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22話

 初心者ダンジョンなので、長時間かけて走ることはなく、徒歩で向かう。

途中ギルドに寄って、初心者ダンジョンのクエストを探す。

「まあ、初めてだから、魔法石の採取でいいんじゃないかしら。魔法石の採掘に向かう途中のモンスターの素材はリーフくんたちに回収してもらって」

と、レイチェルに勧められた。

魔法石は浅い層でもあるが、今回10層ごとにフロアボスが守っている魔法石を回収することになった。

「焦らないでいいからね。リーフくんたちも最初は20層までいけなかったんだし」

「リーフ、最初からフロアボス討伐できたの?すごい!」

「私なんて、初日は1層行くのに、精一杯だったのに」

「君たち、最初はソロでやってたんでしよ。僕はパーティー、というかオリバーと組んでたし」

「でも、まだ魔法も覚えてない頃で、剣士二人で進められたのは、本当にすごいとしか言いようがありませんわね」

「まあ、普段から連携していたから」

オリビアもそのときのことはよく覚えている。

無謀にも、回復ポーションを持たずに挑んだため、10層以降でそこそこ強くなるモンスターに消耗させられ、20層でレベルがぐんと上がって、途中で敵わないと敵前逃亡させられた。

野宿は嫌だと、村から餞別にもらったお金をそれほど高くはないとはいえ、宿や食事に使ってしまったからだ。

一応10層の魔法石は手に入れていたため、食事はできたが、消耗した剣の修理に使ったので、結局一泊しかできずに、野宿する結果になった。

今回は回復ポーションを持っている。

リーフたちパーティーから借りたものだ。

同じパーティーだから気にしないでいいと言われたが、今までの恩返しもできていないので、今回のクエストの報酬で返すことを約束した。

こういう貸し借りはきちんとしないと、後で遺恨を産んでしまう。

『オリーフロード』もそういった小さなことの積み重ねが、壊滅に至ったのだと思う。

初めてのクエストということで、オリビアとしても顔なじみになった冒険者の面々から声援をもらい、ダンジョンに向かう。

初心者ダンジョンなので、上級者向けダンジョンより禍々しさはない。

むしろ、アイテムや食料の屋台が並び、活気づいているくらいだ。

ダンジョンが外観だけなら観光地となっていることもあり、冒険者以外の観光客もいて、ダンジョンの中向けでない食事を食べ歩きしている。

「アイテムの補充は今日はいいな。やるのは基本君だけだし。剣も僕のを貸したから。剣が壊れたら、そのときは撤退するよ」

「分かりました!」

オリビアとして、初めてのダンジョンに潜り込んでいく。

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