部長室にての会話(その4)
津雲【すみません、話変わりまして
プライベートな話の報告が
ありまして】
鶴田【そういえばお孫さん
生まれたんだよな】
津雲【先月の5日の夜に男の子が
生まれました】
鶴田【おぉ~おめでとうさん
男の子か】
津雲【私もとうとうおじいちゃんの
仲間入りです】
鶴田【それで名前は何て】
津雲【真の心で
陽の道をで
陽真と言います】
鶴田【そうか~今時の名前にでも
なるかと思っていたん
だがな~】
津雲【拓真の嫁さんは翔の
一字を入れたいとそうとう
やりとりしていたよう
ですけどね】
鶴田【そこは拓真君が押し切った
訳か~】少し嬉しそうに
語っている
津雲【そうですね~自分の一字を
入れたいと、しかし拓真は
女の子が生まれると
思っていたみたいで女の子の
名前しか考えていなかった
そうですから、出生届提出する
のギリギリでしたからね】
鶴田【孫は可愛くて仕方ないだろう】
とニヤニヤしながら聞いてくる
津雲【それはそうですよ~
たまらないです】とこちらも
ニヤニヤしながら答えて
スマホを操作して
陽真の写真を見せる
鶴田【おお~やはり赤ん坊は
かわいいな~】と満面に笑みを
浮かべている
鶴田【お前さんもこれから
色々頼られるぞ~】
津雲【双方の奥さんはもう頼られて
ますけどね、私にはあまり
頼られないと思いますよ
あんまり役にたちませんから】
鶴田【それは男親ではなかなか難しい
部分もあるからな~
出来る範囲だろうさ、
拓真君は?どんな感じかい】
津雲【それなりにはやっているよう
ですよ…ゲップさせるのは
上手いらしいですから】
鶴田【親という名の看板を背負った
人間の仲間入りか】
津雲【そうですね~そして私は
おじいちゃんという名の看板を
背負った人間の仲間入りです】
鶴田【となると休みは孫の面倒で
ほぼ終わりか…ハハハ】
津雲【その通りと言いたいですが、
今は向こうの実家ですから
あんまりお邪魔するのも…】
鶴田【そんな事は気にせずに
図々しいくらいに
面倒を見ればいいんだよ!
それに物心つくと遊び相手
させられるんだからな】
津雲【それは参考にさせて
いただきます、
部長も苦労されてますね】
鶴田【ウチの孫は女の子だから
行くと毎回と言って
いいほどおままごとの
相手をさせられてるよ、
それに年の暮れには二人目が
生まれる予定だ、
男の子だとよ】
津雲【そうですか~部長の所も
これからは更に
賑やかになりそうですね】
鶴田【しかし歳月の流れというものは
早いものだな…】と
少し感傷に浸っている
津雲【そうですね~そういえば
部長のお孫さんの名前って
確か…】
鶴田【ウチのは結だ!
様々な人達を結んで、
絆の様につないでほしい
だとよ】
津雲【結ちゃんですか~
そして二人目のなると
ますますにぎやかに
なりますね~】
鶴田【あんまり頼りされても
困るがな…】と
苦笑いしている…
鶴田【話を戻すがまだ部長の件は
保留の状態だ、とりあえずは
お前さんにもう少し頑張って
もらわないとな】
津雲【和田さんが来るのは
確定なのですよね…
鶴田【いついつまでとは
決まっていない!
ウチに来るなら来年度から
だろうな】
津雲【そうですか…
ついでにそろそろ
私のコラムの後任も
見つけてもらわないと】
鶴田【それはノーコメントで頼むわ!
分かった、休み明けはお互い
疲れきってそうだな】
津雲【身体がどうなる事やらですけど
何とか踏ん張りますよ】
鶴田【分かった!】
津雲【ありがとうございます、
それでは失礼します】
そう言って立ちあがり一礼をして
部長室を後にした