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21話

 「私も連れて、初心者ダンジョンですか?」

特訓を始めて数日が経った。

カメリアたちの特訓の日も素振り千回や腹筋など百回を毎日続けていき、体力もつくようになってきた。

今では、リーフたちのスピードには追いつかないものの、上級者向けダンジョンを往復できるだけの持久力も身についた。

次のステップに進んでもいいだろうと、話したとある日の朝食の席でのことだった。

「冒険者登録はしたから、そろそろクエストやらないとねって、話になったの」

「最初は採取からでもいいかなと思ったのですが」

「でも、オリビアぐんぐん強くなっていくから、討伐クエストでもいいかなって!」

「そ、そうですか?」

もともと冒険者ではあるから、オリバーだったときと比べたら、下ではあるが、一般女性冒険者にはレベルは近づいている。

ただ、他の技術については、全く経験がなかったので、まだまだ初心者だ。

「私は簡単な護身術でも学んで、最低限身を守れるようにできればよかったので、今のオリビアで満足ですわ」

「何個もジョブ持っている人はいないんだし、銃なんて、それしかないときに扱えるようになる手助けになればいいよ」

二人がそう話すので、カメリアとカナリーの特訓は終了するようだ。

「でも、魔法はこれからも覚えようね。大丈夫、魔力ないと使えないから、あるだけで素質あるから!」

グッドサインを向ける。

「やはり、オリビアには剣が合うようです。ですから、まずは初心者ダンジョンで低級モンスターの討伐からはいかがかしら」

「今の私にどれだけできるか分かりませんが、頑張ります」

(オリバーとしては低級モンスター相手だと物足りない。でも、そういう油断や傲慢さが、俺が死んだ理由で、パーティーを壊滅させたんだ。今の体は借り物なんだから、慎重に行こう)

「まあ、僕たちもついていくから、心配しないでよ」

「それ、オーバーキルになりません?その日のモンスター全滅しそう」

「だから、ついていくだけだよ。本当にピンチになりそうなら、手助けするけど。でも、メインで戦うのは君自身」

オリビアになってからは、初めてのクエスト。

オリバーの初めてのクエストのことを思い出させる。

まだ、パーティーも組んでおらず、リーフと二人で挑んだ。

最初のうちは、一体二体で簡単に倒すことができた。

でも、五体十体と群れになり、初心者ダンジョンとはいえ、村で倒してきたモンスターとはレベルが違うので、まだ浅い層のうちに逃げ帰ってきた。

そのリベンジのために、特訓を重ねて、上級者向けダンジョンにまで行けるようになった。

オリビアは気持ちを切り替える。

「はい、分かりました。皆さんの期待に応えられるように頑張ります」

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