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夢だと思っていたら現実だった件 ~死にたくないのでソウゾウリョクを駆使して全力で抗います~  作者: 神子島 航希
第1章 転生!?

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33/110

33.寝ている間の出来事

 皆と、今日あった事話したり将来の事を話しているうちに、直ぐに消灯の時間となった。燃料費節約の為、消灯は地球(むこう)の午後8時ぐらいである。


 寝てしまった年少組を、みんなでベッドに運びそれぞれの部屋へと帰っていく。俺もベッドに潜り、ステータスウィンドウを開いて魔紋解放を確認する。


 魔紋解放Ⅰ(1/200)

 74/200 解放不可


 今日の朝、この数字を見た時に、驚いて二度見した。何故、こんな事になったのか、もちろん理由は分かっている。


 昨日の夜、並列思考で魔力循環を行っているのは、自動運転みたいなものだなと、ふと思い、夜寝て(気絶して)いる時も、出来ないかと考えた。


 今は、魔力量が15を超えた分を、魔紋に流れる様に調整しているが、寝ている間も魔紋に魔力を流せれば、効率的だなと思っただけだったのだ。ダメで元々と思い、魔力循環自動運転を意識しながら、一気に魔紋に魔力を流し込み気絶した。


 今朝起きて、軽い気持ちでステータスを確認したら、先程の数字だったので驚いたのだ。


 考えられるのは、寝ている間の魔力回復スピードは、覚醒時よりも大幅に上がって最大魔力量まで回復しようとするが、15を超えると魔紋に流れる様、並列思考で調整した事により、魔紋への魔力量が跳ね上がったのではないだろうか。


 だが、これは嬉しい誤算だ。このペースで注入できれば、明後日かその次の日の朝には、魔紋への魔力量が満タンになる。魔紋解放で何が出来るのか分からないが、悪い事では無いだろう。切り札的な力なら嬉しい。


 そんな事を考えながら、魔力循環を一通り行ってから、魔紋へ一気に魔力を流し込み、意識を手放した。







「リノ!起きて!そろそろ迎えが来るわよ。」


 シンシアの声で目を覚ます。


「おはよう。目が覚めた?簡単な朝ご飯用意しているから、顔洗ってらっしゃい。」


「おはよう。シンシアお姉ちゃん。起こしくれてありがとう。」


 やはり、起こして貰わなければ寝坊するところだった。魔力枯渇睡眠のデメリットは、一定時間以上経たないと覚醒出来ないところか。


 井戸に顔を洗いに行く途中で、ステータスウィンドウで魔紋解放を確認する。


 魔紋解放Ⅰ(1/200)

 136/200 解放不可


 よし、順調にストックが増えている。明後日の朝には満タンに出来そうだ。


 シンシアが、汲み置きしてくれていた井戸水で顔を洗い、食堂に行く。テーブルの端に、パンとスープが置いてある。


「時間が無いから、いつものになっちゃったわ。ごめんね。あと、乾燥パルム忘れないでね。」


 いえ、準備してもらえただけありがたいです。手早く朝食を済ませ、一口大に切った乾燥パルムを、小さな壺に詰めた物を持って門に向かった。


 門に着いて、2〜3分すると1の鐘が鳴り、大通りの方から2人が歩いてきた。


「おはよう。リノくん。時間通りだね。」


「おはよう!リノ!」


「おはようございます。今日からよろしくお願いします。」


「ははは、そんな畏まらなくて良いよ。では、東門で待合せしているから、一緒に行こうか。」


 挨拶もそこそこに、3人で大通りへ向かって歩く。大通りに出ると、右手に向かって進む。


 いくつかな大通りを渡った先に、一際大きな通りがあった。


「ここが中央通り。イスタールの中央を南北に通るメイン通りだよ。このまま、南進むと南大門があるんだ。普段は大門の両脇にある、南両門を使われていて、大門は滅多な事では開かないけどね。」


「普段から使わない理由があるんですか?」


「大門は特別な門で、創始者イスタールがこの街の自治を勝ち取った際に、建立したと言われているんだ。凱旋パレードをしたという記録があるから、特別なイベントの時にしか使われないのさ。」


「大通りの北には何があるんですか?」


「街の中央に創始者イスタールの石像があって、その先に貴族街かあるよ。」


「あ、この街でも貴族はいるんですね。」


「うーん。難しい質問だね。この街の統治は、各行政の長による合議制で行なっているから、表向きは、街を統治する貴族はいないんだ。だけど、その行政の長は、色んな思惑を持った人達から成っているから、何処かの国の貴族の関係者もいない事はない。」


「そんなやんごとない人を、普通に街中に住ませられないから、貴族街ですか。」


「君はやっぱり鋭いね。そういった人達を一纏めに住ませる事で、警備も合理的に出来るのさ。」


「貴族街に近くなるほど、家の値段や家賃が、高くなる仕組みでね。」


 所謂、高級住宅街というやつだろう。

 そちらに近づけは、面倒事がありそうな予感がヒシヒシとする。用が無ければ近づかないよう気をつけよう。


お読みいただきありがとうございます。

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