表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

3.お付きの渾身のアシスト

(σ・∀・)σゲッツ!!






そこまで考えて、ラルフとフローラはハッとした。


自分の主人の言葉を代弁すれば、相手に気持ちが伝わるのではないのか?


そうすれば主人と婚約者が仲良くなって、いつも抱えているストレスが解消されるのではないのか?


そう考えた二人の行動は早かった。



「いつもと変わり映えしない茶の味だな。」


「お口に合いませんか?」


「72回目の茶会で、私がこの茶葉がうまいと言っていたのを覚えてくれていたのだろうか・・・。と仰っています。」


「72回目のお茶会で、このお茶が美味しいと言ってらしたからいつも準備していたのだけれど、好みが変わってしまわれたのかしら?・・・と仰っておられます。」


「・・・・・!?」

「・・・・・?」



一瞬きょとんとしていたレドモンドとララベットだったが、ラルフとフローラが言ったことが自分の心の声だということに気づくと、サッと顔を赤くしてしどろもどろになって弁明していた。



「いや、違うんだ!!その、違う、んだ・・・」


「違いますの!!あ、いえ、その・・・」



二人は目に見えて動揺した。


その様子を見たラルフとフローラは、なんとも清々しい顔をして思った。



((ああ、もっと早く知りたかった・・・))



長年の悩みが解消され、今までの苦労が報われた瞬間だった。


対して、レドモンドとララベットは困惑していた。


そりゃあ、いきなり自分の心が読まれたら誰だって戸惑うだろう。



「ら、ラルフ・・・?」


「はい!何でしょう、ララベット様のことが大好きなレドモンド様!!」


「グッ・・・フォッ、ヴン!ら、ラルフ?何を言ってるんだい?」


「確かに、ララは世界で一番かわいい婚約者だけど。」


「ブフッ!!ッゴホ、ゴホッ!!」


「早く結婚したい・・・と仰っていらっしゃいます!!」



ラルフによる心の声の暴露で真っ赤になって沈み込んでしまったレドモンドと、ぽかんとしているララベットを見て、フローラもやりました。



「れ、レド様?まさかレド様がわたくしのことを・・・?いいえ、目を覚ましなさい、ララベット。」


「ふぇっ!?」


「そんなわけないじゃない。あのレド様よ?わたくしなんかよりももっとお似合いの方がいらっしゃるはずよ。・・・それでもわたくしは、お慕い申し上げているけど・・・」


「フローラ!?」


「・・・と、仰っておられます。」



ラルフとレドモンドが驚いて言葉を失っている間に、ララベットは庭の隅に行ってイジイジと草を引っこ抜いている。


その様子を見てハッと我に返ったレドモンドは、恐る恐る近づいてララベットの顔をそっと覗き込んだ。



「い、今の・・・本当、か・・・?」


「っ!?!?!?」



ララベットは、耳の先から首までを真っ赤に染めて震えていた。


対するレドモンドは、少し瞳を輝かせて期待するように顔を近づけた。


二人が自分たちの世界に入っていったのを確認したラルフとフローラは、満足そうに微笑んで気配を消した。






いつもありがとうございます!!

ブクマと応援、よろしくお願いします!!

次回の更新は、6月21日5時になります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ