ふっふー
「えいっ」
ユウタは勇敢にもふっふーに立ち向かう。が、ユウタも蹴り飛ばされてしまう。
「くっそー。どうすれば…」
ユウタは考えを張り巡らさせる。すると、1つの考えが浮かびあがった。ユウタは早速、実行することにした。
「くらえ!」
ユウタはふっふーの足に飛びつき、足を剣でぐさりと刺した。すかさず、ふっふーは足を縦横無尽に動かし、ユウタを落とそうとする。だが、そのくらいではユウタはやられない。ユウタは足に刺した剣にしがみつき、振り落とされないようにした。
このような戦いが何分か続いた。
次第にふっふーの体力がなくなることで、この戦いは決着した。ユウタは足を動かすことを止めたふっふーの体を登っていき、ついに胸にその剣を刺したのだ!
「ぐわぁぁぁ」ふっふーは叫び、次第に消滅しようとしていたとき、リュウマが現れた。
「コイツは、前の魔王だ。今は隠居生活を送っているはずだが、何故ここに?」
「えっ? そうなの?」ユウタは聞き返す。
「そうだ。私は前の魔王だ。あとは頼んだぞ、リュウマ」ふっふーはそう言いながら消滅した。
ユウタは何かが引っかかったが、まあいいかと思い、先を目指すことにした。
ユウタは笑っていた。
「ふっふっふ ふっふー ふっふっふ ふっふー」
「どうした、ユウタ?」
「いや、魔王ふっふーって何か変だと思って。」
「そうか? 魔王ふっふーって普通だろ。」
「普通じゃないし。」
「何だと⁉︎」
2人は睨みあった。
しばらく睨みあっていたが、このケンカ(?)は、リュウマの言葉により終結した。
「こんなことをやっていても何も意味はない。その話は後でいいだろう。先を目指すぞ。」
ユウタは何かが悔しいような気がしたが、リュウマについていった。
しかし、ユウタはこの間も「ふっふーって変な名前だな」と思い続けていた。
このことが、後に2人の運命を変えるのだとは知らずに。