったんだけどな。」


「時期を見計らっているって事もありますよ。最大宣伝効果狙うのであれば、例えばですがファンタジー映画の主演とかやっちゃえば、相乗効果は計り知れないですよ。」


「・・・ありそうな話だな。その場合の他の転移経験者の処遇が気になるが、今考えても仕方ないか。」


「先輩が名乗り出るという事は?」


「ない!俺はどちらの世界でも平穏に暮らすことを目標にする。」


「左様ですか。でも、転移魔法は忘れないでくださいね。」


「お前もブレないな。分かっているよ。」


 こうして、情報共有をした俺達は食事の片付けや寝る準備をして俺の部屋に集合した。


「前回の転移を考えると、7時間は起きれないと思う。明日は仕事だから5時には起きたい。ちょっと早いが、今10時だからこれから魔力枯渇で寝ようと思う。」


「魔力枯渇の気絶を寝ると言っている時点で、先輩もだいぶ毒されてきましたね。」


「うるせぇ。・・・じゃあ、いくぞ。何かあったら頼む。」


「お気をつけて。」


 こうして俺は、魔力循環を使ってサクッと魔紋に魔力を注入し、魔力枯渇で気絶をするのだった。


「何かあったら頼む。」なんて言ったが、これで向こうに行けなかったら少し恥ずかしいな。


 おやすみなさい。


これにて第2章終了です。暫く書き溜めの為、おやすみ致します。お読みいただきありがとうございました。評価・ブックマーク頂けると嬉しいです。


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