遊軍部とスカウトの答え
さてさて、季節は葉桜も散り
もうすぐ世間はGWになろうと
しているその頃…
こちらは東葉日報本社
遊軍部兼資料管理部…
津雲【お~い仕事が減らないぞ~】と
嘆いている
小谷【まあまあ、もう少ししたら
休みがきますから
もうひと踏ん張り
しましょうよ】
佐山 【そうですよ!津雲さんや
キャップはいいですけどね、
ウチなんか子供達の面倒や
旦那の両親が遊びに来るって
いうから憂鬱で憂鬱で】
津雲【それはそれは…
どこか連れていけってかい】
小谷【ディズニーとかメッセの
イベントとかですかね~】
佐山【プラレールか野球観戦か
スカイツリーで
揉めているんですよ~】
津雲【あ~何となく分かるな~
最近は~何だグランピングって
いうのか?キャンプ行くのを】
小谷 【あ~確かに良いですよね~
家族ならそれで海辺や
山の方面に行かれたり
しますよね~バーベキューとか
もいいですよね】
佐山 【グランピングですか~う~ん】
津雲 【確か千里の流れの森公園付近に
いいところができたらしいな~
この前支所の連中が取材で
一泊してとても良かったと
話してたからな】
そんな話を作業しながら、
時計の針はお昼になろうとしていた
津雲【おっ!もうじきお昼かい】と
時計を針を見上げている
その頃遊軍部の電話が鳴る…
佐山 【はい遊軍!はい…】
佐山 【津雲さん、津雲さんに
お客さんですよ】
津雲 【お客?またかよ~どこの
どいつだよ~お父さんの
お昼を邪魔する奴は~】
佐山 【とにかく受付にいらしている
そうですから至急向かって
ください!ほら、早く】
津雲【お父さんのささやかな
幸せのお昼が…】と
言い残しながら受付へと
足の動きを向けて言った
本社受付に着いた津雲…
津雲【どこにいらしているのかな~】
その視線の先には
山井の顔があった
津雲の姿を遠巻きに見た人物が
すくっと立ち上がる
山井【お昼時に押しかけてしまい
申し訳ありません】と
一礼して挨拶をする
津雲【山井さんでしたか】
山井【失礼かと思いましたが
お忙しいでしょうから、
あえてこの時間を
考えましてね】
津雲【ここでは何ですから、
応接室の方に】
そして二人は応接室へ足を運んだ
本社応接室に到着してドアを開けて
山井を先に入室させる…
山井【すみませんお昼時に】
津雲【いえいえとりあえず
腰をお掛け下さい】
山井【失礼します】と二人共に
腰を掛ける
津雲【それで答えは出ましたか】
山井【今回のお話ですが、
今はお断りさせてください!】
津雲【そうですか…何となく
予感はありましたが…】
山井【まずは外部協力で
お願いしたいのですが】
津雲【外部協力てすか~なかなか
面白い手を選択しましたね~】
山井【やはり今は私が入ると
色々ご迷惑をおかけしてしまう
と考えましてね、まして
まだ現場で生の声を
自由気ままに動いていたいと
いうのもありまして…】
津雲【そうですか…そういう事なら
仕方ありません…】
山井【すみません】と頭を下げてくる
津雲【いえいえ今はとおっしゃって
いましたので、いずれかはと
むしろ少しだけですが
驚いています】
山井【なかなかややこしい
手続きとかありますから】
津雲【連載とかテレビの違約金
みたいなものですかね】
山井【はい、全ては数字次第の部分で
決まる世界ですからね】
津雲【それはウチの会社も同じですよ!
まぁ劇薬を入れて購読者数を
あげようとしている
位ですから】
山井【自分の事を劇薬とはなかなか
ですね~】と少し笑っている
津雲【上からしたらやりにくい
部下でしょうからね】
山井【ちなみに今はどんな事を
取材されているのですか?】
津雲【逆取材ですか?そうですね~
政治や事件の背景や
経緯ですかね、加害者だけで
なく被害者の言動や行動も
含めて、時として傷つける事も
あると思います!
なので記事にしない
場合もありますしね】
山井【記事にしない…】
津雲【記事にしないのが
ほとんどですけどね…
まぁ全然違う話題も
記事にしたりしますけどね
恋愛とかアニメとか】
山井【そうなんですか…】と
少し驚きの表情を見せる
津雲【そういうものですよ、
まぁ雇われ人ですからね】
山井【話は変わるのですが、
津雲さんは定年を迎えたら
どうされるのですか?】
津雲【そうですね~嘱託職員として
もうひと踏ん張りするか、
フリーで動くかですかね】
山井【フリーになろうとは
考えなかったのですか?】
津雲【考えましたけど子供養うには
ね~それに色々記事読んでいる
と分かる事もありますから】
山井【折角の話なのにすみません
私なんかのために
色々動いて下さったのに】と
立ち上がり
津雲【いえいえ、その時を
待ちますよ】
山井【それでは失礼致します】と
頭を下げて応接室を後にした
応接室を後にして遊軍部に戻る津雲…
小谷「津雲さん…どうでしたか?」
津雲【後で話しますよ、さてと
お昼行ってこないとな~
まぁ、ある程度予想は
していたがな】と
会社を後にした