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たまには家族と…(その6)

その日仕事を終え帰宅しようとしていた津雲にふとスマホから着信が鳴る…

操作し電話に出る…


津雲【もしもし(かず)さん?

   どうしました?】


和美【もしもし~お父さん?

   忙しいのにごめんなさいね!

   今大丈夫ですか?】


津雲【大丈夫ですよ?どうしました?】


和美【本当に急で申し訳ないのですが 

   明日か明後日かこっちに

   来られますか?】


津雲【こっちって何かありましたか?】


和美【舞奈さん陣痛が始まったみたい 

   でしてね】


津雲【いよいよ来ましたか~

   分かりました何とか

   都合つけますよ】


和美【ようやくですね~

   お願いしますね

   初孫の誕生ですから、

   誕生の時にいなかったなんて

   言われたくないでしょう】と

   問いかけられる様に

   言われていると


津雲【私は何とか間に合いましたよ

   二人共に】


和美【落ち着かない様子でしたの

   お義父(とう)さんとお義母(かあ) 

   さんから聞いてますよ】


津雲【それは…まぁそうですね、

   向こう側で苦しんでいるのに

   何もしてやれない訳ですから】


和美【まぁ確かにそうなんですけどね 

   当てになりませんしね】


津雲【それを言われると何とも】と

   少し苦笑いのニュアンスで

   話している


和美【とにかく舞菜さんは

   病院ですから来て下さいね!】


津雲【はいはい、拓真は?】


和美【みんな向かってますよ!】と

   少し語気を強めながら

   話していると


津雲【はい!今から向かわせて

   いただきます】と

   背筋を伸ばして返している


和美【それでは気を付けて

   来て下さいね】


津雲【は~い】とスマホを操作して

   電話を切る


津雲【いよいよおじいちゃんの

   仲間入りか】と

   病院へ向かって行くのでした


そして1時間が経過して…

津雲は舞菜が運ばれた

師丸産婦人科に到着した


津雲【まだ間に合うかね】と

   病院の自動ドアを通って

   入っていく


和美【お父さん!】と手招きをしている


津雲【舞菜さんは…】


和美【今、分娩室へ入って

   いきましたよ!】


津雲【そうですか…】


武明【津雲さん】


津雲【武明さん、早いですね】


朱里【私達も今着いたところでして】


津雲【そうですか、拓真は…】


そこでは分娩室の前で

うろうろしている拓真がいた


津雲【誰もが通る道ですね】


武明【そうですね~私もあんなん

   だったと言われましたから】


和美【拓真!落ち着きなさい!】


朱里【そうですよ!戦うのは

   舞菜なんですから】と

   拓真を落ち着かせる…


津雲【拓真!親なんだから

   ドンと構えようや!ドンとな!】


和美【そうですよ!】


その頃分娩室では…


師丸【は~い、じゃあいきますよ~

   ヒーヒーフー、ヒーヒーフー】


舞菜【ヒーヒーフー、ヒーヒーフー】


師丸【はい、いきんで】


舞菜【う~~~ん】


師丸【は~い、頭が出てきましたよ~ 

   呼吸整えてからもう1回

   行きますからね~】


舞菜【はい】と呼吸を整えていた


分娩室の外では…


拓真【舞菜大丈夫かな~】と

   不安そうな表情を見せる


そこに和菜と武文が到着する…


和菜【あれ舞菜さんは?】と

   小走りで聞いてくる


和美【まだ、分娩室よ】


武文【そうなんですね】


みんな病院の分娩室近くのスペースに静かに座り、その時を待ったのである…拓真を除いては

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