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夢だと思っていたら現実だった件 ~死にたくないのでソウゾウリョクを駆使して全力で抗います~  作者: 神子島 航希
第2章 動き始める日常

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17.動画撮影

「と、言う事で見栄えのする魔法お願いします。そろそろ時間なので。」


「莉緒さん?」


「あ、顔出しはしない様に撮るので安心して下さい。ここが特定されないよう、海外プロバイダーを何個も経由してUPしますから大丈夫です。」


「莉・緒・さ・ん」


「・・・ごめんなさい。話の流れからやむなく動画で証拠を出さなくてはならなくなりまして。先輩ですから事後承諾でも良いかなぁと思っておりまして。」


「親しき中にも礼儀ありだ、バカ。・・・はぁ、釣りって事じゃダメなのか。」


「魔法の動画をあげれば、拡散されると思うんです。そうすれば、情報が一気に集まる気がします。」


「それは、一理あるが・・・。わかった。だが、俺が動画に出るのはNGだ。」


「でも、私は魔法が使えませんよ。」


「光の生活魔法なら、ある程度任意の場所に出せるし、動かす事も可能だ。何回か練習して光の動きにあわせろ。」


「私も顔出ししたくないんですけど。」


「昔買ったお面があるから、それを付けろ。高校のジャージは流石に身バレするか。ユニクロのTシャツがあったからそれに着替えろ。下はジャージのままでいいだろ。場所は使っていない部屋でいいか。あそこなら、身バレしそうな物なんて無いからな。」


「あう、どんどん晒される準備が整っていく。」


「自業自得だ。ほら、準備しろ。」


 こうして、俺と莉緒は魔法の動画をアップする為の準備に取り掛かった。砂時計を用意しておき、常に砂が落ちている所を画角内に収めておき、動画が編集されていない証拠も残せるようにした。


「よし、じゃあ1回やってみせるからそれ通りに動いてみようか。【光源(ライト)】」


 左手から光の玉を出して、左手を左から頭上を回して、右に動かしながら光の玉も連動させて動かす。


「どうだ。出来るか?」


「・・・映えが足りませんね。先輩、これってもっとスピード上げたり出来ますか?」


「映えって・・・まあ、このくらいまではスピードは上げられるな。」


 光の玉に意識を少し向け、目の前で♾️状に動かし段々とスピードを上げていく。軽くキャッチボールをするくらいスピードなら、コントロールも難しくなさそうだ。


「お、いい感じですね。じゃあ私の動きに合わせて、動かしてみて下さい。」


 そういうと、莉緒がいきなりキレッキレのオタダンスを踊り出した。慌てて莉緒の手の動きに合わせて、光を動かす。


「右、左、下、からのクルクルっ、上へポン!ぎゃーんと右に、こっちでまたクルクル!」


 くっ、ほっ、そ、そっちかよ。よっ、うん、だんだんパターンがわかってきた。ぎゃーんといってクルクル。


「うんうん。いい感じです。じゃあ、三脚持って来るので、リハやっちゃいましょう。」


 なんか、キャラ変わって無いか?慣れ感がハンパない。


 莉緒が三脚を持って来て、白い壁を背景になるようにセッティングする。三脚の上にスマホを固定し、その前に、小さな台を置き砂時計をセッティングする。砂時計が画面の左下にくるようにスマホを微調整して、莉緒が壁の前に立った。


「カメラテストしましょう。先輩、録画ボタンを押した後に、砂時計と、私を何回か交互にタッチして下さい。ピント調整確認します。」


 言われた通りに操作をする。莉緒が確認に来て、位置を微調整して、再度立ち位置に戻る。それを何回か繰り返して、納得がいったのか大きく頷いてお面を取った。


「では、本番いってみましょうか。私が胸の前に手を組んだら、砂時計をひっくり返して録画ボタンを押して下さい。まず、砂時計にピントを合わせて3秒後に私にピントを合わせて下さい。その後、指で3つカウントダウンして、0で私の胸の前に光を出して下さい。後は先程の動きの再現です。いいですか?」


「お、おう。多分、大丈夫だ。」


「じゃあ、本番いきますよ!よーい・・・」


 お前、あんな嫌そうだったのにノリノリだな!


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