たまには専務室にて…(その2)
その日の昼休み前のお話から
津雲【さてと、一段落ついたかな~】
と腕を伸ばしている
佐山【もうお昼ですからね~】と
時計を見上げる
小谷【そうですね~原稿もそれなり
出来上がってますから】
津雲【キャップ、申し訳ないんだが
昼終えたら専務の所に話に
行っても大丈夫ですかね】
小谷【そうですね、分かりました】
津雲【あと、こちらお願いします】と
コラム2枚を手渡す
小谷【津雲さん、いつの間に】
津雲【作業しながら調べ物するのも
悪くないと思ってね】
小谷【分かりました、
お預かりします】
津雲【さてと昼行くとしますか】
そして各々昼に出たのであります。
昼休みを終えた津雲はその足で
専務室で向かい、そして専務室の前に
到着して…ドアをコンコン…
檜山【はい、どうぞ~】
津雲【失礼します】とドアをガチャリ
と開けて一礼をして入っていく
檜山【津雲さん、どうかされましたで
しょうか】とメガネを
かけたまま視線を
津雲へと向けている
津雲【いえ、今朝方立花デスクより
コラムを1つ書いてくれとの話を
伺いましてね】
檜山【例の件ですか…】
津雲【何も知らない話で、しかも物語
は終了したのを書けという事は
出涸らしに他なりませんと
思いましてね】
檜山【そうですね~私も○○出版から
どうしてもと頼まれましてね…
ウチの新聞に広告出して
もらってますし】と皮肉を
こめて伝えていると…
津雲【それは物語の事ですか?
それともそこに出演していた
俳優さんの事でしょうか】
檜山【おそらくですが両方あると
思います、その方も趣味で物語
を投稿しているみたい
なんですよ】
津雲【もしかして庄司洸平さんの事で
すか?】
檜山【ご存じだったのですか?】
津雲【感覚空けずに2度も特撮アニメ
に出演される方はそうそう
いませんからね】
檜山【さすがですね】と感心している
津雲【感心されても困るのですが、
そのドラマでコラムをとは】
檜山【実は期間限定で庄司洸平さんの
物語を掲載しようかという話が
ありまして】
津雲【なるほど…ケースバイケースと
いう事ですかね、それでその先
の新たな繋がりを求めた訳です
か…】と何とも言えない表情で
檜山に視線を送る
檜山【相変わらず鋭い事ですね】
津雲【残念ながら私にはそれは
出来かねます。それはある意味
で宣伝広告ですからね、
しかし他の作品と併せてと
なれば少し考えさせて
もらえればと】
檜山【他の作品と併せてですか…】
津雲【○○出版は比較的に多様性の
特に性的少数者の物語について
の紹介が多いのでその点を
踏まえてという事でしょうか、
それが駄目なら他の人間に
お願いします】
しばらく考え込む檜山…
檜山【分かりました。コラムは
津雲さんにお願いします。
あなたならそれなりの視点で
書いてもらえると
思いますので】
津雲【買い被りすぎかと…少し時間を
いただけますか?
急ぎだと無謀にも】
檜山【それは大丈夫です。
ただし、あまり遅いのは
困りますけどね】
津雲【分かりました、
それでは失礼します】と一礼を
してドアをガチャリと開けて
専務室を後にした
津雲【さてと、
どこをどうするかね~】
檜山【さあ、どんな風になるのかしら
ね】とつぶやいてからスマホを
取り出して操作してあるところ
電話をかけている。
プルルル…ガチャリ
檜山【例の件、津雲さんに了承を
得ましたので】
○○【分かりました
ありがとうございます】
そして遊軍部に戻る津雲はドアを
ガチャリと開けて入っていく
津雲【只今戻りました~】
小谷【お疲れさまです。
専務との話は】
津雲【とりあえず書く事にするとと
したよ。専務もとある所から
頼まれたそうだからな、
背に腹は代えられないんだろ
さてと、調べるとするよ】
小谷【津雲さんにとっては、コラム
が続く訳ですから】
佐山【そうそう新たな気持ちで】
津雲【勘弁してほしいものだよ
区切りをつけるタイミングを
失ったな…】