ゲームの世界に行くようです
「………これはいったい…」
先ほどまでゲームをしていたはずなんだけど、
「人の子らよ。ようこそ。ここは転生の間…あぁ、やっぱりこの喋り方は面倒くせぇからやめだ。単刀直入にいうと、お前らは死んだ。だから、今から異世界に転生させるから。文句は言わせねぇぞ。」
幼女が転生とか、異世界とか言っているがどういうことだ?それにこの周りの人たちはいったい…うん?あれ、今あの幼女、俺たちが死んでいるとか何とか言ってなかったか?
「話を進めるぞ。お前たちは転生する。拒否権はない。ちなみに、チートもないからな。今までの連中はチートが欲しいって強請ってきてうざかったからなぁ。だから、チート制度は廃止になりました。はい、はくしゅ~。そんなことより、ほら、さっさとそこにある魔方陣を踏め、そうすれば転生できるから。」
幼女はに言われたとおりに魔方陣に乗る人々。しかし、状況がよく呑み込めない俺だけは魔方陣に乗ることはなかった。
「おい、そこのお前、どうして向こうの世界のやつがここにいるんだよ。」
どこかの誰かさんが何か言われているようだが気にしないが、俺は死んだってことでいいんだよな?だけど、俺、ゲームしてただけなんだけど…何故だ?
そんなことを思っていると、
「おい!話を聞いてるのか!?」
幼女が殴り掛かってきた。て、なんで俺?俺は、避けると幼女を捕まえた。
「おい、幼女、俺の死因を教えてくれないか?」
「はぁ!?お前は向こうの世界の住人だから、あたしが知るわけねぇだろ!それより、降ろせ!」
幼女を降ろし、話しを続ける。
「向こうの世界って何のことだ?」
「お前たちの世界のことだよ。」
「いや、俺は日本で生まれた健全な高校生だぞ。」
「はぁ?お前が日本で生まれただと?嘘をつくのをやめろよ。お前の姿を見て日本人だと思うやつがどこにいる?」
「俺の髪の毛と目の色は黒だぞ。」
「おいおい、頭がいかれてんのか?お前の髪の色は血の色みたいな赤に目は紫だぞ。それで日本人と言えるんだったら………待てよ。なぜ日本のことを知っている?それに、高校生って…まさか!」
幼女はどこからか取り出した本を読み始めた。そして、
「お前の死因が分かったぞ。」
「で、俺の死因は?」
「感電死だ。」
「え?」
「一応聞くが、お前の名前は?」
「海上玄人。」
「お前は、ゲームをしている途中で寝てしまったんだよ。寝た後が問題だったんだよ。寝た後、お前は、自分の肘でパソコンの横に置いてった水を撒き、その水がコンセントとプラグの間に入った。そこまでならいいが、お前はかなり不運だったな。その後、寝てしまったお前の足元まで水が広がってしまい。足から感電してしまい、感電死してしまったというわけだ。」
「よくわからないんだが…」
「つまりだ。電気製品に水をかけて、長時間その電気製品に触れていたっていうことだ。」
「なるほど。」
「だが、お前は運がいいぞ。」
「どうしてだ?」
「お前は今の自分の姿に見覚えはないか?」
「俺の姿?」
俺は改めて自分の姿を見ると、
「何だこれ?」
腰に二本の小刀をさし、服装は耳にイヤリングをつけ、服は身がるそうな物を着ていた。あれ、この服装、どこかで見たことがあるような?
「気づいたか?」
「少し待ってくれ………分かった。俺がやってたゲーム『FGS』で使っていたキャラクターと同じ服装だ。ていうことは、」
「お前の予想通りだよ。調べた結果、」
「いつの間に調べたんだよ。」
「黙ってろ。調べた結果、お前は『FGS』のキャラクターの能力、さらにはキャラクターの持っていたアイテムをすべて所持している。」
「マジかよ。それなら、チートどころの騒ぎじゃねぇぞ。」
「その通り、さらに、先ほどまでいた連中が転生した世界は『FGS』の世界だ」
「マジかよ。俺、『FGS』ではトッププレイヤーだぞ、一応。」
「なら、困ることはないわけだ。お前は特別にそのままの姿で転生させてやるよ。あ、転生じゃなかったな。転移させてやる。ありがたく思え。」
「あぁ、思うさ。」
「それはなによりだ。ほら、さっさと魔法陣に乗れ。」
俺が魔方陣の上に乗ると、魔法陣が光始めた。
「じゃあな。」
「あぁ、そういえば、最後に一つだけ、お前、向こうの世界では伝説上の一人だから。」
「うん?それはどういう、」
俺が質問しようとすると、魔法陣が強く光を放ち、視界を覆った。そして、俺が次に目にした光景は、
「ここどこだ?」
森だった。