第5話 詩音と葛藤
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ダンジョンコア LV.7
名前 詩音 LV.15
種族 人間
性別 男
【能力値】
HP:950/950
MP:320/320
STR(筋力):215+35
VIT(耐久):170+35
INT(知力):195+85
MIN(精神):150+25
DEX(器用):170+20
AGI(敏捷):185+5
LUK(幸運):165+100
称号
【ダンジョンマスター】
【読書制覇】
【速読者】
【神話の全てを知りし者】
【ロリータコンプレックス】
Now【初撃破】
Now【駆け出し冒険者撃破】
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【初撃破】
ダンジョン解放してから初めて倒した者に与えられる称号
MIN+20
【駆け出し冒険者撃破】
初めて駆け出しの冒険者を倒した者に与えられる称号
STR+30
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【主神ラティヌス(ユピテル)】名前 アリス LV.3
種族 神
性別 女
【能力値】
HP:17520/17520
MP:15820/15820+2000
STR(筋力):1540+100
VIT(耐久):820+100
INT(知力):4780+150
MIN(精神):2580+150
DEX(器用):1900+100
AGI(敏捷):2580+100
LUK(幸運):1940+100
スキル
【親愛】
【天性のカリスマ】
【聖魔法 LV.1】
【マスターの側近】
【絶対の信頼】
【天候操作】
【保護欲そそられる者】
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「主君……?」
「大丈夫だ、俺はやれる」
俺はゆっくりと立ち上がり
ダンジョンコアを見据えた
マナ残量は297
中位のモンスターを召喚にするにしても、少し足りない
それに、中位以上の魔物や精霊には、命令を聞いてもらうための維持コストがかかる。
中位なら1匹1日10マナ
上位なら1匹1日50マナ
最上位なら1匹1日500マナ
龍なら1匹1日3000マナ
これには食費なども含まれており、もしコアのマナが尽きて払えなくなると、命令を聞かずに暴走し、1時間後に消滅してしまう
しかし、人型のモンスターは
少し特殊で維持費を払わなくとも、食事をすれば消費しなくても大丈夫な仕組みになっている。
食べなくても結局維持費を払えば、使役を保って居られる
さて、どうするか……
-冒険者の死体から
【スケルトン】【グール】
【ゴースト】のモンスター制作が可能になります。
承認しますか?Yes/No-
「死体からモンスターだと?」
いわば人間にとっての生き地獄のような者じゃないか!?
しかも背徳を貶す行為だ。
そんな事は許されない…
許しては行けない……
俺は無意識に、拳を握り込んでいた。
-マスター-
「……?何だ」
-死体から出来たモンスターはマナ消費無しで使役出来ます。ですがマスターはそれを望まれないと断定認識しました
それならば、死体から出来たモンスターを使役した後、すぐにモンスター返還をすればマナになりますので、そうしては如何かと……-
「だけど……!」
「主君、ここは主君のいた世界ではありません、それに私たちはマナがどれだけあっても足りません。だから……!」
「ぐっ……!」
俺は悩みに悩んだ末に答えた
「ダンジョンコア、モンスターを使役した後すぐに返還してくれ、今だけじゃなくこれからも……」
これで、良いんだ……
「主君、出過ぎた真似をし過ぎました……」
「いや、迷った俺が悪いんだ。アリスが言ったから決断を……!?」
俺は今更気が付いた
アリスは神とはいえ、遥か昔はラテン人の王をやっていたのである、苦しいのは俺だけじゃないアリスも同等に苦しんでいたんだ、もしかしたらそれ以上かも知れない……
「アリス、俺は……」
「良いのです主君、こうなる事は必然だったのです。乗り越えて生きましょう、2人で……」
「ありがとう。アリス」
-冒険者2人を【スケルトン】にし、返還しました
160マナになりました-
「分かった、ありがとう」
-マスター、私は何時までも
マスターの仲間です。-
「!?……あぁ、俺もそう思っているよ、ダンジョンコア。」
ダンジョンコアが初めて俺に話しかけるだけでなく、励ましてもくれる。俺は仲間思いのダンジョンコアに会えて良かったと心の底から感謝した
「さて、これでマナ残量は457か、中位は召喚出来るが平均的な強さしか求める事が出来なさそうだな、何かきっかけさえ起きてくれれば……」
-【マンティス】が力尽きました。
【マンティス】が力尽きました。
【マンティス】が力尽きました。
【マンティス】が力尽きました。
【マンティス】が力尽きました。
【マンティス】が……-
「なんだ!?何が起こった!
まさか冒険者が……!?」
「いえ主君、冒険者では無いようです。現にアラームが鳴っていませんし……」
確かにそうだ、なら一体何が?
「ダンジョンコア。原因の解明を頼む!」
-承認
【呪木】が冒険者を倒した事により条件が解放され、変異が起こった様です。【呪木】から
【千年呪樹】になりました。-
「続けてくれ」
-【呪木】から【千年呪樹】に変異したことにより、花が咲き誇りそこから前よりも多くの
呪素が噴き出すようになり、
【マンティス】は急激な環境変化に耐えきれなくなった模様です。つまり呪素が強くなりすぎたみたいです。-
「くそっ!マナをせっかく手に入れたのに……!」
「!?……主君!画面を見て下さい!」
!?これは!!?
【マンティス】の大半が力尽いていたが、残りの2体がまだ残っていた
しかし、その【マンティス】は緑色の体色から紫色の体色に変わっていた
-条件が解放された模様です。
【マンティス】から
【デス・マンティス】に突然変異しました。以後、召喚する事が可能です-
しかもこれだけでは
終わらなかった
-冒険者の血溜まりが呪素を
吸い上げ、変異を起こしています。-
俺は画面に食らいついた
冒険者の倒された場所から静かに何かが出来上がってきた
あれは……
「スライム……か?」
-条件が解放されました。
【カーススライム】が使役されました。以後、召喚する事が可能です。-
俺は一気に問題が発生したせいか、頭が追い付かなかった
とりあえずステータス確認を
「ステータス表示」
-承認-
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【デス・マンティス】
名前 無名 LV.1
種族 虫
性別 ?
属性 呪
【能力値】
HP:470/470
MP:120/120
STR(筋力):140
VIT(耐久):85
INT(知力):50
MIN(精神):60
DEX(器用):105
AGI(敏捷):110
LUK(幸運):35
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【デス・マンティス】80マナ
【マンティス】の突然変異
主な原因は呪素を多く取り入れその環境に馴染もうと独自の生態系を生み出した様子
属性に"呪"が加わり
鎌に含まれるようになった
攻撃された相手は、かすりキズでもほぼ、状態異常になる
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【千年呪樹】
名前 無名 LV.1
種族 植物
性別 ?
属性 呪
【能力値】
HP:330/330
MP:250/250
STR(筋力):0
VIT(耐久):125
INT(知力):80
MIN(精神):45
DEX(器用):140
AGI(敏捷):0
LUK(幸運):35
スキル
【呪殺】
Now【千呪殺】
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【千年呪樹】120マナ
【呪木】の突然変異
主な原因は水分の代わりに
血を吸った事だという
元々は呪う為に作られた植物
なので、それが達成されたという認識がされ、本当は成仏する筈が逆に怨念が強くなった。滅多な事が無い限り成仏をする事がない。血を吸えば吸う程DEXが上がり呪素を高める。
【千呪殺】
【呪殺】の強化版
根っこの毒だけでなく
花から呪素を振りまき
空間を呪素で一杯にする事が
出来るDEXが高まる程強くなる
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【カーススライム】
名前 無名LV.1
種族 無機物
性別 ?
属性 呪
【能力値】
HP:130/130
MP:20/20
STR(筋力):50
VIT(耐久):35
INT(知力):10
MIN(精神):25
DEX(器用):20
AGI(敏捷):40
LUK(幸運):25
スキル
Now【呪爆】
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【カーススライム】50マナ
【スライム】の突然変異
今回は【スライム】からの変異では無く"血"から誕生した模様体色は赤紫で血脈を打っているように見える
【呪爆】
ある一定以上の付加が加わると体が破裂し呪素を振りまく
「【マンティス】や【呪木】の突然変異にもびっくりしたけどまさか【カーススライム】が突然変異として生まれてくるとは……」
「きっと主君が頑張ったお陰でこういう事に恵まれたのですよ!」
アリスは自分の事のように
無邪気に笑っていた
俺もアリスの笑顔を見ていると
気持ちが和らいできた
「そうだな、天からの贈り物として受け取っておこうか」
-ダンジョンフロアに呪属性を持つモンスターが3体になったので属性ボーナス"呪"が付くようになりました-
「属性ボーナス?」
-属性ボーナスについては
言葉の通りとなります。
同じ属性の魔物や設備のコストが、一律マイナス4分の1マナ減ります。-
「凄いな、しかしこれで戦力補充が楽になるな」
俺はモンスター召喚画面と
ダンジョン状況画面
制作画面をそれぞれパネルに
展開した
マナ残量が457だから……
「モンスターを追加召喚。
【デス・マンティス】を3体。
【千年呪樹】を2体。
【カーススライム】を2体。
【千年呪樹】はマスター室近くに配置しといてくれ」
-属性ボーナス適用
【デス・マンティス】80-20
60×3=180マナ
【千年呪樹】120-30
90×2=180
【カーススライム】50-13
37×2=74
合計434マナになります。
承認しますか?
Yes/No-
「Yes」
457=23
これでダンジョン状況は
【デス・マンティス】5体
【千年呪樹】5体
【カーススライム】3体
ダンジョン属性"呪"
になった
普通の冒険者は簡単には攻略出来ないだろう
だけど……
「マナポイントが少ないなぁ」
「こればかりはどうしようも無いですね……」
モンスター合計数13体って
「一体一体の実力に期待するしか無いかな?」
「個体が強いから大丈夫ですよ」
まぁ考えるだけ時間の無駄になるな、後は……
「そうだ、冒険者から取ったアイテムが確かあったはず」
<アイテム>
【獣の皮】
【鉄の剣】
【鉄の細剣】
【鉄の胸当て】×2
【黄金花】
「【黄金花】の説明詳細」
-承認
【黄金花】
極稀に薬草類に混じって咲く事がある。この花は魔力ではなく神力という物が備わっていて、万能薬 錬金術など主に使われる-
「冒険者たちは運が良いんだか悪いんだか……」
「私たちの運が勝ったのですよ!」
「とりあえず要らないアイテムを返還してみるか」
俺も武器防具くらいは持たないと
「【鉄の剣】と【鉄の胸当て】一つを返還」
-承認
【鉄の剣】18マナ
【鉄の胸当て】18マナ
合計36マナになりますが
承認しますか?
Yes/No-
「意外と少ないな……Yes」
23=59
「後はもうないかな?」
俺は忘れた物が無いか考えたが特になかった
「錬金術……やってみたいな」
「錬金術ですか?確かダンジョンコアにそういう事が出来る
システムが……」
-はい。有ります
しかし、錬金術部屋を作るには500マナが必要になります。-
59-500=-441
「……貯めるか」
ダンジョンの評判もそんなに無いから、ある程度時間はある筈だ、貯める価値はあるはず
「頑張りましょうね?」
「おう」
ダンジョン状況
詩音 LV.15
ダンジョンコア LV.7
評判 0 難易度 5
全第二層で構成されているので簡単に攻略出来るかに思えるがダンジョンの第一層が呪属性で覆われているため、並みの僧侶が加わっているパーティーでも多少の苦戦を強いられる
視界も少し暗いので
油断すれば後ろからは
すぐにでも死が待って
居るだろう
詩音は今回の事で、頭が一杯になってますね。
様々な事に悩まされていく詩音。
超運だけでは乗り越えることが出来ない壁ですねぇ…。