表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏の終わりの海の家

 もうすぐ夏が終わります。海開きから、賑わっていた砂浜も、すっかり寂しくなりました。


 今でも人はボチボチ来ます。けれど、あと数日もすれば海の家は閉まります。やっぱり海の家は夏に開いているから良いのです。夏だけの特別な場所だから良いのです!


 もうすぐ日が沈みます。海の彼方に沈んでいく赤い太陽を眺めながら、お片付け。今日の仕事が終わります。私の夏のアルバイトも、あと数日。そう思うと寂しいですね。


 店主さんは、また来年も手伝って欲しいと私に言います。嬉しくてありがたい話です。少なくとも、高校の夏休みはここで働いてお金を稼ぎたいなあ。


 もうすぐ二学期が始まります。私は学生に戻ります。勉強は大変だけど、友達が居るから楽しい場所です。


 私が高校に通っている間も、海は変わらずここにあります。海の家も、ずっとここに建っていてほしいなあ。私が夏に帰ってくる場所はここだと思うから。


 生きていると、帰る場所が増えていく。そんな気がします。居場所が増えていく、と言った方が正しいのかも。両親が待ってる家や、友達が待ってる高校や、店主さんが待ってる海の家。全てが私の大切な場所です。


 私が帰る場所は、これからも増えていくと思います。色んな場所で、色んな人に関わって。誰かに待っていてもらえるのは幸せです。


 そんなことを考えているうちに太陽は海の向こうへと帰っていってしまいました。夏の一日の終わりです。


 ばいばい、お日さま。また明日。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ