表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迷宮~新聞記者 津雲京介  作者: 村越 京三


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/240

新聞社へ思わぬ訪問者(その3)

コラムが掲載された2日後~津雲は取材を終えて会社に戻った時の出来事


津雲「お疲れさ~ん!今日もなかなか

   はかどらないな~」と話すと


小谷「津雲さんお疲れ様です、

   どうですか調子は…

   相変わらずですか?」


津雲 「う~ん取材していても

   肝が掴めなくてね~」


小谷 「そう言わないで下さい、

   津雲さんの記事のお陰で

   ウチの会社年間販売数が

   増加したんですから」


津雲 「奇特な人間がいるもんだね~」


小谷 「津雲さんのコラムの日は

   売上がかなり上がっている

   らしいですから」


津雲「毎回同じ事だけど、

   おだてても何もでないよ」と

   話していると


佐山「やっと帰ってきた、

   津雲さんさっきから

   お客さんがお待ちかねの

   状態ですよ」


津雲「またあの2人か?おいおい、

   もう何もないぞ…」


佐山「違いますよ~2人の

   芸能事務所の方ですよ」


津雲「いよいよお上の出番かい~

   器が小さいな」


立花「津雲さん、お客様が応接室で

   お待ちしています

   大至急向かってください!」


津雲「会社にまで乗り込んで

   くるなんて器がなんとやらだ」


本社応接室 コンコン

ドアをノックする津雲…


津雲「失礼します、 遅くなって

   しまい申し訳ありません」


友綱「お忙しいなか申し訳ありません

   私は芸能事務所プロホリ

   エンターテイメントの友綱勇治

   と申します」と頭を下げながら

   名刺を差し出す


津雲「ご丁寧にどうもすみません

   部長さんですか…」とこちらも

   名刺を差し出す


松田「すみません私は芸能事務所

   パラダイスエンタープライズの

   松田岳史と申します」とこちら   

   も頭を下げながら

   名刺を差し出す


津雲「こちらもご丁寧にお手数を

   おかけしまして…こちらも部長

   さんですか…」と頭を下げて

   名刺を差し出す


津雲「とりあえず腰をお掛け下さい」


友綱「失礼します」

松田「失礼します」


津雲「それで私にご用とは一体

   どういったことでしょう」


コンコン…失礼致します…と

一礼をして入室して

受付担当がコーヒーを

テーブルの上に置いていく


友綱「ありがとうございます」

松田「ありがとうございます」と

   二人共に軽く頭を下げている


受付「失礼致します」と

   一礼をして退室していった


友綱「私は俳優の甲斐侑真の

   所属先の事務所でして…」


津雲「となりますと?松田さんは

   久遠さんの」


松田「事務所の人間です」


津雲「となりますと2人の

   婚約の話ですね」


友綱「はい、ちなみに津雲さんは

   いつからその事を」


津雲「数ヵ月前に甲斐さんと久遠さん

   の2人で最初に来られた時です

   ね、私がコラムで有名人の熱愛

   について記事を書きましてね、

   それを便りにと今放送されてい

   るドラマが確か…

   “さらば良き日”でしたでしょう

   か、その参考にとおっしゃって

   いましたが、もしやと確証は

   ありませんでしたが何となく

   雰囲気ですね!嫌な予感は

   あったのですが…」


友綱「嫌な予感とは…」


津雲「(じゃ)の道は(へび)という

   言葉がありましてね、

   少しばかり甲斐さんと久遠さん

   の事を調べさせてもらいまして

   ね、まさかでしたか」


友綱「まさかとは…」


津雲「謙遜しなくてもよろしいのでは

   ありませんか?

   2人が義理の兄妹だという

   事ですよ

   友綱さんも松田さんも

   ご存じのはずですが…

   まさかとは思いますが

   ご存じなかったので

   しょうか…」


友綱「は…い」


松田「私も知りませんでした」


津雲「そうでしたか…ご両親にも

   お話を伺わせていただきました!  

   ちなみにそれで白い目で見られ

   るようならば、いつでも芸能界

   を引退するつもりだと

   先日こちらでお話されて

   ましたよ?」


友綱「(おおやけ)になると

   色々問題が…」


津雲「それは2人が夫婦になる際に

   自分達で説明されるかと

   思います、でなければわざわざ

   私の所まで来ませんよ、

   ある意味で覚悟を持って

   来られたんだろうと

   勝手ながら推測しています」


松田「久遠さんはそういった

   部分はありますね、

   一度決めたら曲げない

   頑固さが…良くも

   悪くもですけどね」


友綱「私は何も気付きませんでした

   まだまだ未熟者ですね」と遠く

   を見ながら一息をついている


津雲「私からは何もありませんし    

   余計な詮索もしません

   それがうがった目で物事を

   見ないためにもですよ、

   どうぞお幸せにと

   お伝えください」


友綱「ありがとうございます」

松田「ありがとうございます」

深々と頭を下げる2人


友綱「それでは失礼します」

松田「失礼します」


津雲「お忙しいなか時間を割いて

   お越しいただきありがとう

   ございます」頭を下げる


応接室を後にして遊軍部に戻る津雲…


小谷「津雲さん…どうでしたか?」


津雲「例の2人の話でしたよ、     

   しかし全く知らなかった

   というのもガードが

   鉄壁だったのだろう」


小谷「守るためですかね~津雲さん」

   珍しく腕を組みながら

   話しかける


津雲「後はお二人さん頑張れよって

   な」

今回の登場人物--------ーー


友綱 勇治 (ともつな ゆうじ)…47歳

芸能事務所プロホリエンターテイメント

部長兼新人教育担当

俳優の甲斐侑真のスカウトした人物でありデビュー当時のマネジャー


松田 岳史 (まつだ たけふみ)…47歳

芸能事務所パラダイスエンター

プライズの部長で元俳優、

久遠紗希のマネジャーを長らく担当

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ