たまには遊軍部にて…(その13)
世間は10月を過ぎて暑さも少しずつ
ではありますが和らいできています、
そんな日の早朝の東葉日報社内の
出来事…相も変わらず早く来て遊軍部に置いてある鉢植えのチンゲン菜と
ナスにジョウロで水をあげている
津雲…以前育てていたミニトマトや
ピーマンは全て食べてしまったために新たな種を植えて育っていくのを
ゆっくりと待っている!
ナスは秋ナスビと昔から言われておりまさに食べ頃で、夕飯のおかずに
しようともぎ取っている…
津雲【今日も美味しく食べるから~
煮浸しに~炒め物に~】と
鼻歌を歌っている
ナスをもぎ取りポリ袋に入れてから、遊軍部のドアをガチャリと開ける
津雲…
津雲【おはようございますって
誰もいないか…】とぼやいている
津雲【さてと…】と自分のデスクに
背負っているリュックサックを
下ろしている
少し余談ではあるが津雲は取材用と
社内用とプライベート用とそれぞれのリュックサックを持っている、
それでONとOFFを分けているのである
小谷【おはようございます!
津雲さん相変わらず
早いですね~】とドアを開けて
入ってくる
津雲【おはようございますキャップ!】
小谷【体調は大丈夫ですか?】
津雲【おかげ様で大分
良くなっているよ】
小谷【だからといって勝手に抜け出し
て取材しないで下さいね!
一応上司なのですから
管理職としての部下の健康管理
もしなければならないん
ですからね】と話している
津雲【すいませんね…】と
苦笑いしながら
頭を掻いている
小山【それがこの前の2つの話
ですか…】とこちらも
苦笑いしている
津雲【米は無い無いとあちこちで
騒がれているから、
どこにあるかと調べていたら
それなりにあるという話を
書いただけですよ】
小谷【それにしても都会にはなくて
地方にはあるとは】
津雲【特に南の方はかなり
余っていましたね!
取材終わった後に幾つか
まとめて買って配送頼んだ
くらいですから、キャップや
デスク等にも近く到着すると
思いますよ】
小谷【ウチにも送ったのですか?】
津雲【かなり送れたけど療養のお詫び
と中元変わりにな】と
ぼやいているとその時
佐山【おはようございま~す!】と
ドアを開けて入ってくる
小谷【おはようございます!佐山さん】
津雲【おはようさん!】
佐山【津雲さん、ありがとうございま
したお米助かりましたよ】と
椅子に腰をかけて座っている
津雲【おう!届いたか】
佐山【あれはどこのお米なのですか?】
と言いながらリュックサックを
下ろしている
津雲【南の方にあるお米でな、
ふるさと納税の対象外なんだよ!
それに量もそんなに
作ってないしな】
小谷【だからと言って勝手に取材に
行かないで下さいね!】と
若干語気を強めて話している
津雲【はい…】
佐山【キャップ!津雲さんに言っても
無駄な気が…】
小谷【佐山さんまで何を言うんです
か?】と更に語気を強めて
話している
佐山【大人しい津雲さんも
変な感じですから】
津雲【キャップ!物事を追いかけて
調べるには必ず現場に答えは
ある、それをくみ取り伝えるのが
ブンヤの矜持というものです、
それが出来なくなったら
いつでも筆を居るし次の世代に
託すしかないんだよ…
確かに好き勝手にやって
いるように見えるかも
知れないがな…
1つだけ肝に銘じている事が
ある】と腕を組んで話している
立花【人の心を傷つける記事は
書くな!ですよね】と
遊軍のドアを開けて入ってくる
小谷【おはようございますデスク!】
佐山【おはようございますデスク!】
と即座に直立不動で
挨拶している
津雲【おはようございます】と
座りながら挨拶している
立花【津雲さんが教えて下さった事
ですよね】と紙コップに入った
コーヒーをそれぞれに渡して、
奥の空いているイスに
腰を下ろしている
津雲【あんまり体育会系のこういった
状態も今の風潮だと
嫌われるらしいですね】
小谷【会社はそれぞれ個性が
ありますからね】
佐山【スポーツの体育会系のやり方が
合わないとかで離れていく
子供も増えてますからね】
津雲【確かにな~それにしても
どうして企業は新卒をあんなに
採用するんですかね】
小谷【昔からの慣習という事で
しょうか】
立花【ウチみたいな中小企業は
人を取るだけでも
大変ですけどね】と
苦笑いしている
佐山【そう言えばウチの会社って
ここ数年新卒って
採用していますか?】
立花【新卒は…確か中谷さんが
最後かしら…】と
考えこんでいる
小谷【この業界に興味を
持ってくれるだけで
ありがたいものです】