ほっと一息~喫茶店(その12)
連日の取材が一段落しコラムが
掲載された日津雲は毎度お馴染みの
喫茶店(百音)へ足を向けて歩いている店内では相変わらずの百音シスターズを中心に賑やかになっている
清水「今年もあっという間に3月よ~
もう桜が咲いちゃうわよ~」と
嘆いている
桜井「桜よりも花見が楽しみ
じゃないんですか?」
藤井「良いじゃないか~花見、
ウチの会社の連中や
取引先の連中とも行くぞ!」
清水「単純にお酒呑みたいだけ
じゃなの~」
桜井「でも最近はお酒呑まない人の
方が増えてますからね~
エナジードリンクで
早く酔ってしまおうという
人もいますから」
清水「そうなのよね~私も花見
行くけど学生さんの集まりは
積もった話が凄くてね~
たまに聞き入る時ですら
あるもの~」
藤井「昔ながらの飲みながらの
コミュニケーションが
今の時代は通用しなく
なったんだな~
ウチの会社はある意味で
希少価値なのかもな~」と
珍しく感慨深く
腕を組みながら語る
桜井「確かにそうかも知れませんね~
私は会社の花見はないですけど
仲間でする事にしてまして、
そこで新しい出会いを
見つけなくちゃ」
マスター「出会いはなかなかないもの
ですよ、ある程度相性も
ありますし直感的なもの
もあるでしょうし」
清水「直感ね~昔はビビビ婚とか
あったからね~懐かしいわ~」
桜井「そうなんですか?」
清水「そうそう“小松田聖子”の
あの会見はなかなか
派手だったわね~」
喫茶店百音の前に着いてドアを開ける津雲カランカラン…
津雲「こんにちは~」
マスター「上杉さんいらっしゃいま
せ、いつもので
いいですか?」と皿を
拭きながら聞いてくる
津雲「ご無沙汰しています~
今日もいつものとプラス
クラブハウスサンドで
お願いします」
マスター「はい、かしこまりました!
そう言えば上杉さん
最近お忙しかったの
ですか?」
津雲「年度末ですからね~色々と
人事異動やら引き継ぎやらで
バタバタしてますからね~
窓際族の自分にまで助っ人に
借り出されてる位ですから」
藤井「年度末はどこの会社もそんな
もんだよな!
ウチの所はそんなもんは
一切ないっていうのが
せめてもの救いだな~
皆職人ばかりだから
自分のテリトリーには
入るなってな」
津雲「まぁ私にはほとんど
縁はありませんですけれど…」
清水「それも何か切ないわよね~」
マスター「上杉さん、お待ちどうさま
です」とブレンドと
クラブハウスサンドを
置いた
津雲「ありがとうございます!
いただきます」と珈琲カップを
持ち上げてブレンドを一口飲む
津雲「はぁ~やはりマスターの
コーヒーは落ち着きますね~
身体が生き返ります」
マスター「ありがとうございます」と
いいながらグラスを
拭いていた
桜井「3月なら出会いと別れが
色々ありますけど、
ここはいい意味で変わらないの
が良さなのだろうと
思いますよ」
マスター「そうですね~それを
毎年繰り返して
色々な出会いが
あるわけですから、
それを楽しみに」
今回の登場人物ーーーーーーーーーー
小松田 聖子…53歳
中学3年生の頃に芸能事務所から
スカウトされてアイドルデビュー
それから様々な曲をリリースして活躍
過去3度の結婚と2度の離婚歴がある