つながる糸
暖かい心で見てください
私たちはみんなで見たいと約束していた、イルカショーを見に行った。平日にも関わらず、ショーの会場は修学旅行生や観光客で一杯だ。私たちは中央付近の場所に五人ならんで座った。
「わぁぁ~イルカだ~かわいい!すごーい」
「すっごい‼」
「スゲー‼」
間近で見るショーはとても迫力があって、イルカがジャンプをする度に跳ねる水が光に反射してとてもきれいだった。
「凄いね」
佐川君が私の方を見ていった。
「うん‼」
興奮していた私は面白い顔でもしていたのだろうか、佐川君は太陽のように笑った。その笑顔はあまりにもキラキラしていてちょっとドキッとした。きっと私の顔は真っ赤だっただろう、彼は照れたように笑った。
「ちょっとお二人さん、二人で見つめあってないでイルカ見たらどうですか?」
南がからかうように言う。
「もう、南!揶揄わないでよ‼佐川君と噂なんて出たら私、ハブられるでしょ‼」
私は誤解を解くため、必死に言う。
「ごめんごめん、からかっただけたって。でも、沙羅には小さい頃に約束した男の子がいるもんね。」
「もう、南⁉何いってるの⁉」
西住君たちが笑った。
「なんで笑うの⁉」
有馬くんが
「見た目通り可愛いなって思って。」
「ねえ、私で遊んでるでしょ‼」
「いいや、どちらかと言うと琢磨で遊んでる。」
私には意味がわからなかったけれど、南にはわかったみたいでにやにやしていた。
ねえもうだから何?
だから私は知らなかったんだ、佐川君が「約束…?」と呟いていたことを
最後までありがとうございました‼