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とある自宅警備員の日常  作者: 布滝
24/33

第24話 挑戦するなら怪我しない程度に

短いです。

 それはとても美味しそうだった。惜しむらくは味が想像できないことだろうか。しかし用途はわかっているし、もし買わなかったとして自分好みな味かもしれなかった、という後悔はしばらく離れないだろう。だが、美味しいものが売れ残りの棚に置かれるだろうか。あるいは、俺のように未知のものに対する警戒ゆえに売れなかっただけかもしれない。これは挑戦であり、冒険である。日常の中にエッセンスとしてある、このような冒険は俺が割と好んでいるものでもある。こんなものであれば、逃げることだってできる。なかったことにしても誰にも迷惑がかからない。それにくらべてかの少女の一件はどうだろうか。失敗すれば本人に迷惑をかけるだろうし、俺が負う傷もかなりあるだろう。しかしながら、目の前のこれはお手軽価格で万が一外れだったとしても笑い話にできるくらいの値段であり、決して大きな被害はない。それだけなら俺はとっくに買っているだろう。しかしながら、先程も述べた通り俺はできるだけ無駄な出費をしたくはないのだ。それなら諦めてしまえばいいと言えばそれまでだが、やはり後悔もしたくない。結局、俺は諦めて買い物を再開した__と思ったが、踵を返してカゴに入れてしまった。もう後戻りはできない。ついでだからパンを買っておこうと探すと、運よくセールの対象ながら残っていた食パンがあったため、購入した。

 問題は帰宅したあとである。パッケージの色味から察するに昼飯にするには不適切で、どちらかというとデザートに近いと考えられる。しかし、食パンに塗って食べるのは結構腹にたまってしまう。よく言えば高燃費、普通に言えば少食な俺がはたしてデザートとして食べることができるだろうか。だからと言って、昼飯のかわりに食べて微妙だった時の残念感たるや。俺はストックしていたレトルトのスープを取り出して決意した。もし味が好みではなかった時を考えて、パンにつけるのは少しだけにしておく。そしてもしダメだった場合はただちにパンとスープだけのメニューだったことにすればいい。美味しかったとしてもスープは処理できないほどではないし、問題にはならない。パンをオーブンに入れて焼くのと同時に、お湯を沸かす。パンの焼けるいい匂いがだんだん広がってくる。食器を用意しながら、お湯が沸くのを待つ。やかんが音を立てれば、スープを作り例の物を取り出して塗る準備をする。

お読みいただきありがとうございました。

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