新聞社へ久々の訪問者(その2)
さてさて…津雲は資料管理の仕事を
して一段落を終えた時の出来事
津雲【しかし、どんたげあるんだよ~
作業しても減らない餅とは、
まさにこの事だよな~】と
ぼやいていると
佐山【津雲さん、自業自得ですよ~
本来の仕事をしないで
取材に行くからですよ】
津雲【コラムを書くにはやむを得ない
んだよ、誰かさんに頼まれてな
~終わりがこないんだよ】
佐山【いつもはどこでサボってたの
ですかね~】と疑いの眼差しで
津雲を見ていると
小谷【津雲さんて、良い意味で
懐に入るの上手いですよね】
津雲【キャップ!、褒めても何も
出ないぞ~】
小谷【ダメですか、この前のご迷惑分
で例のお米を…】
佐山【それなら私も】と手を上げる
津雲【それは却下、そもそもそんなに
米がないそうだし備蓄米が
先だろうよ!それに前にも話した
けど視野は広くなくちゃな、
観見二観ならね観見五観だよ】
小谷【昔なら社会部とは思いました
けど、ここまで色々あると
やはり遊軍が1番なんで
しょうね】
佐山【そうですよね~ここまでの人が
いると扱いにも困るで
しょうし】
津雲【どういう意味だよ】とぼやき
ながらも笑いをこらえている
立花【あっ!津雲さん、津雲さんに
お客さん来てるわよ
応接室にいるから】
津雲【客?ついに抗議がお出ましかい】
と椅子から立ち上がる
立花【違うわよ‼とにかく早く向かって
ちょうだい、先程から来られて
お待ちなのだから】
津雲【はいはい、分かりましたよ】
そういって津雲は会議室へ向かい
到着した…
津雲【果たして、どこのどなた様かね
~面を拝むとしますかね】
ドアをコンコン…
津雲【失礼します】と一礼をして
入室する
菅野【津雲さんお久しぶりね、
相変わらずのご活躍で
なによりです】
津雲【これはまた珍しい方が、
お久しぶりですね】と
苦笑いする
菅野【いえいえ私もまさかこんな形で
津雲さんにはお会いする事に
なるとは思いもみません
でしたよ】とこちらも少し
苦笑いしている
津雲【まあ、とりあえず
お座りになって下さい】
菅野【それでは失礼して】と
ソファーに腰をかけている
コンコン…失礼致します…と
一礼をして入室して
受付担当がコーヒーを
テーブルの上に置いていく
菅野【ありがとうございます】と
軽く頭を下げている
受付【失礼致します】と一礼をして
退室していった
津雲【しかし、まさか国会議員に
返り咲くとは思いません
でしたよ】
菅野【それは私も右に同じくですね、
まさか元に戻るとは仰天動地と
はこのことよ…】
津雲【正直に申しますと、
要請は来るだろうなという
考えはありました、
ですけど断ると思っていた
ものでしてね】
菅野【私も驚いたわよ】
津雲【ちなみに要請ら民国と憲民の
どちらが先でしたか?】
菅野【憲民が先ですね、でも途中で
その話はなくなったわ】と
淡々と語る
津雲【代表選挙で風向きが
変わりましたか…】
菅野【そうね…新しい執行部に
なられてからはその話が
なくなったわ!その後しばらく
してから民国からの依頼が
DMで届い
たわ…最初はお断りしたわよ、
過去に色々ご迷惑かけてる事も
ありますからね、それでも
党勢拡大の為には必要不可欠だ
と代表と幹事長からね、しかも
比例でね間違いなく党勢拡大の
逆を行きますよと伝えたんです
けどね】と少し苦笑いしている
津雲【暇なメディアとフリーや一部の
ブンヤが騒ぐでしょうね、
過去のプライベートな事には
突っ込みますよとね、
逆に調べて見れば面白いかも
知れませんがね】
菅野【なかなか奇想天外な事を
おっしゃいますね~】
津雲【それが今の私達の置かれている
状態なのですよ】
菅野【津雲さんにしては、
珍しく悲観的ですね~】
津雲【この業界のツケはどこかで
しなくてはなりませんけどね、
といってもSNSよりは信頼性は
あるとは思いますけどね】
菅野【そこは間違いないわね、
少なくとも私は津雲さんや
東葉日報さんの皆さんは
信頼できる人達ですよ】
津雲【それは何よりですよ】
菅野【少なくとも国会議員の中でも
信頼できる新聞社さんですよ、
厳しくも優しさを兼ね併せた
内容ですから、どこかの新聞社
よりは相当まともですから】
津雲【そこまで言われるとこそばゆい
感じですね~1つの対策として
は上手ですかね、
何か起きた時に追求が
和らげてもらえるかと】
菅野【それは深読みし過ぎかと…】
津雲【そんな類いの話がスッパぬかれ
たらメディアではなく配信で
やれば宜しいのではないの
ですか?】
菅野【あなたがそこを利用するように
お願いするとは珍しいですね】
津雲【それだけワイドショーや
ニュース番組の信頼性と
必要性が問われている状態
なものですからね、その内
AIに代わられるでしょうから】
菅野【もうこんな時間ですか…】と
スマホの時計に視線を向ける
菅野【すみません次の予定が
ありまして、そろそろ
失礼させていただきます】
津雲【いえいえこちらも長時間の話に
花を咲かせまして】
菅野【これからも宜しく
お願いしますね、
ありがとうございました!
くれぐれもお手柔らかに】と
頭を下げて応接室を後にした
津雲【こちらこそ宜しく
お願いします、
ありがとうございました!】と
菅野に対してこちらも
頭を下げた後、一息ついてから
応接室を後にした