建築ギルドのお世話係?
「どうしてこうなった…」
「この肉追加で頼む!」
「俺はこの魚だ!」
「米をよこせえええええええ!!」
「黙れ!列を乱すものは飯は抜きだ!」
「「「「「「すみませんでした!」」」」」」
どうしてこんなことになったのかには理由がある。それは、俺が宿に帰る一時間前のことだった…
「おい、俺らはいったいどこで何を食べればいいんだ?」
職人たちのボスっぽいのが質問をしてきたので、
「俺が飯を作る。それに、食堂もあるからそこで食べればいい。」
「そうか。」
「そういうことだ。仕事は終わったんだろ?なら、もう料理はできているから食堂に来い。外に看板を設置しているから、分かるだろ?」
「あぁ、分かった。」
職人たちは食堂に向かった。
「さぁ、椅子に座れ。メニューを見ろ。そして注文をしろ。以上だ。」
俺がそういうと、一人ずつだが注文をする奴が増え、冒頭のようになったというわけだ。それから二時間経つと、
「もう食えねぇよ。」
「ふぅ、こんな美味い飯、初めてだ。」
「これが、仕事をしている間ずっと続くのか。最高だな。」
「おい、てめぇら、風呂の準備もできてるから、さっさと入れ。」
「「「「「「風呂!?」」」」」」
「なんだ?お前ら風呂も入らねぇのか?」
「いや、風呂は貴族ぐらいしか入ってねぇよ。」
一人の職人がそういうので、ほかの職人たちに確認すると全員頭を縦に振った
「マジか。だが、ここにいる間は風呂に入れ。風呂の入り方を教えてやる。ついてこい。」
俺は職人全員に風呂の入り方を教え、風呂場にぶち込んだ。ちなみに、風呂場も浴槽と同じくかなり広い。
「すっきりした。」
「風呂ってこんないいものだったのか。」
「おい、寝る前にすることは何だ?」
「「「「「「分かりません。」」」」」」
「歯磨きだ。朝昼晩、まぁ、昼は許すとして、朝と夜の歯磨きはしっかりしろよ。洗面所は向こうのテントの中だ。洗面台の数、歯ブラシ、歯磨き粉の数はここにいる人数分用意してある。水は蛇口から出てくるから安心しろ。水がどこから出て、何処に流れるのかは俺も知らん。蛇口の使い方を知らないのならば、着いてこい。」
俺は、蛇口の使い方を教え、職人全員をベッドを置いてあるテントに入れ、食事のあと片付け、そして、風呂場、浴槽の掃除をしてから、宿屋に転移した。
俺はいったい何をしてんだよ………職人たちの世話をするという意味の分からない行為に戸惑っているのであった。そして、
「これって、寮のおばちゃん?いや、管理人みたいな仕事だよな………い、家を作ってもらっているのだから我慢しよう。」
自分を無理やり納得させて就寝する。