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夢だと思っていたら現実だった件 ~死にたくないのでソウゾウリョクを駆使して全力で抗います~  作者: 神子島 航希
第2章 動き始める日常

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30.スポチャン公式戦に向けて

 暫く練習を続けていると、直紀が上がり稽古の声を上げる。一層の気合いの声を上げる子供達を微笑ましく見つめながら、直紀の方へと歩いて行く。


「どうよ。スポチャンも面白しれどが。」


そうだな(じゃっね)。色々な武器も体験出来ってし、激しく体を動かして辛い(つれ)はずなのに、皆、笑顔だ。自由度が高い(たけ)から楽しいんだろね。」


だろ(じゃっど)。「僕の考えた最強の必殺技!」が実践出来っからね。上手くいくいかんは別として、制約が少ねとは考える(かんぐい)余地が生まれっで楽しとよ。」


「あと、星陰流(ウチ)との相性も良かね。武芸百般のウチであればこそ、どんな(どげん)武器の取り回しも教えることが(おしいゆうこちゅ)出来る(できっ)。」


まさにそう(じゃっとよ)!来月には、こん道場の初めての公式戦があっとよ。どこまで通用すいか楽しみや。」


「公式戦もあっとー?(だい)が出っと?」


「低学年はどんぐり(どんぐい)の背比べやっで、選考時に調子の良か子やろね。高学年は、長剣は志村、杖は中島、槍は屋永かねぇ。小太刀は人気で候補が多かとよ。今日見て良かとおった?」


「小竹君なんておもろいかもね。」


「小竹かー。筋は良かどん、怖がり(びびいごろ)やっど。」


「さっき、「見るともなく見る」を教えてきた。練習次第じゃっどん、上手くいけば化けっぞ。」


「そいや、面白くなっかもね。」


「そいも、彼次第やけどね。」


「わかった。よー見極むっかね。・・・よーし!上がっどー!整理運動とストレッチ入念にせーよー。」


 時間は17:30、中学生まではこの時間で終わりのようだ。


「こん後の予定はあっとか?」


「いや、ホテルに泊まろう思っちょっで、行こうと思っちょ。」


「は?おま、インター前の「ハニワ」か?予約しとらんちょ?」


「そや、昔から全然泊まり客おらんし、大丈夫だと思っちょっけど?」


「あー、知らない(したん)とか。湧水町は工業高校の跡地に、大手製材会社が誘致されて今、町はミニバブルじゃっど。ハニワもほぼ毎日関係者で満室じゃなかけ。電話で聞いた方が良かど。」


「マジか。ちょっ電話して来る。」


 慌てて、更衣室にスマホを取りに行き、番号を調べて電話してみた。結果、満室だった。


「ダメやったー。しまった(しもた)。まさかそんな事に(そげんこち)なってたとは(なっちょっとは)知らなかった(したんかった)どうしようかね(どげんすっかね)。」


「ウチに泊まるか?合宿用の宿泊施設もあるし、別に良かど。じゃったら今日は()()にすっか?」


「おお、助かっど。集まいけ?」


「来れるやつだけで良かどが。連絡しみっで。」


「せんせー!終わりましたー!」


 丁度、その時に子供達から終わりの合図があった。俺と直紀は子供達の正面に座り、今日の総評と連絡事項を伝える。


「来月の県大会前に、来週、道場内の選考会を行う。試合形式で3日間の勝率と内容で決める。悔いの無いように頑張れ!以上!キャプテン!」


「黙想ー!」


 ・・・


「やめ!正面に礼!お互いに礼!ありがとうございました!」


 最後の礼をして解散となった。各々片付けを始めるのだが、3人の女子中学生がコソコソと話しながら、コチラをチラチラと伺っている。意を決したのか、3人で俺の方に近づいてきた。


「あ、あのー、つかぬ事をお聞きしますが、真紀先生とはどういったご関係ですか?」


「うん?唯の幼馴染だが?」


「ええー!ホントですかー?直紀先生がいつも大人の生徒さんに「俺に一本入れられたら真紀と付き合っても良い!」って宣言しているから、てっきり彼氏かと思いましたー。あれだけ強かったら、直紀先生に一本入れてますよね。」


「そりゃあ、子供の頃からやり合っているから一本くらいは入れてるが・・・、おい、直紀!お前(ワイ)は、そげんこち言っちょっとか!」


「一般の部の殆ど男は、真紀の動画を見て入門しちょっからね。モチベーションを上げる為のアヤよ。アヤ。」


「かぁー!真紀は知っちょっとか?」


「知っちょっど。絶対に入れられんち思っちょっで、黙認しちょうど。入会費も入っしね。しっしっしっ!」


「・・・こん兄妹(きょで)は。はぁ・・・。そう言う事みたいだから、ご期待応えられる答えは言えないかな。俺は対象外だ。」


「「「えー!!」」」


「あ、あのー。質問いいですか?」


 次は男子中学生の集団だ。


「いいよ。」


「あの、直紀先生との立合いの時の後ろに・・・」


 暫く、質問攻めにあった。



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