たまには家族と…(その9)
それから更に二日後、
仕事を終え帰宅しようとしていた
津雲にふとスマホから着信が鳴る…
操作し電話に出る…
津雲【もしもし和さん?
どうしました?】
和美【もしもし~お父さん?
忙しいのにごめんなさいね!
今大丈夫ですか?】
津雲【大丈夫ですよ?どうしました?】
和美【どうしましたって、
拓真から連絡ありません
でしたか?】
津雲【拓真からって、あらら着信
あったの気付かなかった
ですね…】と
履歴を確認している
和美【昔から変わりませんね~
集中し過ぎると周りが
見えなくなる癖は】
津雲【すみませんね】
和美【ようやく孫の名前
決めたそうですよ】
津雲【ようやくかい】
和美【ようやくです】
津雲【それで】
和美【陽真だそうです】
津雲【はるま…あの三浦春馬の
春馬ですか?】
和美【太陽の陽に拓真の真だそう
です】
津雲【相当やり取りしたので
しょうね…】
和美【かなり候補上げてたみたい
ですからね】
津雲【とりあえずは決まった訳です
から良かったですよ】
和美【これからはハル君ですからね】
津雲【分かりました】
和美【それでは程々に頑張って
ください】
津雲【お互いにですね、は~い】」と
スマホを操作して通話を切り、
スマホをポケットにしまう
津雲【ハル君か…何となく
あの二人らしいな…
これでおじいちゃんとしての
看板も背負う事になりますか】
と感慨深い心境で家路へと
足を運ぶのでした
それから15分後、家へと帰宅した
津雲は風呂に入るため給湯器の
スイッチを押して着替えようと
していたその時
津雲のスマホが鳴る…操作して
電話にでる
津雲【もしもし】
拓真【もしもし親父~
やっとつながったよ!
今大丈夫?】
津雲【あぁ、大丈夫だよ!これから
風呂入るところだから】
拓真【子供の名前の事だけどさ】
津雲【母さんからさっき連絡来て
教えてくれたよ】
拓真【うん、子供の名前“陽真”に
した】
津雲【おめでとうさん】
拓真【ありがとう】
津雲【そんでどういう意味や
願いを込めたんだい】
拓真【真の心で陽の
道を歩んでほしいという
思いからだね】
津雲【そうか…何だかんだ親という
看板を背負い始めたな!
でも舞菜さんは納得したかい】
拓真【最後は二人で決めたからね】
津雲【紆余曲折あったとか】
拓真【そうだね~舞菜は翔
とか翔真とか
陽翔とか
考えていたみたいだね】
津雲【今風の名前で良いじゃいか】
拓真【まぁ、そこは古いけど
自分の一字を取り入れさせて
ほしいとお願いしてね】
津雲【そういう事か、ところで
もし女の子だったら名前
どうするつもりだったんだい】
拓真【それは優菜か結菜かな】
津雲【決めていたのか…】
拓真【何となく女の子の予感がして
いたから】
津雲【あらら…】
後から風呂が焚けたとのチャイムが鳴る…
津雲【とりあえずはおめでとうさん!
ようこそ親という看板を
背負う仲間よ】
拓真【何それ…】
津雲【子供が生まれたら
そうなるんだよ、
頑張れ!新米パパ】
拓真【おぅ、親父そろそろ風呂】
津雲【そうだね、じゃあお疲れさん】
拓真【お疲れ様、ありがとう】
通話が終わる…ツーツー
スマホを操作してテーブルの上に置く
津雲【ハル君か…さて風呂
入りますかな】
今回からの登場人物(津雲の家族)ーー
津雲 陽真…0歳
津雲家の初孫として誕生した
体重は3,125㎏である