表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/14

建築完了と???

 建築作業が始まってから、二か月が経過した。俺もさすがに鬼ではないので一週間に一度、職人たちを町に帰している。そして、ついに、


 「これがあんたの家だ。」


 「おぉ!」


 家が完成した。


 「ありがとう。報酬はギルドに振り込んでいるから安心していいぞ。」


 「そうか。俺たちの世話までしてくれて助かった。こんなやりやすい仕事は一度もなかったぞ。」


 「当たり前だ。俺がサポートしたんだぞ。」


 「それもそうだな。じゃあ、俺たちを町に戻してくれ。」


 「了解。またな。」


 「あぁ、また会おう。」


 「と、その前に、」


 俺は職人たちに紙の束を渡していく。


 「これは?」


 「それは俺の店の広告だ。冒険者たちに渡してくれ。」


 「わかった。」


 「では、送るぞ。」


 俺は転移魔法を発動し、職人たちを町に送った。


 「さて、商品作りでも始めるか。」


 家に入り、奥の工房に向かい、調合作業を始めることにする。


 



 ???side


 「はぁ、はぁ、はぁ」


 グルルルルル!


 「お姉ちゃん。助けて。」


 私は魔物に追いかけられている。今回は護衛でもある姉が別の依頼を受けているので不在だった。私一人でも大丈夫だと思い、道を荷馬車で進んでいると、魔物に襲われ、荷馬車はボロボロで馬も食べられ、残った私は逃げている。そんな時だった私は家を見つけた。


 どうしてこんな場所に?


 そう思うと、家の扉が開き、私の横を何かが通り、


 ドスンッ!


 後ろを振り向くと、魔物の首が切断され、死んでいた。そして、魔物の死体の隣には男の人がいた。


 「あ、あの、あなたがこの魔物を?」


 「なんだ?倒したらまずかったのか?」


 「い、いえ!助けてくださりありがとうございました!」


 私が頭を下げると、その男性は、


 「頭を上げてくれ。それにしても、その恰好からして冒険者というわけではなさそうだが、一体何者だ?」


 「私はセリア。駆けだし商人です。」


 「駆け出し商人?称号か?それとも職業か?」


 「職業です。あの、助けていただいて何ですが、私を町まで送ってもらえませんか?」


 「報酬は?」


 「銀貨十枚ほどなら出せます。」


 男性は悩んだ様子を見せたが、


 「嫌だ。一人で帰れ。」


 「ど、どうしてですか!?」


 「面倒だ。それに金もあるから別に受ける必要もない。」


 私は焦っている。

 どうやったらこの人に助けてもらえるか考えた結果、あることを思いついた。


 「なら、私はあなたの家の前で叫び続けます。この家の人は変態です、と。」


 男の人はそう言われると、少し驚いた顔をした後、


 「はぁ~分かった。町まで送ればいいんだろ?」


 「では、送ってもらえるのですね?」


 「ほら、着いてこい。」


 私はその男性に連れられ、森を抜けた。そのまま町に向かい、町につくと、その男の人と分かれた。


 「…あの人はいったい何者?」


 私はまた男の人に会いに行こうと思った。今度は護衛を連れて。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ