4.通じた想い
(「・ω・)「ガオー
・・・そう、気配を消しただけ。
付き人だからといって、主の状況を慮って退出するなんてことはしないらしい。
ちゃんと責任を持って主の恋の行方をその目で見届けようとしている・・・っ!!
「ねぇ、ララ。言って?」
「わ、わたくし・・・は、その」
「うん。」
「れ、レド様のことを・・・」
「俺のことを?」
「お・・・お、お・・・お慕い申し上げておりまひゅ・・・っ!!」
「っ!俺も、俺もララのことが大好き。今まで誤解させるような態度を取ってごめん。世界で一番愛してる。こんなダメダメな俺ですが、生涯あなただけを愛することを許していただけますか?」
「もちろんですっ!わ、わたくしこそ思ってることっ、ちゃんと、伝えられなくて・・・っごめ、なさい。こんな、わたくしでも・・・傍に、いてくれますか?」
「ああ、もちろんだよ。愛してる、ララ。」
「レド様・・・」
従者が気配を消して静かに見守っている中、お互いに告白した二人。
レドモンドが真っ直ぐにララベットの瞳を見つめながら愛の言葉を囁くと、ララベットは喜びのあまり泣き出してしまった。
それでもララベットは、泣きじゃくりながら笑ってレドモンドの気持ちに応え、嬉しそうに抱きしめられていた。
ラルフとフローラはというと、主人の長年の恋心及び自分たちの今までの苦労が全て報われたことに感極まって、ララベットが比にならないほどドバドバと涙を流して震えていた。
フローラのそんな姿に気がついたのか、ラルフがすすすと壁伝いにフローラの傍まで行くと、お互いに何をするでもなくただ涙を流し、男泣きならぬ、従者泣きに泣いていた。
その内、二人で労るように肩を叩き合って、お互いの苦労を労い合っていた。
その光景を見たレドモンドとララベットは、顔を見合わせて微笑みあった後、ラルフとフローラの元へ歩み寄って深々と頭を下げた。
「ラルフ、今まですまなかった。苦労をかけたね。」
「えぇ!?」
「フローラ、ありがとう。ずっと支えてくれていて。」
「ララベット様!?」
いきなり頭を下げてきた主人たちに最初は驚いて困惑していた二人だったが、だんだん落ち着いてきたのか柔らかな笑みを浮かべて、二人の気持ちが通じたことを祝った。
「良かったですね、ララベット様と心が通じて。」
「これでもっと交流が増えますよ、ララベット様。」
恥ずかしそうに微笑み合うレドモンドとララベットの姿の何と美しいこと!!
これは推せる、と密かに推しを増やしていると、突然レドモンドがある提案という名の爆弾を落とした。
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次回の更新は、6月28日5時になります。