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ほっと一息~喫茶店(その14)

連日の取材が一段落しコラムが

掲載された日、津雲は毎度お馴染みの喫茶店(百音)へ足を向けて歩いている店内では相変わらずの百音シスターズを中心に賑やかになっている


清水【もうGWよ~あっという間に

   夏がきて秋がきて冬がきて

   1年が早すぎるわ~】


桜井【私は新たな推しを

   見つけたので、

   そこに生きがいを】


藤井【またかい、相も変わらず

   懲りないね~現実を見なよ

   現実を】


桜井【良いじゃないですか~

   出会いないんですから】


清水【まあまあ、生きがいを見つける 

   のは良い事よ、それで今度は

   どこのどなたなの?】


桜井【香月悠人君と前田謙太郎君

   で~す】とスマホの 

   待ち受けをマスターを含めた

   皆に見せている


清水【相変わらずこういうタイプね 

   ~】


藤井【目の保養位ということだな…

   最近の…は顔と名前が

   一致しないのがほとんどに

   なってきちまってるよ】


桜井【だって童顔で可愛らしい

   悠人君と硬派な謙太郎君と

   たまらないんですよ~】


マスター【まあまあ、好みは

     人それぞれですからね~】 

     と皿を拭きながら

     話している


桜井【さすがですマスター!

   分かっていらっしゃいます】


マスター【ですけどお付き合い出来る 

     とか結婚とかは

     別ですからね、

     相手の人もタイプは

     あるでしょうし

     芸能人としても己の売りを 

     出さないといけません

     から】


清水【マスターって時々

   毒を吐くみたいな感じで

   鋭いわね】


桜井【これでダメなら

   女やもめにでもなろうかな~】


藤井【待て待て!世の中には相手なんて 

   その辺にゴロゴロ

   転がってるだろうよ】と

   腕を組みながら話している


清水【その辺にゴロゴロって

   そんなにいい男っているようで 

   いないもんですよ~】


桜井【いいんですよ、悠人君を

   振り向かせて魅せます】と

   一人息巻いている


藤井【なるようになれだな…】と

   呆れたかの様にぼやいている


喫茶店百音の前に着いてドアを開ける津雲…カランカラン…


津雲【こんにちは~】


マスター【上杉さんいらっしゃいませ 

     いつものでいいですか?】


津雲【ご無沙汰しています、

   今日もいつものと…

   う~ん…何にしましょう】と

   珍しくメニュー表を見ている


津雲【マスターすみません、

   オムライスは出来ますか?】


マスター【大丈夫ですよ】


津雲【そうしましたらそれで

   お願いします】


マスター【はい、かしこまりました!

     そう言えば上杉さん

     最近お仕事はどうですか?】 

     と聞きながら

     調理に取りかかる


津雲【そうですね~何だかんだで

   忙しくしてましたね、

   特に家の事で休みは

   終わりそうです…】



藤井【家の事って何だい、

   悩みなら相談くらいなら

   乗るぞ】と


清水【私達じゃあお役に立たないかも 

   知れないけどね】


桜井【私たちに出来る事があれば…】


津雲【あの…皆さん勘違いされて

   いると思います!

   再来月の頭に孫が産まれる予定 

   でして、色々用意しておかない 

   といけないのでその話と準備で 

   休みが終わるなという

   話ですよ】


藤井【何だ~早とちりしちまったよ 

   ~】


清水【私もよ~】


桜井【たまにはいいんじゃないです 

   か?そういう早とちりも】


津雲【ところで何の話を

   されていたのですか?】


清水【毎度恒例のさくちゃんの

   婚活の話よ】


桜井【違います!推し活です!】


藤井【それでもお近づきになって、

   あわよくばだろう~】


津雲【それで今度はどこの

   どなたなんですか?】


桜井【改めて柏木悠人君で~す】と

   スマホの待ち受けを

   津雲を含めた皆に見せている


津雲【最近売り出している

   アイドルグループの

   一人ですね】


桜井【知っているんですか?】


津雲【昨日、会社の近くで

   撮影されていましたよ?】


藤井【良く分かったね~】


津雲【ちょうどそこを通らないと

   会社に戻れなかったもの

   ですからね!スタッフの方々に

   説明してようやくでしたから】


桜井【悠人君可愛いいですよね!ね!】と 

   興奮し迫りながら話している


津雲【まあまあ】と手で静止する


マスター【お話はその辺で、

     上杉さん、お待ちどうさま

     です】とブレンドと

     オムライスを置いていく


津雲【ありがとうございます!

   いただきます】と珈琲カップを  

   持ち上げてブレンドを一口飲む


津雲【ふぅ~マスターのコーヒーは

   落ち着きますね~

   身体が生き返ります】


マスター【ありがとうございます】


津雲【オムライスも美味しいです、

   マスターは昔から料理

   得意だったのですか?】


マスター【いえいえ】と首を左右に

     振っている


津雲【凄いですね~とてつもない

   努力されたのですね】と

   感心している


マスター【ありがとうございます】と

     少し照れくさそうに

     フライパンを洗っていた


藤井【確かにマスターのは

   何でも美味しい】


マスター【努力は影で行うもの

     ですからね】


藤井【マスター!重いね~その一言】


マスター【これから出会いと別れは

     いくらでも訪れますから

     悲喜交々ですよ】


季節は初夏になろうとしています



今回の登場人物ーーーーーーーーーー


香月(かつき) 悠人(はると)…21歳

アイドルグループ特急のメンバーで

昨年放送された深夜ドラマ

“届かない君には”で俳優デビュー


前田(まえだ) 謙太郎(けんたろう)…22歳

主にミュージカル俳優として活動してきたが、ドラマ“届かない君には”で

地上波デビューし好評売り出し中


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