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魔法解放少年  作者: 雅弥 華蓮
第9章 tour
104/121

9 恭人VS逆妬

 キョウトを舞台に、亮夜と夜美が逃げ回っている中、恭人は魔法協会に急いでいた。

 「司闇」が、キョウト・サウス・ウィズザード・ホテルを制圧する直前、万が一の事態を想定して逃亡した恭人は、犯罪者に仕立て上げられた亮夜と接触し、亮夜の冤罪をこれ以上利用されないように、「帥炎」に直談判しようとしていたという状況だ。

 通信が使えない現状、直接走っていくしかない。

 政府の介入を招く前に、立場をはっきりさせるべく、恭人はキョウトの市街地を駆けていた。

 その道中、魔法協会が見える森に入ろうとした所で、恭人は直感で防御魔法を張った。

 その直後、黒い矢が防御魔法の前に刺さる。

 矢の刺さった方角を見たが、木の枝しかなかった。

 今度は、強い殺気が目の前に襲い掛かる。

 バックステップで回避した恭人の目の前には、見知らぬ人物が剣を振り上げていた。

 見た目は、中学生の子供。だが、服装はいかにも柄が悪いという印象を与える。黒と赤がメインの、マント着用、スーツのような服装と、育ちの良さが垣間見えるのに対して、恐怖を煽るような怖さと、不良か中二病か何かと言いたくなるような、アンバランスさが目立った。

「さすがは冷宮恭人。少しはやるようだね」

「お前は・・・司闇の連中か」

 その人物こそ、司闇逆妬。14歳とは思えないほどの不気味な存在感を放つその姿は、恭人でさえ強い警戒心を抱かせるものだった。

「お前達の目的はなんだ?」

「君なんかに言うことなんてないよ」

「だったら、ここで私の邪魔をする理由もないだろう?」

 恭人の挑発返しに、逆妬の目が細められる。鋭い目は、まだ子供らしさが残るかわいらしさとは裏腹に、実戦を経験した、強い「瞳」となっていた。

「いいや、君がいると、邪魔になるからね。異分子の芽はさっさと摘んでおくに限るだろう?」

「同感だな」

「だったら」

 逆妬は、降伏を勧告するセリフを言おうとしたのだが、最後まで言い切ることは出来なかった。

 恭人の氷の刃を弾いたからだった。

「・・・話はここまでか。さあ、遊んでもらおうか!」

 今度は、逆妬が言い切った後、影の如く、逆妬の姿が消えた。

(速い!)

 恭人の反射神経では、逆妬の残像をぎりぎり追えるというレベルだった。逆妬の速さは、常軌を逸脱していた。

 移動系統の魔法は、「魔法を使用した」という事実が発生する。これは、他の魔法と変わりない。

 つまり、この事実を見切れる技術があれば、次の一手をある程度絞り込めるわけだが、恭人の腕前では、魔法を使用した痕跡が見当たらなかった。

 魔法を見切れない程、技量の差があるのか。

 もしくは、魔法を使わずに高速移動をしたということなのか。。

(やはり普通の人間からは逸脱している・・・!)

 恭人は、身体能力だけで、ここまでの移動を行ったと判断した。

 司闇一族の悪名は、エレメンタルズクラスの立場になれば、度々耳にする。

 その中には、人体改造を施して、通常の人間を超える能力を生み出しているというものもあった。

 これだけで確定とするには少し弱いが、この一例だけでも、そこらの強敵どころではないというのが分かる。

 左から、生体反応を感じたことにより、恭人は氷の刃を飛ばした。

 逆妬はそれを、あっさり躱して、恭人の目の前に接近した。

 蹴り飛ばそうとしたのに対し、恭人は左腕で受け止めた。

 だが、速さと力の差もあって、恭人の身体はあっさり宙を舞った。

 飛ばされつつも、恭人は次の魔法の構築をする。

 逆妬も同じく、魔法を放つ。

 恭人の氷のレーザーと、逆妬の闇のライフルがお互いに撃ち合う。

 だが、恭人はレーザーの反動を活かした回避で、逆妬は普通に飛び退いたことで、どちらも当たらなかった。




「・・・そう、逆妬が・・・」

 その頃、キョウト・サウス・ウィズザード・ホテルで待機していた司闇深夜は、別室で闇理と連絡をとっていた。

「現状、お前達が手を貸すほどのことではない。当面は亮夜追跡を優先しろ」

「分かっているわ」

 通信の応答を終えた深夜は、部屋の外で待機していた部下と交代して、ホテルのロビーまでやってきていた。

「ちくしょう!」

 人質にした魔法学校の生徒たちの内、一部は誘拐の口実のため、わざと出した所を誘拐した他、亮夜を捕まえさせるために、何人か駆り出しておいたのだが、不穏な動きを見せたので、とりあえず捕らえて、ここまで連れて来たというわけだった。

「お願い、命だけは!」

「舞式なら差し出すから、助けてくれ!」

 しかし、想像以上に謀反を行った人物が多い。「司闇」の威光が弱くなっているのか、誰かが反逆をそそのかしているのか気になるところだが、深夜に確認する術はなかった。

(愚かね・・・)

 最も、この人物たちの清々しい命乞いには、呆れたくなる。「弱い」人間が淘汰されてきた世界で生きてきた深夜にとって、この無様な姿には、失望を覚えてしまう。

少なくとも、今の亮夜より、人間的価値がない。

見ているのも不快になった深夜は背を向け、この場から立ち去ろうとした。

「深夜様、どちらへ?」

「風に当たってくるわ」

「この者たちは」

「好きにしなさい。ただし、殺したり、解放したりしてはダメよ」

 そう言って、深夜はエレベーターに乗り込んだ。




「本当によいのですか、華宵様?」

「今、奴らを追う利点はない」

 同時刻、亮夜たちが司闇に見つかった地点から少し離れたビルの上。

司闇きょうだいの一人、司闇華宵は、屋上で冷静に観察をしていた。

少し前には、亮夜が宙を飛んでいるのを確認したが、報告しただけで華宵は無理に追撃をしなかった。

さらに、市街地を「帥炎」が走っているのも確認したが、こちらも奇襲をかけるようなことはしなかった。

この事実だけを見ると、サボタージュしているようにしか思えないが、言うまでもなく、華宵には考えがあった。

「亮夜については、多数の戦力が追跡している。後は時間の問題」

「では、帥炎の連中については」

「政府がここに来るのに何時間かかると思っている?」

「それは」

「交通網を遮断している以上、団体的な移動は困難。本隊がくるのに、6時間はかかる」

 この時間の計算は余りに雑であるが、現状を考慮すれば十分と言える。そして、6時間でけりをつける自信が、華宵に、「司闇」にあった。

「我々が勇み足をしても仕方がない。無駄に戦力を注ぐより、我々は我々の責務を果たすべき」

 つまり、持ち場を無暗に離れず、隙を伺うということだ。

 それに、手を出すだけの理由にならないという点については、ついてきている部下全員が同意するところだった。




 カマイタチの如く、次々と木が伐採される。

 言うまでもなく、魔法による切断だ。

 倒れた木は、次々と逆妬の足場と武器となり、恭人の手を鈍らせる。

(何て奴だ!)

 ここまで豪快で、強引な戦い方をするのは、恭人にとって想像につかなかった。

 巨大な木を次々と倒し、それを使った攻撃で、恭人を苦しめる。一撃でも食らえば、致命傷は避けられない。

 その一撃が次々と飛んでくるだけでも厄介なのに、逆妬自身も容赦なく攻め立てる。しかも、倒した木も再利用して奇襲を仕掛けるというおまけつきだ。

 次々と闇の矢を放ち、時には剣術で切り込む。さらには、空間的な爆発や空から大量の闇の雨を降らせるなど、やりたい放題としか言いようがない攻撃の前に、恭人は苦戦していた。

「どうした、そんなものか!?少しは僕を楽しませてくれよ!」

 逆妬は完全に、狂気的な攻撃を繰り返している。人となりは知らないものの、非常識、非人道的であるというのは、考えるまでもない。

 この攻撃には、恭人でさえ、ロクな反撃が出来ない。並大抵の攻撃では、ロクにダメージを与えられないか、逆妬の攻撃のついでにかき消されてしまう。

 そんな中、巨大な木が左から襲ってくるのを見て、ジャンプで回避。

 続けて、右からも木が飛んできたので、魔法で強引に着地。

 その直後、幹を削った輪が手裏剣の如く飛んできたので、これも魔法で受け止める。

 そして、前から3本の木が並んで倒れてきた。

 ここで、恭人は突っ込むことを選択した。

 自身の少し先に魔法を構築して、倒れこむ木に接近する。

 1メートルを切ったところで、魔法を発動。

 攻撃力を重視した氷魔法、「アイス・エッジ」を発動させて、恭人の前に大きな氷の刃を飛ばした。

 氷の刃と、大きな木がぶつかり合う。

(行け!)

 結果、木は切断され、真ん中に僅かな隙間が出来た。

 その隙間を逃さず、恭人は「アイス・エッジ」の魔法を変更。

 一度飛ばした氷の刃を、自分の手元に戻し、氷の剣と化した。

 さらに、移動魔法で逆妬との距離を一気に詰め寄り、恭人は剣を振った。

 さすがの逆妬も、これだけの早業に追いつかず、わずかに魔法で受けるだけで直撃した。

 木を切断するという賭けに勝った恭人の攻撃により、逆妬にようやく決定的なダメージを与えた。

 腕は切り落とされなかったが、切られた跡からは、血が出ている。

「ほう・・・司闇でも、血は流すのだな」

 恭人は純粋な興味から、ぽつりと漏らしただけだが、逆妬はそれを挑発と受け取った。

「やってくれるね・・・」

 とはいえ、出血したとは思えないほど、逆妬の表情には苦痛が出ておらず、むしろ笑みすら浮かんでいた。

「久々に死んでほしい奴に会えたよ。僕を楽しませるほどの奴がね!」

 いつのまにか急接近した逆妬の右手には、魔法で作り出された剣が握られていた。

 一撃を辛うじて受け止めた恭人は、魔法で一旦離脱した。

 恭人もまた剣を魔法で作り出し、逆妬の攻撃にカウンターを狙う。

 お互いに超高速で移動し合い、一瞬の隙をついて、斬撃が発生する。

 剣の腕前は、ほぼ互角に近い。敢えて言うなら、純粋な剣術なら恭人、魔法も考慮した技術なら、逆妬が僅かに上回っていた。

 攻防が10秒近く続いた中、逆妬が急停止した。

 恭人は追撃をかけようとするが、無理やり停止して、魔法による攻撃に切り替えようとした。

 しかし、逆妬の方が早く、恭人は背後を突かれた。

「ぐっ!」

 辛うじて防御魔法に切り替えた事で、直撃は避けられたものの、受けたダメージは小さくない。

 わざと吹っ飛んで距離をとった恭人が見たのは、元いた位置に立っていた逆妬だった。

(想定はしていたが、想像以上に手強い・・・)

 何とか食らいついている状況だが、いつ押し切られてもおかしくない。

(いくら奴を倒さなくていいとはいえ、コイツを相手に逃げ切るのは至難の業だな・・・)

 自分の戦力では、極めて難題であることを改めて理解した恭人は、次の作戦を考えようとした。




 司闇から追われている亮夜と夜美は、必死に逃亡を続けていた。

 ビルからビルへ飛び、木や電柱を使って、忍者のごとく移動を続けたが、地理的にも、時間的にも、限界が近づき始めていた。

「もう・・・もたない・・・」

「全く・・・司闇の奴め・・・!」

 夜美は今にも泣きだしそうなほど追い詰められており、亮夜はその疲労と怒りを全て司闇にぶつけていた。

 あまりにも敵数が多すぎて、いつ捕まるか分からない状態だったので、撃退を繰り返しつつ、逃走をしているのだが、所詮は二人だけという差は埋まるはずがなかった。

(アレに頼るしかないのか・・・)

(いや、アレを使っても、所詮は一時しのぎだ)

(だけど、もう夜美は限界に近い・・・)

 既に手詰まりに等しい状況を無理やり見ないようにしながら、亮夜は最善の手を探していた。

「きゃっ!」

 しかし、そのせいで、意識を夜美から外した__亮夜は並走していると思い込んでいた__一瞬に、夜美は転倒してしまった。

「夜美!」

 亮夜が慌てて振り返ると、転んでしまった夜美に手を差し伸べようとする。

 しかし、その手はすぐに引っ込めなくてはならなくなった。

 「司闇」の連中が、一気に亮夜たちを包囲したのだ。しかも、夜美は拘束され、亮夜と夜美の間にも、部下が3人も現れた。

「さあ、追いかけっこはここまでにしようか」

「くっ・・・」

 男たちのせいで、夜美の姿ははっきりと見えなかったが、彼女の恐怖や悲しみの感情は、今の亮夜にもはっきりと伝わった。

 もはや、一刻の猶予もない。

 亮夜はとっておき、いや、使うつもりのなかった切り札を、使うことを決断した。

 男たちが、降伏を勧告するその前に。




 逆妬が使用した魔法は、「ブラックホール」。さらに、重力の力を持つ刃、「グラビティ・ナイフ」に、精神干渉魔法である、「ソウル・ショック」まで併用していた。

「くっ・・・まだだ・・・!」

 気を抜いたつもりは全くなかった。

 隙を見せたつもりも、与えたつもりもなかった。

 この3つの魔法を全て耐えきらなくては、「死」が確定する。

 恭人は、「ブラックホール」の対処は捨てて、「ソウル・ショック」と「グラビティ・ナイフ」を対処することを最優先として、魔法を発動した。

 この二つは直撃すれば、致命傷では済まされないが、「ブラックホール」だけならば、身体的に耐える余地がある。

 「ソウル・ショック」を防ぐために、一気に魔力を溜めて、魔法による簡易バリアを張り、「グラビティ・ナイフ」を回避するために、わざと「ブラックホール」に吸い込まれて、移動した。

 そして、吸い込まれる直前に、踏ん張りを利かせて、どうにか踏みとどまった。

 しかし、この状況では、ロクな攻撃ができるはずがない。

 攻撃の手を出来る限り緩めず、隙を与えない攻撃を続けた恭人。

 無論、逆妬には大した攻撃ではなかったのだが、手間をかけさせるという意味では十分だった。

 その間に、僅かな隙を見つけて、地面に魔法を仕掛けるとともに、「アイス・ライフル」で狙う。

 これの繰り返しで、こちらに有利な環境を作ろうとした。

 しかし、細かい攻撃は違っても、基本パターンが同じなら、そのうちに対処されるものである。

 それが、逆妬相手なら、なおさらだ。

 10回ほど同じ攻撃を繰り返した恭人だったが、連射性のある魔法をまるきり無視されて、本能的な危機感を覚えていた。

 仕込みは諦めて、メインの攻撃を優先しようとした。

 しかし、逆妬の方が早かった。

 3種類の魔法を一気に発動され、致命的な段階にまで追い込まれてしまった。

 この状況を起こしてしまったのは、恭人の作戦負けという部分も小さくなかった。

「遊びは終わりだ。そろそろ消えてもらうよ」

 逆妬の腕から、巨大な闇の弾が作られている。こんなものが直撃すれば、下手をすれば辺り一帯が塵と化すだろう。

「くそっ・・・!」

「消えろ!!」

 なすすべもなく、逆妬の腕が振り下ろされ、特大の「ダーク・プレス」により、凄まじい衝撃が、恭人に襲い掛かった。




 その一撃は、ただでさえ荒地となったこの一帯をさらに変えた。まるで、隕石が落下した後のように。

 逆妬の立っていた場所は、荒地になる程度で済んだが、恭人は大きな穴の奥に倒れていた。

「所詮はエレメンタルズ。僕たち司闇の相手ではなかったか」

 そう発言する逆妬の表情には、笑みが浮かんでいた。

 無様な姿となった恭人をあざ笑う、子供とは思えない、意地の悪い笑顔だった。

「とはいえ、コレは十分に使えるな・・・」

 逆妬が恭人の元へ飛び降ろうとした時、足元から氷の刃が刺さった。

 その結果、恭人と同じく、大穴に落ちてしまった。

「うわああああああああ!!!」

 完全に不意をつかれたのか、満足に受け身をとることも出来ず、地面を転がり、恭人と同じく底についた時には、どこか整っている顔は台無しとなっていた。

「くっ・・・おのれ・・・冷宮恭人め・・・」

「残念・・・だったな・・・」

 恭人が口を開いた。

「なぜだ・・・なぜお前が・・・生きている・・・!?」

「・・・お前よりは・・・運があるからな・・・」

 骨が折れ、立つのも困難なのに加えて、服の上からも血がにじみ出ている。はっきりいって、まだ意識が残っているのが奇跡と言えるレベルだ。

 端的に言えば、恭人の意識的能力が、常軌を逸脱していたということだ。

 彼の自信と、それを否定されないだけのプライドと実力を支えるために身につけた、強靭すぎる精神力が、恭人の意識を辛うじて繋げたのだった。

 逆妬は倒したと完全に油断しており、本来ならば対処できたはずの魔法を直撃してしまった。

 そして、この魔法は、恭人が最初から狙っていた魔法だった。

 一帯を氷の大地へと変える、「アイス・プリズン・フィールド」。

 戦場全体を自分の支配下において、機が熟した時に、一気に不意打ちを仕掛けるために仕込んでおいたのだ。

 残念ながら、その前にやられてしまったが、制御を完全に手放さなかったため、逆妬がいる一帯に対して、魔法を発動させて攻撃するくらいならできた。

「勝負は・・・引き分けのようだな・・・」

「馬鹿な・・・こんなことが・・・」

 恭人は言わずもがな、逆妬も致命傷に近いダメージだ。満足に動くことも出来ず、使える魔法はごく僅か。

 ここで恭人に手を出せば、敵地で倒れるということになりかねない。いや、今でさえあるまじき失態を犯しているのに、これ以上の失敗をすれば、計画そのものの崩壊に繋がる危険すらあった。

「せめて・・・お前だけは・・・」

「くっ!」

 恭人がさらに魔法を発動させようとした時、逆妬は移動魔法で崖の上まで逃げた。細かい調整はしていないので、ただでさえ重傷に近い身体に、さらに負荷がかかったが、今の逆妬に気にする余裕はなかった。

「覚えておけ、冷宮恭人・・・。いつか、必ず僕が仕留めてやる・・・」

 そのまま、捨て台詞を残して、逆妬はゆっくりと去った。

 恭人は、魔法の制御を諦め、そのまま空を眺めた。

 まだ見えている視界に映っていた太陽は、まだ頂点に達しようとしていなかった。

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