シェーカの過去
「えっとね、あんまり話したくないんだけど、話さなきゃダメ?」
「あぁもちろん」
俺はいま、シェーカになぜ魔王軍に入りしかも幹部になったのかを聞き出している最中だ。
「実は・・・・魔王軍に入ったらシェーミが少しは僕のことを見直してキャベツ派にならないかなって思って入ったんだよね。でも、なんやかんやあって気づいたら幹部になっていたんだ。もちろん理由が理由だから幹部になんかなるつもりは微塵もなかったんだ。でも日が進むにつれどんどん周りが僕のこと幹部だと思い込んでしまったんだ。確かに実際は幹部だけど僕はそんな自覚なんてないからなるべくは同等の関係で魔王軍をやっていきたいと思っていたんだよね。そして誰も気づかないまま誰一人人間を倒さずに魔王群を抜けるつもりだった。でも幹部となった今では抜けづらくなってしまったんだ」
なるほど、自分の意志で魔王軍に入ったけど入った理由がしょぼかったっていう話か。
「今の話の通りだと魔王軍には自分の意志で入ったけど幹部にはなるつもりはなかった。最初はすぐに抜けるつもりだったってことでいい?」
「そういうこと」
「シェーミ、どう思う?」
「どう思うって、決まってるじゃないですか。仲直りした今では、魔王軍とか幹部とかそんなの関係ないですよ」
「よし、よく言った。
ま、そういうことだから、俺たちのギルドメンバーに入んないか?」
「いいの?でも僕は幹部だからそんなことしたら殺されちゃう」
「それなら心配ないぞ。ここで問題、俺たちはいま何の旅に出かけているでしょう。制限時間は10秒。よーいスタート」
「ええぇと、この話の「10」流れてきにもしかして・・「9」魔王軍をつぶしに来たとか?」
おぉ、結構早いな。
「惜しいな、凄く惜しい。正解は、魔王軍をではなく魔王そのものをつぶしに来たんだ」
「えっ?いったいどうして?」
「今は森の奥のほうで寝ているが、ファイヤードラゴンの頼みでな」
「!?、ファイヤードラゴンの頼み。でもどうして?・・・!、そういえばほかの幹部がファイヤードラゴンを全滅させたって聞いたことがある。まさか、それのことか?」
「ご名答、勘が良いな」
「勘がいいんじゃなくて、推測力がいいの」
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