第二十五話 ふっ、人気者はツラいぜ
無駄にだらだら書き過ぎたかもしんない。
ご容赦ください。
それでは第二十五話、始まります。
コンコン
夢中になってポーションを魔改造していると、扉をノックする音が聞こえてきた。
ちょうど最後の一本に《プロテクト》を掛け終わったところだったので、それをテーブルの上に置いてから、席に向かって返事をする。
「はーい、どちら様で?」
『……ハル兄、そろそろ時間だよ。ご飯行こ?』
扉の向こうから聞こえて来たのは、少しくぐもってはいたが、オーリンちゃんの声だった。
おや? もうそんな時間か。
ポーションに細工するのに夢中で気が付かなかった。
魔改造済みのポーションを【アイテムインベントリ】に仕舞ってから、立ち上がろうとすると、軽い目眩に見舞われる。
ぅおっと、危ない危ない。この感覚には覚えがあるぞ。
ガーネたちに名付けした際、ごっそりMPを持ってかれた時の感覚と同じだ。
ステータス画面を開いて確認してみると、案の定現在MPの値が、最大MPの四割程度まで減っていた。
ふむ、作業していたときは気にならなかったが、この《プロテクト》は思ったよりもMP消費が大きいようだ。
もっとレベルを上げて、最大MPを増やさないと、これ以上の量産は難しいか。
まあ、それについては後で考えようか。
折角迎えに来てくれたオーリンちゃんを待たせては悪い。
息を整えて目眩が治まるのを待ってから、扉へと向かい、何の気なしに扉を開けてオーリンちゃんを出迎える。
扉の前で待っていてくれたオーリンちゃんは先程までの旅装を解いており、とんがり帽子とローブも脱ぎ、服装は麻で出来たラフな格好に着替えていた。
「ごめんごめん、もうそんな時間だったんだね」
「……ん。それにしても凄い。眩しい、ね」
オーリンちゃんはいつもの眠たそうな半眼を更に細め、僕が泊まる部屋の中を見渡して、そう呟いた。
「……【生活魔術】を使える人は何人か見たことがあるけど、こんな明るい《イルミネイト》は初めて見た」
室内を照らしているのは、ちょうど部屋の中央の天井付近に浮かんでいる、拳大の大きさをした白色光を放つ光の球体だ。
《イルミネイト》を初めて使ったときは、加減がわからなかったために、大き過ぎて凄まじい光量に目を潰しかけてしまった。
それを教訓に、かなり抑え目にしたつもりだったのだが……。
「……ハル兄」
「うん?」
「……ここで曖昧にしてもハル兄のためにならないから、はっきり言っとく」
「う、うん」
そう言ったオーリンちゃんの表情はあまり変わっていないように見えたため判り難かったが、その反面ピリっとした雰囲気を放っていたことで、この先に紡がれる言葉が重要なことであるということが察せられた。
「……はっきり言って、ただの《イルミネイト》でこの明るさ、というかこんな白い光になるのは異常。気を付けた方がいい」
「えーと、それはどういった意味……」
「……ん。例えば魔力を魔術として発現させられるヒトは割と多くない」
それはつい先ほど聞いた。
シュウトさんの遺品の中にもいくつか魔道具なんて代物があったので、それなりに普及しているものと思っていたのだが、実際はそれほどでもなかったという話だ。
けど、僕の持っている魔術でオーリンちゃんたちに教えてしまったのは【生活魔術】だけ。
これ以外にいくつか持っている他の魔術については、知られていないはずである。
正直言って、この【生活魔術】は生活に密着した魔術というだけあって、便利ではあると思うが、他の魔術と比べるといまいち効果は地味だ。
こんな地味魔術ひとつで、危険が及ぶことになるとはとても思えないんだけど……。
「……だけど、魔術は扱うことが出来るなら、便利でとても強力なもの。だからたとえ簡単なものであったとしても、魔術が使えるヒトはいろんな人が欲しがるし、囲いたがる。主に教会とか貴族とか……国とか」
あー、魔術が希少且つ便利で強力な軍事力になるというのであれば、それもあり得るか。
地味魔術といったが、改めて考えてみるとこの白色光の《イルミネイト》ひとつとってもいくつか使い道が浮かび上がった。
例えば、音は無いがこの凄まじい光量を利用したフラッシュバンとかだ。
元の世界でも暴徒鎮圧用として活躍しているのだ。
オーリンちゃんの言う通り――疑っているわけではないが――本当に白色光の《イルミネイト》が異常で珍しいならば、いくらか改良出来るのであれば、暴徒鎮圧用だけでなく、拠点攻略に使用して敵兵を無力化することも可能だろう。
「……普通に勧誘されるくらいならまだいい。それならヒトとして扱ってもらえるし、お給金も貰えるかもしれない」
そこで一拍置いたオーリンちゃんは、真剣味が増した瞳で真っ直ぐ見つめてくる。
「……でも素直に従わないと思われたら、どんな手を使ってでもそのヒトを手に入れようとしてくる」
その瞳に宿るのは、憎悪に近い、暗い感情を秘めた熱量だった。
「……実際ボクもリア姉もメリ姉とトリ姉が居なかったら危なかったと思う。もし二人がいなかったら、ボクらは奴隷に落とされてたかも。まあボクたちの場合はそれだけが原因じゃなかったけど。だからボクは、ボクたちはそういう奴らに抗うために強くなるしかなかった」
なんとまあ。
その経緯の詳細は話してくれなかった――積極的に話したいものでもないだろう――が、オーリンちゃんが発する苦々しい雰囲気から、思い出したくもない事があったのだろう。
コーデリアさんもゆるふわなお姉さまかと思っていたが、過去にそんなことがあったとは。
けどまあ、あのヒトも男だらけの中で冒険者として生計を立たているんだ。
ただ穏やかな性格ってだけじゃなくて、あの笑顔の裏にはそういった過去を乗り越えた意志の強さがあるのかもしれない。
しかしオーリンちゃんはそういったことがあったせいで感情が表情に出ない……いや、これは地だな。
森から街への道中もそうだったけど、この娘の雰囲気はころころ変わる。
この娘は感情は年相応に豊かなんだろうけど、それを表情に出すのが苦手なだけだ。
今もなんかからかうような雰囲気を発しているので、何を言ってくるのかと思えば……。
「……だからハル兄も気を付けて。ボクは、その、周りのヒトから色々教えて貰えたからそうはならなかったけど、ハル兄はちょっと抜けてるところがあるから、特に気を付けて」
ぐっ。
い、言い返せねぇ。
トリフィラさん曰く、出会い頭から非常識なことを連発してしまっているし、僕自身この世界の常識は知らないことだらけということは自覚している。
僕が何も言えず、口を『ヘ』の字にするしか出来ないでいると、オーリンちゃんの雰囲気に一層からかいの色が混じった。
「……でも、ハル兄がそうなっても、そいつらに買われる前に、ボクが買ってあげるから安心して?」
そう言うオーリンちゃんの口元が若干笑っていることから、その場の雰囲気を和ませるために言った冗談だというのが解り、思わずちょうどいい位置にあるその頭をわしゃわしゃと撫でてしまった。
「ありがとね。そうならないよう肝に銘じておくよ」
「う?」
頭を撫でられたオーリンちゃんは、そのいつも眠たそうに半分閉じた目を驚いたように見開く。
「ああ、ごめん。つい」
「……ん。だいじょーぶ」
それを見て、ついやっちまったと思い、反射的に謝るが、問題無いと言われ、むしろもっと撫でろと言わんばかりにぐりぐりと頭を僕の手に押し付けてくるので、僕は苦笑しつつも勢いに任せて撫で続ける。
年頃の女の子の頭を撫でるとか、セクハラ以外の何でもないんだが、オーリンちゃんは気持ちよさそうに目を細めているし、嬉しそうだから、まあいっか。
しかし、普段滅多に笑わないらしい娘がこんな風に年相応の笑顔を見せていると思うと、こっちまで嬉しくなってきてしまうな。
オーリンちゃんは一頻り撫でられて満足したようだったのと、何のためにオーリンちゃんが迎えに来てくれたのかを思い出した。
「じゃあ、夕食にいこうか」
「……ん!」
僕の言葉に短く返事を返してくるオーリンちゃんは頬を薄紅色に染めて、はにかんだ笑顔を見せる。
その笑顔は妙に人を惹きつける何かがあり、思わず魅入ってしまった。
やっぱり女の子ってのは表情一つで随分と変わるもんだ。
普段のオーリンちゃんは口数も少ないし、いつも眠たそうな目をしているので、雰囲気が読み取れないと、周りに興味が無く、冷めているようにしか見えない。
そんな表情でもちょっと他所ではお目に掛かれないような美少女ではあるのだが、こうした笑顔を見せられると、守ってあげたくなるというのが男の心情だ。
……はっ! いま僕は何を考えた!? 相手はまだ十三歳の女の子だぞ!!
元の世界換算にするとまだ中学一年生……いや、年の差にすると四歳差か。
あと数年もすれば……って違う! そうじゃない!!
そう、これは庇護欲であって決して疚しい気持ちでは、断じてない!
「……ハル兄?」
内心懊悩からの自己弁護に必死になっていると、階段に差し掛かったオーリンちゃんが不思議そうに首を傾げていた。
オーリンちゃんのそのいつもの通りに戻った表情を見て、勿体無いという気持ちが浮かび上がったが、滅多に見せない笑顔だからこそ価値があるのかも、とも思う。
「なんでもないよ。ちょっと待ってね」
ラピスをひとり置いていくわけにも行かないで、連れて行こうと思い、部屋の中へと振り返る。
「おーいラピス、行きますよー……って何してんの?」
ベッドの上で藁まみれになりながら、ころころと転がっていたラピスが、僕の声に反応してピタっと止まる。
背を向けていたラピスだったが、その場でくるりんと器用に回転すると、ベッドから飛び降り、僕の足元で一際大きく跳躍すると、ぽすんと既に定位置となった僕の頭の上に収まった。
――まんぞく
どうやら僕がポーションの魔改造に夢中になっていたせいで、構ってもらえなくてスライムの泉では十数体のスライムで一斉にやっていた遊びをひとり? でしていただけのようだ。
ふと、ベッド付近の床を見てみると、こぼれ落ちた藁があちらこちらに散らかっている。
……せっかく《クリーン》まで使って綺麗にしたのに。
まあ掃除は夕食後にでもするとして、取り敢えずまだ《イルミネイト》の効果時間は残っているが、オーリンちゃんの話を聞いたあとでは、残したままにしておくのは何があるかわからないので、内包された魔力を霧散させて、明かりを消す。
今後は手元を照らすくらいにまで光量を絞ったものの方が良さそうだな。
そんなことを頭の片隅に書き加えつつ、オーリンちゃんを追いかけ、階段を下っていくと、そこにはオーリンちゃん同様やはり旅装を解いてラフな格好に着替えたメリッサさんとトリフィラさん、コーデリアさんの三人が待っていてくれた。
「お、来たか」
「はい、お待たせしてしまったようで」
振り向いたメリッサさんの、揺れるある一部分に思わず視線がいってしまい、慌てて無理やり引き剥がす。
なんというか、メリッサさんトリフィラさんもコーデリアさんも、こうラフな格好をしていると、ちょっと動くだけである一部分が特に柔らかさを強調しているように揺れて、目のやり場に困ってしまうな。
しかしあの揺れ方……まさか、つけてない? いや、そんなはずは……待てよ? 確かソレが形になったのって二十世紀初頭って聞いた覚えがある。
あ、情報源は詮索しないでくださいお願いします。僕の名誉のために言っていきますけど、あくまで無理やり聞かされた情報なので。
この世界の文明レベルを街の外観から推察すると、この異世界は元の世界の中世ヨーロッパの中世盛期もしくは中世後期に似通っているように見受けられる。
ということは、だ。
この世界の女性はみんなつけていない?
いやいや、そんなことはないだろう。中世ヨーロッパにはコルセットがあったし……いや、あれは持ち上げるだけか?
パニエ……はもっと後か。
などと、一人で懊悩としていると、メリッサさんが頭を振っていた。
「いや、トリフィラも今さっき帰ってきたところだったしな。問題無いよ」
そう言ってちらっと背後を伺うようなメリッサさんの視線に釣られて、僕もそちらへと視線を移すと、なにやら引き攣った表情とげんなりした雰囲気を発しているトリフィラさんが居た。
「トリフィラさん、お帰りなさい。なんか出かける前より疲れた顔してますけど、大丈夫ですか?」
「ただいま。んー、まあ、その、なんだ。……はぁ。あ、これ返しとくわ」
なんとなく声を掛けるのが躊躇われたが、思い切って声を掛けてみたが、その返事はなんだか妙に歯切れが悪い上に、僕の顔を見てため息を吐かれてしまった。
解せぬ。
僕なんかしたっけ?
「気にするな、私たちが聞いてもこうなんだ」
トリフィラさんから三本のポーションを返してもらいつつ、内心で首を傾げてビクビクしていると、肩を竦めたメリッサさんがそうフォローを入れてくれる。
よくわからないが、トリフィラさんの優れない表情の原因はどうやら僕っぽい。
とは言っても何が原因なのかが不明なので、如何ともし難い。
まさか僕と一緒に行動していたところを他の冒険者仲間に見咎められた、とか?
ギルドハウスに姿を見せただけで、ヅカファンもかくやというほど受付嬢|(アンナさん除く)の熱い視線を集めていたワイルドローズの面々なので、受付嬢と同じ方向性の冒険者仲間がいたとしても不思議ではない。
けど、受付嬢の皆さんからは特に何も言われてないしなあ。
それとも、また僕が知らないうちに何かやらかした、とか?
むむむ、それなら体調不良で臥せっていたコーデリアさんは兎も角、メリッサさんやオーリンちゃんから既に突っ込まれていると思うんだけど。
まあオーリンちゃんにはつい先ほど、別件でご忠告頂きましたけどね。
改めてトリフィラさんの様子を伺って見ると、俯いた様子で内容はあまり聞き取れなかったけど、ぶつぶつと呟いていた。
(はあ、しくったなぁ。やっぱりパーティー組めなかったのは痛い。パーティーさえ組めてれば、もっと長期的な計画も立てられたのに。今パーティーの貯金っていくらあったけかなあ……絶対足りないよねぇ)
ふぅむ、なにか心配事でもあるのだろうか?
それともやっぱり僕がなんかやらかした?
あれこれと推測はしてみるものの、答えの出ない問題に挑んでいるかのような錯覚に陥ったので、もうひとつの懸案事項であるコーデリアさんに体調についての思考へと切り替えることにする。
コーデリアさんはメリッサさんの横に並んで、平気そうに微笑みながら立っているが、その顔や肌から血の気が失せたような白さは隠せていなかった。
「お疲れ様です、コーデリアさん。体調は如何ですか?」
「はい、まだちょっと血が足りていない感じはしますが、部屋で休ませてもらいましたし、だいぶ良くなってはいるかと」
表情を見ている限り、無理をしているということはなさそうだ。
けど、ちょっと失礼して鑑定してみたが、HPの値はちょうど三桁に差し掛かったくらいで、当然状態も『貧血』からは抜け切れてはいない。
あまり無理をすると、またさっきみたいに倒れてしまうだろう。
「いっぱいご飯食べて、早く血を取り戻さなくては。このままでは今後に差し支えますからね」
ふんすっと若干鼻息を荒くして、出来るだけ早く復調しようとする気概は、日本人として共感するものはあれど、このステータスを鑑定してしまうとあまり無理はして欲しくない。
またトリフィラさんが騒ぎ出しても困るしな。
「そうですか。でしたら念のため、こちらをどうぞ」
先ほどトリフィラさんから返却された三本のポーションをそれぞれの効果を説明しながらお渡しする。
視界の隅に映るトリフィラさんの苦虫を噛み潰したような顔が気になったが、今それを詮索しても、なんとなく明確な答えは返ってこないんだろうなという雰囲気だったので、それは一先ず気にしないでおくことにした。
「ハルトさんはこんなお薬も持っていたんですね。ありがとうございます」
そのポーションの効果に驚いたようで、ひとしきり感心しながら受け取っていただいた。
これを飲めば、コーデリアさんも明日の朝には完全復調しているはずなので、僕に出来るアフターケアとしてはこれで御終いとなる。
後は傷跡が残るかどうかなのだが、流石にこれの確認についてはメリッサさんたちにお願いしよう。
ヒールポーションの効果がどこまで及ぶのかこの目で確認したい気持ちはあるが、たとえ医療行為だったとしても、医者でも何でもない僕が、若い成人女性の肌をまじまじと観察するのは気恥ずかしいし憚れる。
「それでは、全員揃ったことだし、行くか」
治療後のあれこれを考えていると、一同の顔を見渡したメリッサさんに促され、受付カウンターの横にある、食堂へと続く扉へと足を向ける。
扉の向こう側からは、先程よりは幾分落ち着いてはいるが、未だ喧騒が続いているようであったのだが、メリッサさんが扉を開けると、途端に何故か食堂内はしんっと静まり返った。
時折聞こえてくる食器がぶつかる軽い音と、忙しく立ち回る給仕の人のパタパタという足音以外の音という音が一瞬で消え去った食堂内を、メリッサさんを先頭にして揚々と進んでいくワイルドローズの四人。
それに続いて僕が食堂内に足を踏み入れると、数十という視線が僕だけに突き刺さる感覚を覚えた。
えーっとぉ、何なんでしょうかね、このそこかしこから放たれる威圧感は。
なんとなく不安になりながら、前を歩く四人にの後を追って、宿屋側とは反対側にある、表通りに面した側にある扉の前に辿り着く。
その扉の横には今夜の晩餐と銘打たれた看板と二種類のセットメニュー、その実物の料理がサンプルとして並べられていた。
入街やギルド登録の時のように字を書く必要がある場所で、代筆の要否を問われることがあったので、平民階級の識字率は低いのだろう。
そういった文字が読めない人達に『こちらがメニューになります』と品書きを渡されても困るのだろうから、実物を用意したのだと思われる。
まあ元の世界にあるような食品サンプルが用意出来ないのでは、こういった手法を取らざるを得ないとはいえ、随分と気の利いた食堂であると感じられた。
改めて料理を見てみると、流石に冷えてしまっているが、見た目にはどちらも美味そうだった。
片方は魚料理。
全身親指の爪くらいの大きさの鱗を纏ったニジマスくらいの大きさであるロバストスケイルフィッシュ(堅鱗魚)という魚を蒸し焼きにしたものだ。
それに堅い黒パンと肉団子が入ったコンソメスープのように透き通った薄茶色のスープがついてくる。
もう片方はステーキだ。
こちらは昨晩でも口にしたホーンラビットを分厚いステーキにしてあった。
こちらも同じく黒パンと野菜の切れ端が入ったスープがセットだ。
あとはどちらも札払いに限り、お好きなドリンク一杯が無料となっている。
どちらも美味そうではあるが、やっぱりここはガッツリ肉といきたいな。
料理のサンプルに向けていた顔を上げると、メリッサさんたちも注文するメニューが決まったようで、ほぼ人で埋まっている食堂内を見渡していた。
「しかし、ここはいつも盛況だな。空いてる席は……」
不自然に静まった食堂内の雰囲気には気にも留めず、空席を探しているとこれまた不自然としか言いようのない具合に壁際にある六人掛けの卓が空いていた。
「お、いつもの席が空いてんじゃん。あそこにしようよ」
そう、食堂内はほぼ満席で、尚且つ順番待ちをしている客が居るというのに、卓上に『予約席』といったプレートが掲げられていないにも関わらず、そこには誰もが近づかないのだ。
「でも他に順番待ちしていらっしゃる方もいるのにいいのかしら?」
「それもそうか」
「えー、空いてるんだからいいじゃんかー」
コーデリアさんは入口の方を見て至極当然な疑問を発し、メリッサさんがそれに同意したが、トリフィラさんは口を尖らせていた。
オーリンちゃんだけはまだ二つの料理の前で、どちらの料理にしようか決めかねているようで、うんうんと唸っていた。
と、そこへ空のトレイを片手に持った女将さんが近づいてきて、若干呆れたように声を掛けてくる。
「何してんだい、アンタたち。あそこの席が空いてんだろ? 注文が決まったならそんなとこに突っ立てないで、とっとと座っておくれよ」
そう言って顎で指し示したのは、不自然に空いた奥の席。
「えっと、宜しいので?」
「宜しいもへったくれもあるもんか。あの席にはアンタら以外に座る連中がいないんだよ。全くどいつもこいつも何考えてんだかね」
カラカラと陽気に笑う女将さんだが……僕はそんな席に座って大丈夫なんだろうか?
ここに来ている強面のお客さんも、そうでないお客さんも男女問わず、そのお目当てはまず間違いなくワイルドローズの皆さんだというのは流石に僕でも気付いている。
食堂のあちこちから小さく『あの小僧は誰なんだ?』とか『姐さんといい雰囲気出しやがって』とか『オリーンたんはあはあ』といった声が聞こえてくるし。
前二つはともかく最後の、そのゴツイ顔じゃ完全に事案発生だからな?
さて、どうしたものか。メリッサさんたちと僕を完全にワンセット扱いする女将さんの登場で今更僕だけ別の席に、とは言い出せる雰囲気では無くなってしまったようだ。
どうすれば穏便にことを運べるかと思案していると、メリッサさんとコーデリアさんは首を傾げながら、トリフィラさんは『ラッキー! そーゆーことならしょーがないよねー』とでも言うように、軽い足取りで席に向かってしまっていた。
「……いこ?」
呆気にとられてそれを見送っていると、漸く注文が決まった様子のオーリンちゃんの柔らかい手に引かれ、先に向かった三人の元へと連れられていってしまう。
席に向かう途中、ガタッと言う音が数箇所から聞こえ、同時に殺気に似た気配が僕に向かってピンポイントで浴びせられたが、これは僕のせいじゃない……はず。
だからおとなしく座ったままでいてください。
つかこの店の客ってやけに技量高い人多くね?
叩きつけられた殺気を何事もなかったように受け流しつつ、オーリンちゃんとともにトリフィラさんの手によってくっつけられた二つの四人掛けのテーブル、その席のひとつに着くと、直ぐに前掛けをした給仕の娘が現れる。
「あっ」
その娘は僕と目が合うと、瞬時に顔を熟れたトマトのように真っ赤に染め、俯いてしまった。
この卓の注文伺いにこの娘さんを送った女将さんには悪意、というか外堀を埋めに来た感じだ。
その女将さんは遠くの方でニマニマとしているしな。
幸いなのは、直接聞いていたメリッサさんは意味がわからなかったようだし、オーリンちゃんは今のところ、知らん顔してくれているということだろうか。
「ご、ご注文をどうぞ」
俯いたままか細い声で注文を取ろうとするエイミーちゃんに、不思議そうな顔をするメリッサさんとコーデリアさん、トリフィラさんだったが、好奇心より食欲が勝ったのだろう、次々と自身の注文を告げていく。
メリッサさんは蒸し焼きと麦酒、コーデリアさんは蒸し焼きと果実水、トリフィラさんはステーキと麦酒、オーリンちゃんはステーキと蜂蜜酒、僕はステーキと果実水を頼んで、それぞれ『夕』と書かれた割札をエイミーちゃんに渡すと、エイミーちゃんは一度お辞儀をしてからその注文を厨房へと持って帰っていく。
エイミーちゃんが卓から離れると、今まで不自然に静まり返っていた食堂内に僕たちが入って行く前よりもおとなしい感じではあるが、食堂らしい喧騒が戻って来た。
注文した料理が届くまでの間、明日のギルドマスターへの報告をどうするのか、トリフィラさんに先ほどはどこへ行っていたのかと聞いていたりしていた。
なんとなしにそれらの話へと耳を傾けていると、通りに面した側の扉からチリンチリンと新たな来客を知らせる鐘の音が鳴り響く。
「はーい、いらっしゃーい」
「あ、女将さん、こんばんわー」
扉を潜り来店したのは、ギルド職員の制服を脱ぎ、ラフは動きやすそうな町娘然とした格好で、束ねていた栗色の髪を解いたアンナさんだった。
鐘の音に間髪入れずに反応した女将さんは、その客が顔見知りだとわかり、朗らかに笑っていた。
「あれまあアンナちゃんじゃないかい。いらっしゃい」
「はい、ご無沙汰してます」
「アンナちゃんがウチに来るなんて珍しいじゃないか。今日はどうしたんだい?」
「ええ、ちょっと気になる子がいまして。今日こちらに伺うと聞いもので」
「ほほう、それはそれは。アンナちゃんが気に入るとは。なるほどねぇ」
女将さんは背中を向けているので、表情はわからないけど、絶対悪い顔してんだろうなあ。
と思っていたら、肩越しにこちら、というか僕を見て案の定ニンマリとやらしく笑う女将さんの顔が見えた。
まあ登録初日というか登録前にひと騒動あって、登録後に無言の忠告を受けましたからね。
トラブルメーカーの新人と思われてもしゃーない。
それとアンナさんは『気に入る』とは言ってません、『気になる』と言っているんです。
この二つは意味合いは似てるけど、異なるものですから、ご注意ください?
うん? なんで離れてるのに女将さんとアンナさんの会話が聞こえてくるかって?
そりゃもちろん、アンナさんが入店してから喧騒がピタっと止んだからですよ。
しーんとした食堂内に響くのはワイルドローズの皆さんの会話とアンナさんたちの会話だけ。
給仕の娘さんたちも足を止めて、他のお客さんたちも食事の手を止めて物音ひとつ立てないんだから、丸聞こえだっつーの。
「いつも客入りは良さそうですけど、相変わらず静かですねえ」
ちょっとポイントのずれた感想を零しつつ、アンナさんはそんな状態の食堂内を見渡すと、僕らの姿を見つけたようで、ひらひらと手を振ってくる。
「あーいたいた。じゃ女将さん、私はロバストスケイルフィッシュのセットと蜂蜜酒をお願いします」
「はいよ」
数枚の硬貨を女将さんに手渡したアンナさんは、ゆったりとした足取りで、ギルドハウスで見せた営業用のスマイルとは違った自然な笑顔を浮かべながら、真っ直ぐにこちらへと向かって来た。
「こんばんは」
「あ、はい、こんばんは」
ふんわりした笑顔で挨拶をしてくるアンナさんにちょっとどぎまぎしていると、アンナさんの存在に気づいたメリッサさんが不思議そうな顔をしていた。
「ん? なんだ、アンナじゃないか。ここで会うのは珍しいな」
「まーね。それより、ご一緒させてもらっても宜しいかしら?」
「いいんじゃないか?」
「そう? ありがと」
軽くそう言って僕の正面、トリフィラさんの隣の席に腰を下ろすアンナさん。
そのトリフィラさんはというと頬杖をつき、唇を尖らせて、全身でアンナさんに無言の抗議をしているようだった。
「なによ、トリフィラ。そんな面白い顔なんかして」
「べっつにー。なんでもないしー」
「全く、わかんない娘ね。ハルトさんとパーティー組めなかったからって、いじけないでよ。あくまで私は規定に則った注意喚起を行っただけですからね?」
「ふーんだ」
それきりそっぽを向いてしまったトリフィラさんにアンナさんと一緒に苦笑していると、肉の焼けた香ばしい香りと魚の蒸された芳醇な香りが漂ってきた。
「はいよ、お待たせ!」
その二つの香りとともに、女将さんの威勢のいい声が降りかかり、テーブルの上に次々と料理が並べられる。
僕の目の前に置かれた、分厚い肉の塊がジュウジュウと音を立て、湯気を昇らせていた。
逸る気持ちを抑え、溢れ出てくる涎を飲み込み、両手を合わせて合掌。
「いただきます」
早速卓に備え付けられていたナイフとフォークを使って一口大にカットした肉を口に放り込む。
咀嚼、そして嚥下。
んふぅ~~~~やはり肉美味しっ!
昨晩食べたホーンラビットの肉より臭みは強かったが、それでも美味い!
と、感涙にむせび泣いていたが、ふと視線を上げてみるとまだ五人は食前のお祈り中だった。
フライングしたような気持ちになり、ちょっと恥ずかしかったが、それでも手は止まらない。
程なく皆さんもお祈りが終わったのか、料理に手を付け始めたので、僕も遠慮なく次々と肉を口へと放り込んでいく。
やがて肉の最後のひと切れを噛み締めていると、静かーな食堂内にまたも新たな来客を知らせる鐘の音が鳴り響いた。
暫くすると、先ほどのアンナさんのときと同じように、迷いなくこちらの席の方へと足音が近づいて来る。
不意に足音が止まったので、肉の消えた皿から視線を上げてみると、そこには清潔そうなシャツを着込んではいるが、かなり気怠気そうな顔をしている青年が立っていた。
「ばんわっす」
「お、よーやく来たか」
「あら、ビックスくんじゃない。お久しぶり」
ビックスさんの声と姿を確認したトリフィラさんが、まだ不機嫌そうな顔のまま、器用にニヤリと口の端を吊り上げた。
そう、まるで憂さ晴らしの獲物を見つけたかのように。
「う、うす、ビックス出頭しましたー。ども、アンナさんお久しぶりっす。お、坊主も一緒だったか」
その雰囲気をいち早く察したビックスさんは顔を引き攣らせながら挨拶を交わしつつ、素早く手近な卓から空いた椅子をひとつかっ攫ってきて、テーブルの右端に座っている僕の右斜め前、所謂お誕生日席の位置に陣取った。
それから直ぐに給仕の娘さんを呼びつけたビックスさんは、麦酒をひとつ注文する。
「あによアンタ。食べないの?」
「いや、メシなら他で済ませてきたっすよ」
「なんでよ?」
「なんでって、だってココ高いじゃないっすか。確かに美味いし量もそこそこあるとは思いますけど、流石に一回の晩飯に二食分は出せないっすよ」
なん……だと……?
ビックスさんの注文内容に目聡く食いついたトリフィラさんがその後も『役付きになったんだからそれくらい払えるだろ』とかビックスさんは『給料はそれほど変わらない、というか残業代が半分しか払われなくなったからむしろ悪くなった』とか反論していたが、僕はそれどころではなかった。
この食堂の一回の食事が他の店の二食分?
あれ? じゃあ食泊費は? もっと安い宿があるのか?
いや、確かに料金を聞いたときはちょっと高いかな? とは感じていた。
ギルドで借りた支度金がたったの二泊で吹っ飛ぶんだ。
それに登録したての冒険者の報酬金なんて高が知れている。
それは今日受注したランクフリーの依頼ではあるが治癒草の報酬金がひと束50ゴルドということからも分かっていたはずだ。
そう考えれば、本来であれば最下位の新人冒険者が泊まるような宿じゃないって、何故気付かなかった!
「ハルトさん? 大丈夫ですか? 顔色が優れないようですけど……」
「ま、まさか坊主、お前ここに泊まんのか?」
僕はアンナさんとビックスさんの言葉に、油の差していない錆びた人形のようにゆっくりとした動きで、顔を上げた。
その青ざめた僕の顔を見たビックスさんはあちゃーとでも言うように額に手を当て天井を仰いで、アンナさんはその右隣にいるトリフィラさんとその奥に座るメリッサさんを睨みつけている。
「ちょっとメリッサ? 貴女何考えてるのよ」
「む、いやしかしだな。ちょっと私たちはワケ有りであってな。暫くは一緒のほうがいいと思ってだな……それに他の宿は知らないし……」
しどろもどろに言い訳をして、段々と尻すぼみになっていくメリッサさんだったが、僕はここではたと思いだした。
そういえば、今日明日の分の宿泊費と食事代は出してもらっているんだった。
であれば二、三日はお金の心配はしなくてもいいのだ。
問題の先送りにはなるが、明後日にでも更新するかどうか考えればいっか。
「はあ、もういいわ。ハルトさん、他の宿に移るのでしたら、一声掛けてください。お財布に優しい宿を紹介しますので」
「はい、ありがとうございます。そのときは是非宜しくお願いします」
呆れたような顔から一転、天使の慈愛とでも言うような笑顔を向けてくれたアンナさんに対して、僕も出来るだけ自然に見える笑顔で返す。
と、そこで流石にこの話題を続けるのはマズイと思ったのか、ビックスさんが唐突に話題を変えてきた。
「ところで坊主。あーいや、えっと、ハルトだったか。ギルド登録はもう済ませたのか? どこのギルドにしたんだ?」
ちょっと小さくなっているメリッサさんを見ているのは忍びないので、僕は喜んでこの話題に乗っかる。
「はい、街に入れてもらってから直ぐに冒険者ギルドに登録しました」
そう言って僕は懐から取り出したギルドカードをでかでかとギルドマークが描かれた裏面を見せながらテーブルの上へと置いた。
「ほー、流石に行動がはや……って、おま! まじか!? 本店で登録したのかよ!!」
へ? ほんてん?
ビックスさんは大層驚いた様子であったが、何に驚いているのか、僕にはさっぱり見当がつかなかった。
「あー、その顔はわかってねぇってツラだな」
僕のきょとんとした顔を見て、呆れた顔をしたビックスさんが懇切丁寧に説明してくれた。
まず本店というのは別称で、僕が冒険者登録した場所は正式にはルセドニ支部本館というなっている。
このルセドニの街は住民も多く、街としての規模としても大きいため、冒険者にしても常駐だけでも千人近くいるらしい。
流石に千人ともなると、ひとつのギルドハウスで処理するのは難しいため、街のあちこちに派出所が設けられている。
だが派出所とはいえ、その機能は本館に劣るものではなく、敷地が本館の四分の一程度であったり、酒場が併設されていなかったり、本館二階にある資料室ほど資料が充実していなかったりと、異なる点がいくつか見られるが、新規登録、依頼の届出、受注、完了処理や素材買取など、冒険者業に必要な一通りのことには対応可能となっている。
しかし、派出所はその規模のせいもあり、本館の一段下に見られている。
このため、新規登録する場合は派出所で行うのがこの街では普通の認識で、尚且つ本館を利用出来るのは四ツ星以上の冒険者だけ、という暗黙のルールがあるらしい。
……やばくね? いくらワイルドローズの皆さんに連れられていったとはいえ、完全に横紙破りなことしてんじゃん。
ビックスさんの説明を聞いてから、当の冒険者であるメリッサさんたちに目を向けると、『へー、そんな慣例があったんだー』という顔をしているし、職員であるアンナさんは我関せずと蜂蜜酒の入った杯を静かに傾けていた。
「まあ、今更やっちまったもんは仕方がねえ。今後、依頼を受けるときは派出所に行った方がいいと思うぞ? 少なくとも本店に出入りすんのは止めとけ」
何とも言えない表情のビックスさんの言葉に頷こうとしたところで、目の前から静かに、だがはっきりとした声が発せられた。
「あら、それはダメよ」
その言葉にぎょっと目を剥くビックスさんを尻目に、アンナさんは言葉を続ける。
「本館にだって、数は少ないけど下位向けの依頼はちゃーんとあるんですからね」
「いや、アンナさん、けど、それは……」
「それに、ハルトさんには申し訳ないんですけど、これは決定事項です。先ほど受付係り全員で協議した結果、ドガラン氏の推薦もあり、今後は私がハルトさんの専属担当になりましたので。本当は今日はそれを伝えに来たの」
「ぃっ! 旦那の!?」
にっこりと笑顔を見せるアンナさんとは対照的に、僕が本店で登録したことがわかった時よりも驚くビックスさんだったが、次いで何故か憐憫の目を向けてくる。
「坊主、お前。とんでもねぇおヒトに目ぇ付けられたんだな」
え? なんで!? 確かにドガランさんは物凄く強面だけど、そんなに危険なヒトなのか!!
「というわけで、改めて今後ともよろしくお願いしますね、ハルトさん。他の娘のところにいっちゃ嫌ですからね?」
「あ、あはは、はい、宜しくお願いします」
可愛らしく小首を傾げるアンナさんだったが、ビックスさんの言葉に不安を覚えずにはいられない僕としては、乾いた笑いしか出てこなかった。
それを境に周囲から浴びせられる殺気の圧力と数が五割増しになった気がしたが、僕には拒否権が無さそうなので、どうしようもない。
こっそりため息を吐いて残りの食事を平らげていると、いつの間にかヤケ酒とばかりにかっぱかっぱと麦酒を胃に流し込んで酔っ払ったトリフィラさんがビックスさんの恥ずかしい過去をバラしたり、アンナさんがトリフィラさんのメリッサさんたちも知らない失敗談を公開したりと暴露合戦になっていた。
メリッサさんたちも五日ぶりの帰還ということでハメを外していたのかもしれない。
その後、いつまでも続く暴露合戦と思われたが、トリフィラさんが酔い潰れることで、何とかお開きとなった。
いやー、ビックスさんには申し訳ないけど、笑わせてもらった。
トリフィラさんの失敗談も中々だったけど、ビックスさんのあの話には敵わないな。
お開きとなり、帰路に就くビックスさんのワイルドローズと知り合ってからの恥ずかしい過去を一通り暴露されて哀愁漂う背中がなんとも言えない。
暴露合戦が始まってから終始陽気だったアンナさんの足取りは軽く、この人に隙は見せないぞ、と心から誓う。
そんな談笑中でも止まなかったピンポイント殺気は、僕が宿へと続く扉を潜るまでこの背中に浴びせ続けられた。
いやー、人気者はツラいねってか? あははははー。
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