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魔族の将、二度目の人生を自由に生きます  作者: 灰銀朔太郎
第二章『シェクルト教団』

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第25話



 王都へ向けて3人で進む、俺が山賊をしていた峠へ差し掛かった時にマグナスが言った。


「復活した魔王軍の将軍(オマエ)を月に1度の報告程度でほぼ野放しにするには理由がある」

「あん?」

「多分お前には()()の密偵が付くことになるだろう」

「密偵?」

「暗部の汚れ仕事担当だ。多分接触してくる事はないだろうが王都やその周辺での行動は見張られていると思え」

「強いの?」

「どのレベルの密偵が付くかにもよる、ピンキリだ。ピンならS級クラスが1人いる、キリならA級下位までだ」

「キリでもA級か」

「冒険者で腕の良い斥候(スカウト)がヘッドハントされてなれる職業だからな」

「なぁ、オレに密偵が付く事バラしちゃってもいいの?」

「先に教えておかないと『チョロチョロ後を付けてる奴がいる』とか言ってお前殺しかねないだろう」

「あぁ、なるほどね」

「元々お前を後々冒険者にさせる事も、その場合密偵が付けるという条件も、女王には話が通っている」

「仕事早いなー」

「アウロラスの事辺りまではすでに報告済みだ」

「仕事早いな!?」

「昨日書いていたのは人狼の件とルキアとシェクルトの事、それから明日には王都へ向かって冒険者にさせるという内容だ」

「昨日書いていた王都へ向かうって内容がもう王都に届いてるのか?」

「その前日に一晩家を空けただろう?王都へ行っていたのだ。翌日人狼の件に向かう事、近くの村で1泊し翌日人狼退治をする事、その結果をその晩に報告する事になっていてな」

「つまり昨日の夜にはもう人狼事件の顛末書が王都へ送られたって事か」

「うむ」

「だから王都に近づけば密偵が付くだろうと?」

「そういう事だ」


 はぇ~、なるほどねぇ。

 というか思っていたより小まめにやり取りしていて驚いた。

 剣聖が見張りをしているってのにかなり警戒されているようだ。


「あぁ、それから。王都ではフードは()()()()()()()

「え!?いいのかよ、かなりパニックになるんじゃねーのそれ?」

「武器を買いに街を歩いた時、すでに『剣聖が弟子をとった』と王都で噂になったようだ」

「でも魔族だぞ?」

「剣聖の弟子という噂に『しかも魔族の弟子らしい』と混ぜて流してもらった」

「混ぜて流すって、噂を操作できんのかよ」

「暗部を使えばそのくらい容易い、その俺の外套さえ着ていれば問題はなかろう」


 そういえばこのフード付きの白外套、でかでかと背中にオーロンのマークが入ってるんだったな…。

 背中なんて気にしないから完璧に忘れていた。


「問題はなかろうって…」

「極力殺すなよ?」

「極力、だろ?善処はするよ」

「不安だな」

「こっちのセリフだっての」


「私がついているのでご安心ください、マグナス様!」

「うむ、そういう意味でルキア嬢には期待しているぞ?」


 半魔のルキアを俺の従者に許可したのは、人魔共存を掲げるシェクルトの教義とルキアがオレへの枷になると思ったんだろうなぁ、まんまと嵌められている。

 実際ルキアが止めたら今のオレは小さな怒り程度ではそいつを殺せない気がする。


 たった数日だというのにずいぶん丸められてしまった。

 だからジジイの監視も外せる事になったんだろうな、昨日人狼に捕らえられていた娘を人狼ごと殺していたら、まだまだジジイの監視下に置かれていた気がする。


「なんだかなー…」


 釈然としないが考えても余計モヤモヤするので考える事を放棄して荷車の上に寝転んだ。





 あと2時間もすれば夕暮れ、そのくらいには王都に着くだろう。




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