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迷車両で行こう13

「どうも。皆さんこんにちは。「カワセミ」です。」

うP主:こら。カワセミなんて言い方して、通じる人が少ないだろ。もっとわかりやすい説明しやがれ。500系。

「分かりました。でも、今形式紹介はうP主さんのほうからありましたので、省略するね。」

うP主:・・・はぁ。今日紹介するのは500系新幹線です。この車両。知らない方のほうが少ないでしょう。そうです。世界のTGVとともにあの時速300キロを達成した永遠の名車です。

「そうです。僕は1997年「のぞみ」のさらなるスピードアップのため。時折落ちて、全員道連れにするあの乗物に勝つためにJR西日本が当時のハッスル精神で製作した。私は時速300キロを達成するために私の試作車。WIN350の試験の結果得られた情報から、このような車体になったの。前進は丸いチューブに用になっていて、先頭車は戦闘機のような鋭いロングノーズ。いかにも速そう。そして、300キロというスピードを山陽新幹線内の姫路~博多間で出すために、16両全車両にモーターが付けられて。当時のJR西日本の「本気」が伝わってくる。」

うP主:でも、そのJR西日本の本気は幻想だったのか。500系はわずかここに出演してもらっているW2編成を含めわずか9編成しか作られなかった。どこぞの会社で80編成もある形式とはわけが違い過ぎた。

「うP主さん。私が出た時。ダブルのカモノハシはまだ登場していませんよ。」

うP主:知ってる。あえて例えを言っただけ。

「うP主さん。その例えやめてくれませんか。僕としては腹が立ちます。」

うP主:そうだろうな。さて、量産された編成数からも主役になることのなかった500系。だが、その実力は存分に発揮された。何と東京~博多間を4時間55分で結んだのである。だが、この4時間55分の中には大きな影を落としていた。500系新幹線は300キロのために外国で主にTGVとか作っている会社に製作を依頼。ヨーロッパの色が吹き込まれたのはよかったのだが、その会社はJR西日本の「本気」が伝わり過ぎたのか、1号車と16号車の乗務員室扉すぐ後ろについている客室用扉をつけなかったのである。これがあだとなって、500系は客室用扉がそこにあると思い込んでいるお客たちによって、嫌われていた。そして、500系をものすごく邪魔者扱いしたのがJR東海である。だから、JR東海は500系の乗り入れをやめろというデモを行い続けていた。

「でも、JR東海の思惑はそう簡単にJR西日本は受け入れなかった。絶大な人気の500系。東京への乗り入れをやめたら、必ず全国の大きなお兄さんたちから反感を買う。ていうか、永遠の名車が迷車になってしまう。だから、JR西日本はそんなしつこいJR東海の言い分をかたくなに拒否。」

うP主:だが、500系の投入から結構時間が過ぎていたため、JR西日本の中でも500系をクビにしていいんじゃねという声が上がり始めていた。理由は500系の全車両にモーターがついていること。製作するだけでも結構なお金を流出させてしまったJR西日本。維持するだけでも、結構お金がかかる。それに、500系の2年後に登場した700系との運用変更を考えたとき、座席の数が合わないというのはJR東海にしても、JR西日本にしてもいいことではない。そして、首にしていいんじゃねという最もな理由が、客室用扉があると勘違いしている迷惑な○への説明である。その迷惑なやつらに説明するのが面倒くさくなったJR西日本は、0系がだんだんと廃車になって行っているとき、ついにその重い腰を上げた。ていうよりも、JR東海が次世代の新幹線車両N700系を投入し、500系を要らない子にしろと言うのがJR西日本にも目に見える行動に出たからだろう。だから、JR西日本は500系により「のぞみ」の運用を切ることを決定。デビューからわずか10年ぐらいしか経ってない時のことだった。500系はこのまま廃車になってしまうと誰もが憐みの目で見たことだろう。しかし、その思い通りにならないのがJR西日本。JR西日本は0系や100系に行った魔改造を行うことを決定。0系がどんどん重機のエサになるので、その代替として、500系を「こだま」に使おうと考えたのだ。

「だから、僕はその魔改造の餌食になってしまったよ。」

うP主:でも、この魔改造を行った時、JR西日本はあることに気がつかされた。そう。それは当時のJR西日本の「本気」。JR西日本は100系新幹線を2階建て車両以外すべてリサイクルしたぐらいの会社。最初は500系も全車リサイクルするつもりだった。だが、製作段階で「本気」を本当に出し過ぎたJR西日本。500系は構造的に魔改造できないということに今更気が付かされたのだった。そのため、500系新幹線は100系新幹線の時のようなことができないため、8両を選抜したら、残った車両はいらないので重機のエサ。JR西日本はここで先人の本気モードとハッスル精神をいろんな意味でダメージとして受けたのであった。そして、500系が8両編成となって現れたとき、全国の大きなお兄さんのうち何人が思ったのか知らないが、永遠の名車が本当の永遠の迷車になってしまったと思っただろう。

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