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第15話 厄介な相棒(2)

 ライオットはオレの心の声が読める…つまりオレの真意を知っている。

 それなのに毎日押しかけてくるんだ…どうにかしてくれよ…トホホ。


「ドア、開けちゃいますよー!お邪魔しまーす!」


 ガチャッ!


 え?何故ドアに鍵をかけないかって?

 ライオットが持っているのはあの怪力の特殊アイテムだ。

 ドアに鍵をしたところでドアごと破壊されるのがオチって言うね…。

 そうなってしまったらオレはこの家を追い出されちまう…。

 いくらこの都市が大らかでも猫に部屋を貸してくれる物好きなんてそうそういないのさ。


「何度も言ってるだろ…弟子なんて取らないって!お前は猫が師匠でいいのかよ!」


「師匠こそ人間を弟子にしたくないの?世界で唯一だよ!ネコが人間の師匠をするなんて!」


 うーん…世の中には既ににゃんこ先生と言う…いや、この世界とは関係ないからいいか(汗)。

 それはそうとライオットの純粋過ぎる瞳はオレにはまぶしすぎる…あんまり見つめないでくれ…。


「弟子にしてくれないならある事ない事言いふらしますよ!」


「あーもう分かったよ!お前がここに来るのはもう許すから!」


「じゃあ弟子にしてくれます?」


 ライオットはなんでそんなにオレに拘るんだよ…人生の師匠なんてオレ以外にも沢山いるだろう…。

 そもそも子供の内は余り一つの事に固執せず広く学びを深める事が重要だって言うのに…。


「弟子は無理だ…何せオレはお前に何か教えるほど偉くはない」


「そんな!師匠は立派です!多分教科書に載るくらい!」


 ううっ!その瞳キラキラ攻撃はやめてくれ!浄化されて溶けてしまいそうだ!

 こんな攻撃を毎日受けていたら参ってしまう…せめて神格化はやめてくれ…。


「でも師匠は無理…そうだ!相棒ならどうだ?対等な関係、どっちが上でも下でもない」


「そんな!師匠は師匠ですよ!…じゃあ、間を取って先輩…何なら兄さんでも!」


 ふぅ、この押し問答も何度続く事やら…。

 しかし普段のオレの仕事っぷりをライオットが見たら考えが変わるかも…。

 そう思ったら彼を見習いとして仕事仲間に加えるのはいい考えかも知れない気がしてきた。

 どうにかこれでオレに対する幻想が壊れてくれればいいんだけど…。


「分かった分かった!師匠でも兄さんでも好きに呼んでくれ…それじゃあ早速オレの助手として仕事を手伝ってもらうぞ!」


「了解です!師匠!」


 ライオットは自分の願いが叶えられてとびっきりの笑顔になった。

 オレは何故だか彼との縁がこの先もずっと続くような…そんな予感がしていた。

 そしてその事に対して意外にもあまり悪い気がしていない事にオレ自身が驚いていた。


 こうしてアルファスとライオットの凸凹コンビが結成された。

 やがて二人は息の合ったいい相棒同士となって数々の冒険を繰り広げる事になる。


 でも、それはまた別のお話――。



(おしまい)

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