たまには遊軍部にて…(その22)
遊軍部に戻った津雲はドアをコンコンとノックしてからガチャリと開ける…
津雲【おはようございま~す】と
入っていく
小谷【おはようございます!】と
視線を津雲に向ける
津雲【朝から専務に呼びだしを
くらうとわな、
肩が凝って仕方ないよ】と
ぼやきながら紙コップに
コーヒーを入れてから
自分の席に向かって机に
紙コップを置いてから、
ゆっくり腰を下ろしていく
小谷【津雲さんまた何か…】
津雲【何もない、ただ例の人と
対談してそれを記事にしたい
そうだから、お断りしただけの
事ですよ】
小谷【例のって、最近写真集出した
あの方ですか?】と困惑した
表情をしている
津雲【そのようです】と苦笑い
しながら頭を掻いている
小山【そうできしたか、しかし
どんな知り合いなのでしょう】
津雲【知人の息子さんだそうです
スマホでやり取りできるね】と
腰を下ろして椅子に座る
小谷【それだと公私混同だと
疑われても】
津雲【まあ、こればかりはな
その点を指摘せざるを
得なかったよ
それはないと返答してきたが
今頃、苦虫をかみつぶした
ような表情しながら
やり取りしているんじゃない
ですかね】
小谷【そういえば何の用件で
呼ばれたのですか?】
津雲【その方と対談してほしいと
話があると言われたので
お断りしただけの事です
ご自身で短編小説を
投稿されているので
それを脚本なり会話劇の
様に書いてみると
色々視野を広がりますよと
言付けを頼みましたがね
なかなか面白いですよ】
小谷【津雲さんも、
読まれたのですか?】
津雲【読まなければ何も言えません
からね】
小谷【どんな感じの物語ですか?】
津雲【結構思った事や感じた事を
一気に書き上げている
印象ですね】
佐山【おはようございま~す!】と
ドアを開けて入ってくる
小谷【おはようございます!佐山さん】
津雲【おはようさん!】
佐山【ようやくクリスマスプレゼント
買いおえましたよ】
とため息つきながらも
椅子に腰をかけて座っている
津雲【お疲れさん、こっちも孫の
クリスマスプレゼントは
買ったよ】
佐山【何買ったんですか?】と
言いながらもリュックサックを
下ろしている
津雲【昔のタイプのプラレール
今のより線路が広いんだな
見た時驚いたよ】
小谷【タイプ違うのですか?】
津雲【車両の大きさも違うから
結構考えこんだよ】
佐山【津雲さんもお孫さんには
メロメロなんですね】
津雲【そこまでメロメロでは
ないわな、日中そんなに
孫の写真や動画見ないし
やる事多くて時間が
なくてな~う~ん】と
背筋を伸ばしている
小谷【勝手にフラフラしている人に
言われても困りますけど】
佐山【そうですよ、自業自得です】
津雲【すいませんね】と外を
見ながら話していると
遊軍部のドアがコンコンと
立花【失礼しますよ】と遊軍のドアを
コンコンと鳴らしてガチャリと
開けて入ってくる
小谷【おはようございますデスク!】
佐山【おはようございますデスク!】
と即座に直立不動で
挨拶している
津雲【おはようございます
どうされました】と座りながら
挨拶している
立花【津雲さん、部長が呼んでます!
至急部長室に向かって下さい】
津雲【専務の次は部長ですか
朝から忙しい事」と腰を上げて
津雲【それでは行ってきますわ】と
挨拶をしてドアを開けて
部長室に足を運んでいった
佐山【何の話ですかね】
小谷【何となくだけど
権力争いの感じがするね】
佐山【それは私も感じてました
それに、あれだけ好き
勝手しながら
情報収集に長けている人は
なかなかいませんからね~】
小谷【人事異動の話かな~
他の新聞社から引き抜きの
話はあるみたいだけどね】
佐山【引き抜きですか?】
小谷【昔からあったみたいだよ
津雲さんのやり方でもね】




