表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢だと思っていたら現実だった件 ~死にたくないのでソウゾウリョクを駆使して全力で抗います~  作者: 神子島 航希
第2章 動き始める日常

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/110

12.事実確認

「さて、立花君、天野君。ちょっといいかな?」


 課長からの呼び出しだ。立花さんは当然として俺も?釈然としないまま、課長についていく。会議室に入り課長が口火を切る。


「恐らく立花君は悪くないと思うけど、皆の手前事情を聞かない訳にもいかないからね。最初から説明して貰えるかな?」


「あのー、ここに私が居ても良いのでしょうか。女性のあまり立ち入った事を聞くのは不味い気がするんですが。」


「うん?君達付き合っているんじゃないのかい。立花君の態度からてっきり・・・」


「か、かちょー!!」


「課長。それは立花さんに失礼ですよ。私なんかが立花さんと釣り合う訳ないじゃないですか。」


「き、君、気付いてないn・・・い、いや、いい。天野君良く鈍感とか朴念仁とか言われる?」


「あぁ、妹とか知り合いに言われますね。失礼だと思いませんか?」


「う、うん。た、立花君も大変だね。・・・そう言う事であれば、天野君は席を外して貰った方がいいかな。」


「い、いえ、出来れば天野君にも聞いてて貰いたい!です・・・」


「だ、そうだけど天野君いいかな?」


「立花さんが構わないのであれば、私は問題ありません。」


「うん、じゃあ、事情を聞こうか。」


 こうして、立花さんは足立をビンタした経緯を話した。その際、立花さんが俺の肩を触った事がきっかけだった事を俺からも説明した。


「やっぱり天野君絡んでるじゃん。」


「結果そうですけど、最初から呼ばれるとは思わなかったもので。事情確認して事実確認の為に呼ばれるかと思っていました。」


「まぁ、それはもう良いか。はぁ、やっぱり彼の自業自得か。今は脳震盪のショックで、記憶が曖昧になっているけど、何かのキッカケで思い出す可能性はあるかもしれない。僕は十分正当防衛だと思うけど、ちょっと当たり所が悪かったね。場合によっては訴え出しかねないね。或いは、それを理由に関係を求めてくるかもしれない。」


 立花さんは、想像して両手で肩を抱いて身震いしている。


「そろそろ潮時かね。うん!立花君。今まで足立君にされたセクハラ紛いの言動を書き出して貰えるかい。書けるだけの事でいいよ。日時があると尚いいね。他の女性社員にも協力をお願いできるかい。もちろん強制では無いよ。」


「は、はい。聞いてみます。あ、あの何を・・・」


「今はちょっと内緒かな。来週の頭には結果が分かるよ。出来れば今週中にメールで送って貰えると助かるかな。音声とかあると一発なんだけどね。」


「あ、あります。本当に気持ち悪くて、証拠になればと取ってあります。」


「あ、あるんだ。うん。じゃあこの件は僕が預かるよ。僕が何かしようとしている事は他言無用で頼むね。」


「「わかりました。」」


「では、解散。」


 そう言って、課長は足早に会議室を出て行った。


「ごめんなさい。巻き込んじゃって。」


「問題ありませんよ。言ったじゃないですか。何かあれば助けるって。・・・あ、言ってないか。メールで送ったんでしたね。あれ?立花さん、どうしました。」


 立花さんが顔を真っ赤にして呆けている。その後、ゴニョゴニョと何かを呟いて立ち上がり、会議室を出て行ってしまった。


 あれ、俺何かやらかした?


お読みいただきありがとうございます。評価・ブックマーク頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ