197話 皇宮からの招待状
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結論として言えば、アルテをフィリアの教育に協力者とするという計画はなかなか上手く行った。
俺は魔法剣士で、広く万遍なく、フィリアにいろいろと教えることができる。
反面、魔法を極めたというわけではないから、純粋な魔法教育という意味では限界がある。
特に今のフィリアは強力な魔法を習得することもできるようになっていて、賢者になることも視野に入っているから、なおさらだ。
以前なら、ルーシィ先生がいたから協力してもらうことができたけれど、ルーシィ先生は外国に亡命してしまった。
聖女ソフィアは教会式魔術に特化しているし、それに、そもそも他人に物事を教えるのが苦手だ。
そこでアルテの出番である。今は魔法が使えないとはいえ、アルテは元賢者であり、魔法学校首席卒業の秀才だ。
アルテの力を借りれば、フィリアはもっと強い力を手にすることができる。
アルテにリハビリの効果が現れてきて、動けるようになってから一週間。
毎日のように、アルテにはフィリアの訓練に協力してもらっている。
二人の相性は意外と良いようでもあった。
「ええと、皇女様、その魔法の詠唱のコツは……」
「うん! ゆっくりしっかりと、でしょ?」
「はい。だから、そんなに慌てずに、もう少しゆっくりと発音してみてください」
屋敷の庭で、アルテがフィリアに魔術の詠唱を教えていた。
魔法の実演はできないけれど、アルテの教え方は丁寧で、わかりやすかった。横で見ている俺も感心するほどだ。
ソフィアのように苦労せずに魔法を習得した天才は、教えるのが苦手だ。でも、アルテもソフィアと並ぶほどの魔術の才能があるとうたわれていたのに、どうして教えるのが得意なのだろう?
フィリアが休憩しているあいだに、俺はアルテが教え上手である理由を尋ねてみた。
アルテは肩をすくめた。
「あまり認めたくはないですけど、あたしは聖女様みたいな完全な天才型ではないんです」
つまり、アルテは努力家型の秀才的な一面が強く、だから、他人と同じように苦労して魔法を習得しているということらしい。
それに、双子の妹のフローラは、才能こそあったが要領が悪く、いつもアルテが魔法を教えていたから慣れているのだという。
フィリアが戻ってきて、アルテがまた訓練をはじめた。
その様子は平和そのもので、微笑ましかった。
長期的に見れば、俺たちはいろいろと課題を抱えている。
フローラの治療、ルーシィたち自由同盟、ヘスティア聖下の問題、そしてソフィアの出征。
対処しなければならないことはやまほどあるが、でも、今は珍しく平和だった。
アルテはフィリアの教育係だけでなく、クラリスと一緒にメイドの仕事もしている。
それも意外と様になっていた。
俺はあくびをした。
こんな平和な日々が続けばいいのだけれど。
そのとき、屋敷の玄関に、郵便配達人がやってくるのが見えた。
ポストになにかが投函される。
俺は気になって、ポストから封筒を回収した。
やたら上質な紙が使われていて、金の箔まである。
そして、双頭の鷲の印が封緘代わりに大きく押されていた。
これは……皇宮からの手紙?
俺は封を切り、そしてうめいた。
それは、第八皇子イヴァン主催の舞踏会への招待状であり、宛名は俺とフィリアの連名になっていた。
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