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10歳で勇者になった男。  作者: ごーちゃん
魔物との戦い2
23/23

明かされた秘密と暴かれた秘密

前回までのあらすじ

村をアイヤン族に襲われ、若くして村を離れた秋風ユウタ。

村を離れた時、彼は10歳だった。

そんな彼にも仲間はいる。

途中で出会った、リュウマとカイジだ。

自分の村を襲われた復讐をするためにユウタは勇者になる。

山あり谷ありの冒険をしながら、村を襲ったアイヤン族や、アイヤン族に協力した魔物と戦う!

そして、新しく魔物が登場!

この魔物が現れたことで、リュウマの顔は青ざめていた。

魔物は体を駆使していたが、リュウマのスピードで撃破。

しかし、ユウタは不審に感じている点があった…

魔物を不意打ちで倒したということに…

さらに、カイジも何かと話していたことをユウタに秘密にしていて…

 ユウタは寝ているふりをしながら、ずっと考えていた。そして今、ユウタの考えていることは、リュウマの奇想天外な行動よりも、カイジの不可解な行動になりつつあった。

 カイジは誰と話していたんだろう。見るからに怪しかった。確か、最後聞き取れた言葉は…

「…あれ、おまえのなかまじゃないのか。ここにいたらあやしまれるぞ…」と誰かが言い、カイジが「…じゃあ、むこうにもどるね……」とか言っていたっけ。本当に、あれ誰だ?誰なんだ?

 考えるほど、カイジが怪しくみえてくる…


 日が昇った。ユウタは結局一睡もできなかった。眠い。今さらになるが、眠らなかった自分を後悔する。ユウタがそのように考えた瞬間だった。

 バリバリバリ!

 突然、何かを破るような音が聞こえてきた。音を聞いても、現場はかなり近い。何があったのか、見に行かないと。また魔物が暴れているのかもしれない。目を左右に動かすと、どうやらリュウマやカイジも同じらしい。3人で見に行くことにした。


「…え?」

そこに広がっていたのは、信じられない光景だった。光景、というよりは、魔物に驚いた。

 魔物の正体。それは、昨日リュウマが倒したはずの魔物にそっくりだった…。

 いや、そっくりにしてはそっくりすぎる。じゃあ、この魔物はまさか…


「久しぶり。私はカラダムキムキだ。昨日の借りを返しに来たぞ」

魔物が、そう高らかに宣言する。やっぱりこいつはそっくりさんじゃない。本物だ。じゃあ、なんで?


 なんでこんなところにいるんだ?



 なぜこんなところにいるのか。次回に続…




 続かない。まだ続きがある。


 もちろんユウタはたずねる。

「なんでこんなところにいるんだ?」


 魔物は、こう返す。

「なぜなら…

 言葉を発した瞬間、


 スパン!


 何かが斬られる音がした。


 ユウタはびっくりして振り返る。


 斬られたのは、魔物……


 斬ったのは、リュウマだった。


「え?」

 ユウタもカイジも状況が理解できていなかった。そして、リュウマはあの時と同じ目をしていた。


 その場に、沈黙が流れた。



「なんでまだいるんだ?」

 沈黙を破った主は、リュウマだった。

「わからない」とユウタはなんとか返事をし、

「これほどとは…」とカイジは何かをつぶやいていた。

 しかし、カイジのつぶやき声はユウタとリュウマに届いていなかった。



 3人は、とりあえず歩いている。沈黙が続いている。とりあえず、今は行進中だ。魔物の件は、日の出直後に起こったから、今日はまだ進めるだろう。その考えが、リュウマにはあった。ユウタとカイジに同じ考えがあったのかは分からない、が。


 日が沈んできた。

「そろそろ休むか」リュウマが提案した。

 誰も反対しなかったので、そこで休むことにした。


 夜中。

 ユウタもリュウマも寝ている。カイジは、見張りとして起きている。見張りの交代の時間が近づき、カイジはユウタを起こした。

 カイジは起きたばかりのユウタに話しかける。

「ちょっとお話いい?」

 ユウタは「いいけど」と言いつつ、不思議に思った。リュウマがいないけど、いいのかな?


 カイジは静かに、迫力のある声で話し始める。

「ユウタさんは、リュウマさんが、()()であることを知っていますよね?」


 昼間と同じ、沈黙が流れる。


 それからしばらくして、ユウタの口から言葉が出てきた。

「えっ⁉ どういうこと?」

お知らせ

諸事情のため、2023年4月頃まで休載させていただきます。申し訳ございません。


次回予告

「リュウマさんが、魔物であることを知っていますよね?」というカイジの発言。真意は―⁉

10歳で勇者になった男。第24部分「頭を使う魔物」は、2023年5月初旬ごろ公開の予定です!

お楽しみに!

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