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ほっと一息~喫茶店(その16)

連日の取材をが一段落しコラムが紙面に掲載されたその日、津雲は毎度

お馴染みの喫茶店(百音)へ

足を向けている

長らくご無沙汰になってしまっていたので、店内では相変わらずの百音

シスターズが賑やかにおしゃべりして

いるのだろうと想像しながら

喫茶店(百音)の前について

ドアを開ける津雲…

カランカランと音が鳴る…

振り向くマスター


マスター【上杉さん、

     ご無沙汰しています

     いらっしゃいませ!】と

     皿を拭きながら

     声をかけている


津雲 【こんにちは~すみません

   長らくご無沙汰になって

   しまって】と挨拶している


マスター【いえいえ、いつもので

     よろしいですか?】


津雲 【お願いします、そういえば

   いつもの皆さんはどうされたの 

   ですか?】とカウンターテーブル 

   に座る


マスター【もうすぐ来られますよ】と 

     話ながらサイフォンを

     出してくる


津雲 【いや~大変な目に

   遭いましたよ】と話している 

   と、お店のドアが開き音が

   鳴る…カランカラン…


藤井 【こんにちは~おっ!上杉さん

   ご無沙汰だね~】


津雲【すみません長らく

   ご無沙汰になってしまって】


藤井 「何かあったのかい?

   しばらく来ないなんてさ~

   てっきり孫が可愛くて

   仕方なくて見に行っているの

   かなと話していたんだよ】


津雲 【いえいえ実は狭心症でしばらく   

   入院してまして…しかし

   入院生活は退屈ですね~

   テレビもつまらないですし

   ラジオばかり聞いてましたよ】


藤井【そうかい、実はウチの先代も

   狭心症で手術を受けた事が

   あってな~】


津雲【そうなんですか…

   自分はほとんど薬物治療で

   終わりましたね~かなり軽い方  

   だったようなので】 


藤井【昔は手術しか選択肢が

   なかったからな~】


津雲【それで先代さんは今は…】


藤井【今もピンピンして

   仕事してるよ!多少足腰は

   悪くなったり耳が遠くなったり 

   してるよ、お袋も元気だし】


津雲【長寿の家系なんですね~

   まぁ、ウチも少し前まで

   親父とお袋が旅行とか

   行ってましたけどやはり足腰が 

   きつくなってきていますね】


藤井【いずれウチらも】


再びお店のドアが開き音が鳴る

カランカラン…


清水 【こんにちは~マスター

   いつものお願~い】と入ると

   同時に流れるように

   注文している


マスター【はい、少々お待ち

     ください】


清水【あらっ!上杉さんご無沙汰

   じゃないの~】とカウンター

   テーブルに座る


津雲 【すみません長らくご無沙汰に

   なってしまって】と

   軽く頭を下げている


藤井 【狭心症で入院してたんだって】


清水 【狭心症ってストレスとかで

   なりやすいって聞きますよ?

   大丈夫なんですか?】


津雲【おかげ様で無事退院

   出来ました、孫が大きく

   なるまでは頑張らないと】


マスター【津雲さんおまちどうさま

     です】とテーブルの上に

     置く


珈琲カップを持ち上げて珈琲の香りを嗅ぎながら一口飲む津雲


津雲 【はぁ~久々で落ち着きますね~ 

   ほっとします】


マスター 【ありがとうございます】と  

     朗らかな笑顔で語ると


藤井 【マスター追加で

   チョコレートケーキを】


清水 【マスター追加で

   サンドウィッチお願い】


マスター【はい少々お待ちください】


清水【相変わらずチョコレート

   ケーキ好きですね~】 

   と清水に視線を向ける


藤井【たまに無性に食べたく

   なるんだよ】と応えている


津雲【ケーキとかもあるんですね~】


清水【上杉さん、知らなかったの?

   マスターのケーキ

   美味しいのよ~】


藤井【大人用のクリスマスケーキ

   とかも予約すれば作って

   くれるんだよ】


マスター【そんな恐れ多いですよ

     それに種類は少ない

     ですしね】


津雲【そうしましたらマスター

   すいませんがチョコレート

   ケーキ追加でいただけますか?】


マスター【かしこまりました

     お待ち下さい】


三度、お店のドアが開き音が鳴る

カランカラン…


桜井 【こんにちは~】と入ってくる


マスター 【いらっしゃいませ、

     いつものでよろしい

     ですか?】


桜井【今日はナポリタン大盛りに

   マカロニグラタン下さい】と

   注文してカウンターテーブルに 

   座る


マスター 【飲み物は…】


桜井【今日はアイスコーヒーで】


マスター 【またダメだった

     ようですね、

     出逢いは人それぞれ

     ですから】と諭す様に

     声をかけている


桜井 「そうですよね!まだ可能性も

   ないわけでもないし、

   それに男はそこらじゅうに

   いるわけですから】と

   少し興奮して意気まいている


津雲 【すみません何の話を

   されているのでしょうか…】


桜井 【あっ!上杉さんお久しぶり

   ですね~】


藤井 【狭心症で入院してたんだって】


桜井 【狭心症って心筋梗塞とかと

   似た様な病気なんですよね…

   大丈夫なんですか?】と

   心配そうに話しかけている


津雲【おかげ様でここでマスターの

   コーヒーいただいていますよ】 

   と珈琲カップを持ち上げている


清水【上杉さんが来ない間に

   婚活パーティーやマッチング

   アプリに出会い求めた

   らしいんだけど…】


藤井【その様子じゃあ

   ロクなやつがいなかった

   という事だろうな】


桜井 【そうですよ~本当に体目当て

   だったりマルチ商法だったり

   宗教勧誘までありましたから】 

   とハァーと大きくため息を

   ついている


津雲 【そう言えば推しの人は

   どうされているのですか?】


藤井 【それは聞かない方が…】


津雲 【確か…香月悠人さんと

   前田謙太郎さんでしたよね】


藤井 【2人共に熱愛がスクープ

   されたんだとよ】と週刊誌を

   見せてくる


津雲 【これは宣伝ですね】と

   その内容を見て即座に指摘する


桜井 【え!】


津雲 【カメラから視線を逸らそうと      

   していますね、こういったのは 

   お互いのために意図的に

   撮らせるものなんですよって

   津雲さんが大分前に

   話してましたけどね】


清水 【そういうものなのね~】


津雲 【それにこれで知名度が上がって 

   売れ始めてますからね、

   大変厳しい言い方してしまい

   ますと本命といても

   撮らせるような事をされる

   有名人も多くいるよう

   ですから、これも津雲さんの

   受け売りですけど】


桜井 【それならそれでショック

   ですよ~】


津雲 【そう言えば香月さんは、

   自分が入院している間に

   会社の近くで撮影されていた

   そうですよ】


清水 【そうなんですか!

   見たかったな~有名人】と     

   少し驚いた表情をしている


津雲 【そう言えば入院している時に

   有名人の柏木大樹さん

   見ましたね~結婚されて

   お子さん生まれて何カ月健診

   とかだとは思いましたけど】


清水【あれは驚いたわね~】


マスター【話は尽きませんが皆さん

     お待ちどおさまです】と

     それぞれの所に注文した

     料理が並べられている


マスター【何事も腹は減っては

     戦は出来ぬですからね】


まだまだ話は尽きませんが

今日はこの辺で…


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