たまには家族と…(その7)
物語は続編になります
その頃分娩室では…
師丸【は~い、じゃあもう一息ですよ
~ヒーヒーフー、
ヒーヒーフー】
舞菜【ヒーヒーフー、ヒーヒーフー】
師丸【はい、いきんで】
舞菜【う~~~ん】
師丸【は~い、もう少しですよ~
呼吸整えてからもう1回行きます
からね~】
舞菜【はい】と呼吸を整えていた
師丸【は~い、じゃあいきますよ~
ヒーヒーフー、ヒーヒーフー】
舞菜【ヒーヒーフー、ヒーヒーフー】
師丸【はい、最後の力を振り絞って!
いきんで】
舞菜【う~~~ん】
オギャーオギャーオギャーオギャーと泣き声が分娩室から響いている
師丸【おめでとうございます!
元気な男の子ですよ】
舞菜は子供が無事に生まれた安心感と体力を消耗し尽くした疲労感が
交差する心境なのであります!
分娩室の外では…
拓真【やった】と腰が抜けて
放心状態になる
その後看護師が元気や男の子ですよ~と見せてくる
津雲【元気な泣き声だ】
和美【そうね~】
武文【良かった~無事に生まれて】
朱里【すいません、舞菜は】
師丸【お父さん!お母さんは
疲れてますから
手短にお願いしますね】
拓真【はい!】そういって病室に
入っていく
舞菜【男の子だよ!】と生まれたての
赤ちゃんを愛おしく
見つめながら拓真に語る
拓真【ありがとう!ありがとう!
頑張ったね!】と泣き笑いの
表情を見せながら話している
師丸【さあさあ、お母さんは
休まないとね】と横に
保育器をセットして
赤ちゃんを乗せている
拓真【また、すぐ来るから】と病室を
後にする
朱里【舞菜…】
和美【舞菜さんお疲れさま】
津雲【お疲れさまでした】
武明【お疲れさま】とみんなが声を
かけると保育器に目を向けて
和美【随分大きな赤ちゃんね~】
朱里【かわいいですね~】
津雲【舞菜さん、困ったら
なんでも言って下さい!
少しは役に立つかも
しれないので】
武明【そうですね】
和美【男親は当てにしない方がね…】
朱里【こういう所は女親が…】
和菜【かわいい~】
武文【俺も叔父さんになるのか~】
師丸【はい、ご家族の方々も
お母さんお疲れですから
休ませてあげて下さい】
舞菜【みんな、ありがとう
ございました】
朱里【舞菜!休める時に休むのよ!】
舞菜【うん】
和美【また、来ますからね】
それぞれが【また】と病室を後にする
和美【お父さん!】
津雲【何でしょう】
和美【しばらくは朱里さんと
私で舞菜さんの世話をするわ!
それに拓真もね】
拓真【えっ!】
和美【えっ!じゃないわよ、あなたね~
一人だと色々大変でしょ!
それにこれから手続きとか
色々あるんだから会社とか
名前決めないといけないし】
拓真【分かった!ありがとう】
津雲【間違いなく拓真もウチの
家系だな…尻に敷かれる方が
上手くいくのだろうな】と少し
苦笑いしている
拓真【名前決めないとな~】
津雲【決めてなかったのか】
拓真【顔見てから決めようかと、
それに性別も生まれるまで
楽しみにしてたからさ】
津雲【こりゃ大変だぞ~】
そういってみんなが新たな生命の誕生を喜び名前を決める話で盛り上がった
のでした!
今回の登場人物ーーーーーーーーーー
師丸 浩代…51歳
師丸産婦人科院長