3話
それから何事もなく授業が終わり
昼休みになった。
「ねえ、神白さん」
「さて今日はどこで飯を食おうか
な。人がいないとこだとあそこだな」
「ちょっと待ちなさいよ!どうしたの
橘さん?」
「なんで夜に話かけようとしたの」
と睨むように話しかけてきた・
「なんでって聞きたいことがあった
からですわ」
するとドアに向かって歩き出した。
「いかないの?」
「いくってどこに?」
「夜がいるところ」
それを聞くとすぐに追いかけてきた。
「なんで夜に聞くことは魔法のこと?」
「そうですわ。神白さんだけ今まで感
じたことのない魔力を感じましたから」
「そう」
少し歩くと屋上についた。屋上にはベンチ
さえなく手すりさえなかった。
そこに校庭を見下ろすように夜が立っていた。
「なんで連れてきた」
「いいじゃない。後で面倒なことになるよりも
家に来られると面倒でしょ」
「それで何の用だ?」
「あなたの魔力はなんなの?」
すると夜は「なんで教えなきゃならないんだ」
というと屋上から飛び降りた。
「大丈夫でしょ。さっき体を強化してたから」
「えっ体を強化ってできますの?」
後ろを振り返ってみるともうそこには誰も
いなかった。
「どうなってるの?とりあえず教室に戻ろう
かしら」
その頃屋上から飛び降りた夜はひとりで
ぶつぶつ言っていた。
「なんなんだあいつは。俺が魔法を二つ使える
ことを知ってるのか?薫は知っていても不思議
じゃないが。そういえばモップがなにか言って
いたな、確か魔法を二つ使えるやつを探してこ
の学校に転校し来るとかなんとか。
じゃあなんで俺に話しかけてくるんだ?
俺はまだ光しか使ってないのに。
そういえば魔力がどうとか言っていたな
ばれるのも時間の問題だな。」
そのまま職員室に行くと早退しますと担任に
言うと、薫に『帰りに一人で荷物を家に持ってき
てくれ』とメールをすぐに返信が来た。
『わかった。けどもう一人夜の家に行くかもよ』
『荷物は窓開けとくから投げ入れてくれ』
「どこで時間をつぶすか考えないとな」
そのままコンビニで雑誌を買ってレストランに
で晩飯を食べながら買った雑誌を読んでると。
気が付いたら午前1時だった。
家に帰るとなぜか玄関の前に転校生がいた。
「どうしているんだ。」
「家の鍵をなくしたから泊めてもらえないかな
と思って帰りを待ってた」
「泊めるはずないだろ。帰れ」
「帰れと言われても鍵がないしほかに知ってる人
はいないしここが家から一番近いし」
「はぁ。わかった泊めてやるその代り今日だけだ
からな。それで家はどこなんだよ」
「この家の隣」
「これは隠しようがないな。まあわかったとりあ
えず入れ。寒いだろ?」
家にはいると入るとまず二階行き荷物を取ってきた。
「客間に布団を引くからここで待っててくれ。
腹が減ってたらなんか適当に冷蔵庫にあるもの食べ
ていいから」
そういうと布団を取りに行った。
戻ってくると何もせずにただ座っていた。
「腹は減ってないのか?」
「おなかはすいてるけど、料理できない」
「そうか適当になんか作りから転校生は
風呂でも入ってくるか?」
「お風呂には入る。あと転校生じゃない。
レノア・アイシスっていう名前がある。」
「そうかならそこの廊下の奥にあるから
ゆっくりしてくれ」
そういうと夜は冷蔵庫から食材をだし料理を始めた。
風呂から出てきたときにはもう料理ができていた。
テーブルにはサラダ、スープ、ハンバーグが
置かれていた。
「俺は部屋に戻ってるから、それから歯ブラシとか
そのへんは出しとくから好きに使ってくれ」
夜は部屋に戻ると設計図を鞄から取り出し
作業始めた。