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迷宮~新聞記者 津雲京介  作者: 村越 京三


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珍しくスポーツ部とのやりとり(その2)

コラムが紙面掲載されてから数日後の

東葉日報社内の出来事です。

世間は冬の寒さが身に沁みてきている日々が到来しています。

そんなあくる日の早朝いつものように出社して遊軍部に置いてある鉢植えのトマトにジョウロで水をあげている

津雲…今年も順調に育っている


小谷【おはようございます!

   津雲さん相変わらず早いですね  

   ~】とドアを開けて入ってくる


津雲【おはようございますキャップ!

   年寄りは寒ければ寒い程よ~

   余計に早く目覚めるのよ】と

   ぼやいている


小谷【それを言われると何年後かは

   私も同じ道をたどるわけですか

   身体だけは少し鍛えて

   おかないといけませんね】 

   とカバンと置いて椅子に

   腰を下ろしている


権藤【おはようございます!

   失礼します】とノックして

   ドアを開けて遊軍部に

   入ってくる


津雲【おはようさん、

   朝から一体何事だい】


権藤【津雲さんに少し伺いたい事が

   ありまして】頭を下げている


津雲【伺い事かい…政治部の次は

   スポーツ部かい…はぁ~まぁ

   相も変わらずとは…

   とりあえず座んなよ】と

   ため息をつきながらも

   椅子に座る様に促す


権藤【それではお言葉に甘えまして】  

   と椅子に腰を下ろして座る


中谷【おはようございます!

   失礼いたします】とノックして  

   ドアを開けて遊軍部に

   入ってくる


津雲【中谷さんまでご来場かい…

   朝から何事だい】とため息を

   ついている


中谷【来年の世界野球について

   何ですが】


津雲【来年3月にやるアレかい】


権藤【中谷さんに先越されたわ

   それでメジャーリーガーの

   谷平翔大が出場をするか

   懸念していると

   向こうのメディアが速報で

   報じてまして、

   そのせいか朝のワイドショー

   のトップニュースもこれです】


津雲【二人揃ってとは穏やかな話では 

   ないと思ったが、それかい】と

   苦笑いしている


佐山【おはようございま~す!

   今日は朝から何事ですか…】と

   驚いた表情をしている


小谷【スポーツ部の二人が津雲さんに 

   伺いたいんだとさ】と

   腕を組まながら佐山に

   説明している


津雲【ほいよ、取りあえず一息な】と    

   取っ手付のプラスチックの

   コップにコーヒーを入れて渡す


権藤【ありがとうございます】


中谷【ありがとうございます】


そういって二人はそれぞれ受け取る


津雲【正直言って出場はすると思う

   というよりもしなければ

   ならないのかもな】


権藤【どういう事です】


津雲【谷平翔太は代理人の件で

   裁判を1つ抱える事に

   なっただろう。不動産の

   良く分からないけど】


中谷【そう言えばシーズン中に

   ありましたね】


津雲【もし出ないとなれば裁判への

   出廷も要請されかねない

   事態に今なろうとしているん

   だよ】と腕を組みながら

   話している


権藤【そんなとこまで進んでいたん

   ですか…】と驚いた表情を

   している


津雲【本人は全くといって良いほど

   代理人に進められたまま

   やったみたいだけど、

   親になったんだから

   その辺は慎重さや配慮が

   足りなかっただろうよ】


中谷【そうだったんですね】


津雲【さすがに大会中に出廷せよ

   とは裁判所も言わないだろう

   ただし、優勝は難しく

   日本での盛り上がりは欠ける

   だろうな配信のみだから】


権藤【配信のみだと野球好きしか

   見ませんからね~】


津雲【年寄りの楽しみを奪ったな】と

   苦笑いしている


津雲【でも、それをしないと

   食べてはいけないのだろうさ

   これで谷平翔太が出ないと

   なったら向こうもガッカリ

   するだろうしさ】


津雲【話変わるけどメジャーリーグも 

   来年からABS導入だったな】


中谷【はい、基本は人間が

   判定しますけどチャレンジで】


権藤【これでますます打高投低が

   進むなメジャーリーグも、

   その反面試合時間は極端に

   長くなるだろうさ】


津雲【昨年から韓国野球で導入されて 

   いるけど華々しい打撃戦で

   試合時間が長くてな、

   再来年には低反発の球を

   試験導入せざるを得ない

   とか話題になってたよ】


権藤【相変わらず情報収集して

   いるんですね~】


津雲【そう言えば日本も再来年から

   導入の話があるんだろ?】


権藤【そうなんですか】

中谷【そうなんですか】と2人同時に

   驚いている


津雲【それに試合時間短縮の為に

   ファウルもカウントに

   関わらず5球までとする案が

   浮上しているんだとよ】


権藤【どこからその情報を】


津雲【少し前に学生野球でその案が

   浮上したんだよ、投手ばかり

   せっかちに投げさせるよりは

   同じくらいにしないとだとよ】


小谷【まったく体力的にも

   きつくなってきたとか

   言いながらいつの間にかに

   ふら~っと出かけてそのまま

   直帰ですからね】と呆れた

   様子で津雲に視線を向ける  


佐山【おかげ様でデスクからお叱りを

   受ける身にもなってほしいです  

   よ…毎度なんですから】と     

   ため息をつきながら話している


権藤【それでこの前久々にデスクが

   遊軍に来て雷が落ちたんですか

   響くよな~デスクがスイッチ

   入った時は、あ~怖い】


津雲【本来はスポーツ部の仕事だぞ?

   年寄りに先につかまれて

   どうするんだい】


権藤【そこはウチの切り札ですから

   津雲さん!すいませんが】


津雲【はいはい、詳細は後でな

   高くつくぞ~】


権藤【それでは】と椅子から

   立ち上がり


権藤【失礼します】

中谷【失礼します】とドアを開けて

   遊軍部を後にする


津雲【野球の岐路ですかね】


小谷【そう言えば高校野球も7回に

   する話がありますね】


佐山【この暑さなら仕方ないと

   思いますよ。選手だけでなく

   応援の方が大変なんですから】


津雲【夏のスポーツはこれから

   出来なくなるのかもな】


小谷【さて、みなさん時間ですよ】


佐山【いけない】


津雲【やりましょうか昨日の続きを】


小谷【勝手に抜け出さないように

   くれぐれもお願いしますね】


津雲【分かってますよ】


そういって各々仕事にとりかかるの

でした

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