プロローグ2~セフィア~
プロローグ2 ~セフィア~
セフィアは今、自室のバルコニーに出ている。彼女が何をしようとしているか
それは 自らの命を断とうとしているのだ。
彼女は人々から恐れられ、疎まれる「使徒」つまり魔法使いなのだ。
彼女自身使徒であると気付いたのは6歳の頃だった。
彼女が使徒であることはすぐに周りの人にバレ、両親は必死に彼女を庇おうとしたが
そのせいで命を落としてしまった。
その後彼女は両親の執事だったハリスに面倒を見てもらうようになった。しかし
今まで暮らしていた家は追い出され、辺境の地の屋敷に暮らしているのである。
しかし彼女の不幸はそれだけでなかった。
彼女の弟シャロが聖騎士の素質があることが分かったのである。聖騎士とは使徒に対抗することの
出来る能力(「ギフト」 「恩寵」)を持っている人のことをいう。
つまり、シャロはセフィアの敵になるかもしれないのだ。
セフィアはそれからシャロを聖騎士に連れ去られないように必死になった。
だが、彼女は守り疲れてしまった。そこで彼女は考えた。
「私が死ねばシャロは楽になれるのではないか」と
そこで彼女はバルコニーから身を乗り出しそのまま落ちていった。
.....「あれ?」






