ほっと一息~喫茶店(その15)
連日の取材が一段落したその日、
津雲は毎度お馴染みの喫茶店(百音)へ足を向けて歩いている、一方その頃
店内では相変わらずの百音シスターズを中心に賑やかになっている
清水【もうお盆よ~毎日毎日酷暑で
身体がどうにかなっちゃうわよ
~本当に】とアイスコーヒーを
飲みながらぼやいている
桜井【そうですよね~熱中症に
気をつけてとか言いますけど、
対策してといっても、
この暑さはもうどうにも
ならないですよ】と
こちらはカフェオレを
飲みながら話している
藤井【昔は暑さ寒さも彼岸までとか
言ったけどよ~ここ最近は
異常気象だよ、ウチの会社と
暑さ対策しているけどさ、
この暑さじゃ水分補給や
塩分補給しないと身体が
持たないから皆ヘトヘトだよ!
生産量も落ちるしな~】と
こちらはアイスコーヒーの
ブラックを飲んでいる
桜井【本当にどうにかならないん
ですかね~】とぼやいている
清水【それでもエアコンのクーラーの
設定温度は28℃とか
言うんでしょ?湿度高いと
涼しさなんて何もないわよね】
とぼやいている
桜井【あれを基準にしたら
熱中症になる人の
オンパレードですよ】
藤井【だから最近はあれだろ?
高齢者とかは公民館や図書館で
涼んでいるって】
清水【私らはここがあるから良いけど
なかなかショッピングモールの
フードコートにずっと
いるのもね~】
桜井【最近ではそれも迷惑行為だと
して、最低一品を食べないと
認められなくなった
らしいですよ!】
清水【そうなの?】
桜井【何もなしなら1日800円を
徴収するとかって】
清水【随分高額ね!】と驚いている
藤井【そんなに高いのか!
そこまでしてまで
食べたくはないわな、
俺はあんまり行く機会が
ないから安心だけどよ~
これからの人はたまった
もんじゃないぞ~】と
ぼやいていると
清水【マスターどう思います?】
マスター【確かにこの暑さは体力的に
厳しいものがありますね、
それにショッピングモール
のフードコートまで
有料化とは…
私達の様な高齢者には
しがない世の中に
なられたものですね!
ですが、だんだんそれが
当たり前になっていくの
かもしれませんね】と
皿を拭きながら
話していると
喫茶店百音の前に着いて
ドアを開ける津雲…カランカラン…
津雲【こんにちは~】
マスター【上杉さんいらっしゃいませ
いつものでいいですか?】と
振り向きながら伺うと
津雲【こんにちは、そうですね~
今日もいつものと
和風スパゲティと
玉子サンドもらえますか?】
マスター【はい、かしこまりました!
そう言えば上杉さん、
最近お仕事はどうですか?】
と聞きながら調理に
取りかかる
津雲【そうですね~仕事は普通なので
すが、報告が遅れまして
先月に無事初孫が
生まれまして…】
藤井【おお~おめでとうさん】
清水【おめでとうございます】
桜井【おめでとうございます】
マスター【おめでとうございます、
これで仲間入りですね】と
調理しながら話していると
津雲【ありがとうございます】
藤井【それでどっちなんだい】
清水【そうそう】
津雲【男の子ですね】
桜井【いや~かわいいんでしょうね~
私も早く結婚して
子供欲しいんですよ~】
清水【その前に相手を見つけ
ないとね~】
藤井【ほらっ祭りに出会いありって
言うじゃないか】とけしかけて
いると
桜井【この暑さだと休みには
ここ以外出かけたく
ありませんよ~】
藤井【それで名前は何て】
津雲【真の心で
陽の道をで
陽真と言います】
藤井【良い名前だね】
清水【そうね~】
桜井【可愛いですか?】
津雲【それはもう】そういってスマホ
を操作して陽真の写真を
見せている
皆一同にそれを見ていると
【かわいい~】と満面に笑みを
浮かべている
マスター【お話はその辺で
お願いします!上杉さん、
お待ちどうさまです】と
ブレンドと和風スパゲティ
と玉子サンドを置いていく
津雲【ありがとうございます!
いただきます】と
アイスコーヒーを一口飲む
津雲【ふぅ~マスターのコーヒーは
落ち着きますね~】
マスター【そういっていただけると
ありがたいです】
津雲【和風スパゲティも
玉子サンドも美味しいです】
マスター【ありがとうございます】と
少し照れくさそうに
フライパンを洗っている
藤井【確かにマスターのは
何でも美味しい、
他では味わえないものだよ】
マスター【そういっていただけると
何か照れくさいですね】
藤井【マスター!アイスコーヒーの
おかわり頼みます】
マスター【はい、かしこまりました!】
清水【私も玉子サンドお願い】
桜井【私もお願いします】
マスター【かしこまりました!】
皆酷暑を乗り越えようと、
もうひと踏ん張りしています