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迷宮~新聞記者 津雲京介  作者: 村越 京三


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部長室にての会話…(その10)

津雲は部長の鶴田より呼び出され

部長室で向かいそして部長室の前に

到着して…一息ついてから

ドアをコンコンとして…


鶴田【はい、どうぞ~】


津雲【失礼します】とドアを開けて

   一礼をして入っていく


鶴田【おお~悪かったな~

   呼び出したりして】とメガネを

   かけたまま視線を合わせる


津雲【お疲れさまです

   専務に続いて部長ですから

   何かあるんだろうなと

   若干権力争いの匂いも

   しなくもありませんがね】


鶴田【それはないから安心してくれ

   とりあえず腰をかけてくれ、

   話相手になってくれよ、

   多少確認しなければならない

   書類もあるけどな】と苦笑い

   しながらもソファーの方に

   視線を向ける


津雲【分かりました、それではお言葉 

   に甘えまして】と硬めの

   ソファーに腰を掛ける


鶴田【はいよ】と缶コーヒーを渡す


津雲【毎回すみません、

   ありがとうございます】と

   受け取る


鶴田【まだまだ残っているからな

   タフマンと栄養ドリンク

   少し減ったかなと思ったら、

   またお礼にと届いたんで

   他の部署にも配ったんだけど

   それでもこれだけ

   残ってしまってな】


津雲【いやいやではありがたく】と

   タフマンの缶をプシュと開けて 

   一口飲む


津雲【タフマン久々に

   飲みましたね~缶になるとは

   時代の変化と進化を感じます】


鶴田【悪かったな呼び出したりして】


津雲【いえいえ今年の分のコラムは

   書いてキャップに渡して

   ありますから】と 

   淡々と話している


鶴田【なんだかんだ書いている

   じゃないか】


津雲【モラルの低い国会議員が

   溢れてますからね

   知識よ教養もない

   足を引っ張る事しか

   脳のない野党議員が

   蔓延っていますからね

   テレビのワイドショーの

   コメンテーターも

   同じ穴のムジナですけどね

   それが政党機関紙の人間に

   まで、そちらに行くとは

   情けない限りですよ】


鶴田【その結果SNSには

   非難の声と誹謗中傷とも

   受け取れる投稿が溢れつつ

   あるわけだな】と腕組み

   しながら渋い表情をしている


津雲【SNSではなく直接番組や

   スポンサーにメールすれば

   良いのにとは思いますが】


鶴田【それを散策書いてきた結果

   が少しずつ出てきた訳かい

   ある意味で煽動したと

   思われるわな】


津雲【そちらからの人達からは

   私は恨まれていますから

   まぁ、いつ命が狙われても

   覚悟はしてますよ

   やるべき事をやりなさいよと

   当たり前の事を言っている

   つもりなんですけどね】


鶴田【あえて恨まれる役を

   買ってでた訳かい】


津雲【まあ、そんなところですよ】 と

   苦笑いしている


鶴田【確かにあの党首のように

   デマを煽動したら捕まるわな】


津雲【メディア媒体はウチらも

   批判してますが、その言動や

   行動や放送内容も立派に

   誹謗中傷の手本ですよと

   ぼやかざるを得ませんけどね】


鶴田【お前さんらしいがな

   ところで専務から

   何の呼び出しだったんだ?】


津雲【例の俳優さんのコラムが

   終わった後に対談したいと

   要請がありましたが、

   お断りしたという事ですよ】


鶴田【断ったのか…

   これからの俳優さんだと

   思ったが】


津雲【自身で物語書いていますから

   それを脚本や会話劇にしたら

   視野が広がりますよと

   言付けを頼みましてね

   知人の息子さんだそうです

   からね、公私混同してたら

   それこそ次期トップとして

   責任問題に発展しかねません

   からね】


鶴田【そういう事か】


津雲【それにこれはかなり穿った

   見方になってしまいますが

   専務はもしかしたら、

   あの俳優さんを愛人にしようと

   目論んでいるのではないかと】


鶴田【それはいくらなんでも

   知人の息子さんだろうに】と

   心の中で驚いている


津雲【少し前に親友の息子を愛人に

   してドロドロの人間関係に

   陥ったドラマがありましてね

   それに、どうも専務の言動や

   行動が似て非なる様相を

   感じたものですから】


鶴田【そういえば形は違うが

   そんなドラマがあったな】と

   考えこんでいる様子を

   見せている


津雲【それにあの人が

   万が一コネならば

   あそこまでハングリー精神は

   ありませんよ

   それに今頃媚を売って

   へつらっている事でしょう

   その様子がなさそうなので

   あの人ならば

   自分で書いた作品を

   自分で演じるのも

   悪くないかと】


鶴田【どういう事だ】


津雲【自身で物語書いて投稿されて

   いるようですので、

   全て読ませてもらいましたが

   より詳細に描いていけば

   更なる視点が見えて

   視野が広がりますから

   こんな地方の窓際の

   しかも落ちぶれたブンヤに

   求めてはいけませんよ

   今は縦型ドラマやショート動画 

   とかありますから可能性は

   いくらでもありますよ】 


鶴田【そこにまで目をつけるとは】


津雲【今は脚本家も新しい人材が

   必要ですしね】


鶴田【そういう事か、

   ところで話は変わるんだが】


津雲【はい】


鶴田【年間の販売部数が

   今年も増加傾向でな

   特に夕刊がかつての

   朝刊を超えそうな勢いでな】


津雲【そうですか…そうなるの

   来年度はある意味で

   試練の年になるか

   飛躍の年になるか

   分かれ目の年になりますね】


鶴田【確かにな、

   吉と出るか凶が出るかだな

   さてと、もうこんな時間か…】     

   と腕時計を見る


鶴田【ぼちぼち戻らないと

   立花君からお呼びだしが

   くるだろうからな、

   もう年の瀬だな

   くれぐれも健康には

   気を付けようや】

   

津雲【そうですね、

   何とか無事に年を越せそうです

   ごちそうさまでした

   それでは失礼します】


そう言って立ちあがり一礼をして

部長室を後にした…


津雲【まるで互いの腹の探りあい

   の様相だな】とぼやきながら 

   遊軍部に足を運んで戻って

   いったのでした



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