第二話
一話あたりの文字数の平均はこんな感じかなと思います。
夜。
並木道沿いに金山真一の家があり、誰かが家の前に立っているように見えた。
遠くからは辺りも暗いのもあり、誰かまでは判別出来なかった。徐々に距離は縮まっていく。
黒い服を着こなしている大人の男性のように思えたが、実際は違った。
「あれ……?何しているんだ外で。風邪ひくぞー?」
「遅いよ兄ちゃん!」
弟の信二が僕の鞄を引っ張り、僕の手から離れる。
信二は、僕の鞄を持って家の中へ入っていく。
「おい……、ったくもう」
信二の手は氷のように冷たかった。
だいぶ前から外で帰りを待っていたのだろうか、よほど楽しみにしていたんだろう。
我が家。
建物は無添加住宅で手作り感のある外観。門まわりはレンガとタイルで統一されている。
門の先は、レンガの階段が伸びていて、両端が緑で囲まれた階段には花模様が描かれている。
階段を上ると、玄関。これもレンガに合わせた色となっている。
「ただいまー」
中に入るが、返事は返ってこない。それよりも家の灯りもついていなかった。
玄関上がって、直ぐ正面が洗面所、風呂そしてトイレ。
向かって左側の部屋には台所があり、奥が信二の部屋。さらに奥が僕の部屋となっている。
逆側の右側には、まず居間。
居間に入って左側が親の寝室となっていて、右側は禁断の部屋……というところ。
禁断の部屋。
決して開ける事の許されないと親から言われ続けている。
実は、禁断の部屋には生まれて二十八年の間、一度も中を見た事がないのだ。
絶対開けるな、と言われ続けてきたから。
今、家には母と弟の三人で暮らしている。
父はいない、というより僕が生まれて直ぐに交通事故で亡くなったと母から聞いている。
僕は自分の部屋へ。
部屋は、八畳の洋室。タンス、テレビ、ベッド、本棚、小さめのテーブルと
人並みに物は置いているつもりだ。
本棚には小説が大半で、びっしり埋まっている。もちろんそれだけではない。
漫画、辞書など色々と置いてある。
テレビは液晶テレビの42インチ型。ずっとブラウン管のテレビを使用していたが、
もうすぐ地デジに完全移行という事もあり、買い換えたのがつい最近の話だ。
テーブルは円卓の木製のものだ。タンスも合わせた色のものを使用している。
最後にベッド、これも木製で組み立て式のシングルベッドを愛用中だ。
テーブルの上に、信二を持っていった鞄が置かれていた。
店長から受取った本を見てみようと思い、鞄から取り出した。
『お金が簡単に稼げる方法』と書かれた本。




