番外編…津雲の入院の時のお話
季節は少し流れて酷暑からようやく
猛暑へと緩やかではあるが、
皆何とか命の危機を乗り越えよう
としている、
そんな中ではありますが、
津雲は狭心症の治療のため
千里中央病院の3階に入院していた
津雲【はぁ~退屈だな~
やりたい事ややらなくては
いけない事はいっぱい
あるのに】とぼやいていると
和美【何言っているんですか、
まずは身体を治す方が先ですよ】
とたしなめながらも
諭すように話している
津雲【そうは言ってもな~】
和美【お父さん…】とにこやかな
笑顔で津雲に視線を向ける
津雲【はいはい分かりましたよ、
しかし、和さんも悪いね
~陽真の誕生で病院通いが
終わったと思ったら
今度は私がこんなだからね】
和美【そこは気にしないで下さい、
先生も今一休みしてますから】
津雲【あの事件の裁判の件は
ケリがついたのですか?】
和美【おかげ様で先生が
全て明らかにしましたよ】
津雲【さすがは藪原先生だな~】と
感心している
和美【誰かさんと似たような
性分ですから、
苦労が絶えません】
津雲【何か聞こえたような】
和美【何の事でしょうか、
気のせいですよ気のせい】
大島【失礼します、津雲さん血液検査
しますので】
津雲【大島さんよ~これ後
何回やれば退院できますかね】
大島【血液の流れを確認出来るまで
ですよ】
津雲【入院生活が退屈で退屈で
仕方ないんですよ~】
大島【ガタガタ言わないの、
早く腕出して下さい】と
語気を強める
和美【お父さん】と諭すように語る
津雲【はいはい】と腕を差し出す
大島【軽く手を握って下さい】
そう言って注射をしていく
大島【はい、いいですよ~】と
津雲【ふぅ~相変わらず注射上手い
ですね~ほとんど痛みはない】
大島【これが仕事ですから】と
淡々とこなしている
和美【大島さんいつもすみません】と
軽く頭を下げている
大島【いえ…それでは失礼します】と
部屋を後にしようとすると
沢田【津雲さん、どうてすか
体調は…】
津雲【沢田先生、暇過ぎで
退屈ですよ~】と
ぼやいていると
沢田【先程、検査結果が出ましてね
薬が効いているようです】
津雲【それは良かった】
沢田【もう少し様子見して良ければ
週末にでも退院でいいと
思いますよ】
津雲【おぉ~ありがとうございます】
とベッドで横になりながらも
軽く頭を下げている
沢田【ただし、退院してからも
しばらくは激しい運動と
焦りは禁物ですからね、
お大事に】そう言って部屋を
後にした…それに続いて
大島も失礼しますと言って
部屋を後にする
和美【お父さん、良かったですね】と
ほっとした表情をみせている
津雲【そうですね~やっと
退院できるよ】と安堵した
表情を和美に見せる
和美【退院してからもしばらくは
大人しくしていて下さいね!】
津雲【はいよ】
和美【お父さん、知らぬ間に
ふらふらと取材
行きますからね~】
津雲【いつの頃の話ですか…
今はそんな体力もありません、
それに資料整理や管理の
部署まで兼任させられて
いるのですから】
和美【しかし、見舞いまで断るとは】
津雲【みんな頑張って疲れきっている
んだから、プライベートの
時間まで割いちまったら
申し訳ないよ】
和美【猪突猛進で来たのですから
身体が休めと悲鳴を上げたの
だと思いますよ】
津雲【そうは言っても、こればかりは
何ともなりません】
和美【お父さん!】と語気を強める
津雲【分かってますよ】
大島【沢田先生、津雲さん退院で
宜しいのですか?】
沢田【大丈夫でしょう、しばらくは
お目付役がいるようですから】
数日後、津雲は無事退院したので
あります
今回からの?登場人物(病院関係者)ーー
沢田 祐輔…46歳
千里中央病院外科部長
淡々としている様で
手術の腕は凄いとの事
大島 聡子…38歳
千里中央病院外科担当看護師
仕事の面では何事にも妥協しない
ストレス発散はカラオケ
十八番は恨み節