カイル眷属器を手にする
仕事が立て込んでいて更新が遅れました。。。
【汝よ、眷属器を受け取り、己が意志を鍛えよ】
剣戟がする方へ走っている最中にボードが現れこう告げる。
もはやRPGだなぁと肩を透かしながらも当然眷属器を受け取る事にした。
ボードからの指示通り手に前に出し空間を掴むようにする。
掴んだのは一本の剣。
益々現実から離れRPGの世界に来てしまった気がすなぁと自然と顔がにやける。
迷宮に入ってからかなりの時間が経つがやっとの手がかりが入ったことも、もしかしたら自分だけ特別な存在で世界最強の人間になれちゃうんじゃないかと想像ができるからだ。
「久々に笑えるのもこれのおかげかもなぁ。。。」
【汝よ、眷属器を受け取り、己が意志を鍛えよ】
ん、また同じ表記?2本目もあるってことなのかな?
分からずも手を伸ばし掴み取る。
手が握っていたのは盾のようなものだった。
剣と盾。ますますRPGっぽいなぁとにやけながら意識を剣戟がする方へ向けて行く。
「くそが!どうすればいいんだよ!」
「全然弱る気配もないぞ!」
剣戟がする方へ向かうと3人の男が1体の人間サイズくらいある巨大な蝙蝠と戦闘をしていた。
「羽だよ!羽を狙うぞ!相手は1体だ!やるぞ!」
大きい剣を両手で持ち支持と鼓舞をしながら動いている。
そもそも蝙蝠と戦える時点で僕からしたらすごいと思うけど、状況は芳しくないようである。
ここまできたら自分も戦ってみようと思いその場に着くと同時に先ほど貰った剣と盾を持ちコウモリに向けて進む。
目の前で繰り広げられる戦いに少し違和感を感じつつもその剣戟の中に入り込んだ
「す、助太刀します!」
何か声をかけないといけないと咄嗟に思いついて出した言葉がなんと古臭い言葉であったのか。恥ずかしさが込み上げてきたがぐっとこらえ、今まで以上に力を込めて戦前に立つ。
「お、おう!助かった!なんとかこいつを倒すぞ!」
3人組の男もぎこちなく其々が鼓舞しあった。
「足止めは俺がするから隙をついて攻撃してくれ!」
大きな盾を持っている男が蝙蝠の攻撃を受けながら叫んだ。
蝙蝠は幾重にも重ねて男を殺せないのに苛立っていたのか盾を奪おうと男にまとわりつき、今にも盾を男から引き剥がそうとしている。
残り2人の男が蝙蝠に向かい走り始め、慌てて僕も足に思いっきり力をいれ地面を蹴る。
「えっあれ?!」
「は...?今何を?」
目の前には眷属器の剣が蝙蝠の心臓部を貫き壁に突き刺さっていた。
「えー。。。」
「お、お前本当に人間、、、だよな?
「物凄い勢いで俺らを飛び越して蝙蝠とともに壁に突っ込んでいったぞ、、、」
なんとなくだけど、違和感はあった。
この人たちも蝙蝠もなんとなく鈍いなぁと思うし、走ってここまできたのに息が切れてなかったりと。
「いや、まぁたまたまですよたまたま!」
正直に答えるのはなんとなく辞めておこうと思い曖昧に答えた。
男たちはかれこれ一年ほどこの中で一緒に行動しているとの事であった。
ただ、毎回蝙蝠にやられていたが、それでも諦めずに挑戦しつづけているとの事。
凄いなぁと感心しながらずっと刺さったままの剣を蝙蝠から引き抜いた。
【レベルがアップしました。眷属器の統合可能です。】
え、このタイミングで?